『木漏れ日の家で』Pora umierac(2007年/ポーランド)
監督、脚本:ドロタ・ケンジェジャフスカ。
出演:ダヌタ・シャフラルスカ。クシシュトフ・グロビシュ。
ポーランド ワルシャワ郊外の森に囲まれた古い家に愛犬フィラデルフィアと暮らす91歳の老女アニェラ。
この家で育ち、この家で恋し、結婚し、一人息子を育てたアニェラ。
彼女の日常は朝目覚め、時計のねじを巻き、口紅をさし、紅茶とトーストの朝食をとる。そしてテラスから双眼鏡で隣家の様子を眺める。
話し相手は愛犬フィラ。ゆったりと流れる日常に少しづつさす陰り。物忘れをすることが増え、めまいを起こす時もある。不安を覚えた彼女は息子へ同居を求めるが嫁が納得しないと断られる。そんなある日隣人がしつこく家を売ってくれと持ちかけてくる。断るアニェラだったが、ある夜息子が勝手に家を売ろうとしていることを知る。
全編モノクロームの映像で綴られた物語。モノクロームなのに暖かいのか、モノクロームだから暖かいのか・・・。映像がとても心地良い。美しく撮りましょうというお手本のような映像です。今と昔が重なる映像が素敵です。
なんでも原題は「死んだ方がまし」というそうで、なんとも愛想のないタイトルですよねぇ。最近の邦題はどうよ?という話がもう何年も前からありますが、この作品の邦題は素晴らしい。邦題の方がこの作品にあってるんじゃないかって気がします。
実年齢も91歳、現在は95歳の現役女優ダヌタ・シャフラルスカの演技ももちろん素晴らしいですが、相手役のフィラデルフィアが最高に素晴らしいです。表情までしっかり演技するワンコなんてそうそういないですよ!彼の演技がしっかりしているからこそアニェラの一人語りが生きているというのも過言ではないはずです。ぜひとも助演賞をあげたいと思っていたら、なんとグディニャ・ポーランド映画祭で特別賞をもらってるんですね。
ラストの彼女の元へ紅茶が運ばれるシーンに私は胸がキュンとなり、そしてとても暖かいものに包まれたような気分になった。
-2011.6.21 シネリーブル梅田-
監督、脚本:ドロタ・ケンジェジャフスカ。
出演:ダヌタ・シャフラルスカ。クシシュトフ・グロビシュ。
ポーランド ワルシャワ郊外の森に囲まれた古い家に愛犬フィラデルフィアと暮らす91歳の老女アニェラ。
この家で育ち、この家で恋し、結婚し、一人息子を育てたアニェラ。
彼女の日常は朝目覚め、時計のねじを巻き、口紅をさし、紅茶とトーストの朝食をとる。そしてテラスから双眼鏡で隣家の様子を眺める。
話し相手は愛犬フィラ。ゆったりと流れる日常に少しづつさす陰り。物忘れをすることが増え、めまいを起こす時もある。不安を覚えた彼女は息子へ同居を求めるが嫁が納得しないと断られる。そんなある日隣人がしつこく家を売ってくれと持ちかけてくる。断るアニェラだったが、ある夜息子が勝手に家を売ろうとしていることを知る。
全編モノクロームの映像で綴られた物語。モノクロームなのに暖かいのか、モノクロームだから暖かいのか・・・。映像がとても心地良い。美しく撮りましょうというお手本のような映像です。今と昔が重なる映像が素敵です。
なんでも原題は「死んだ方がまし」というそうで、なんとも愛想のないタイトルですよねぇ。最近の邦題はどうよ?という話がもう何年も前からありますが、この作品の邦題は素晴らしい。邦題の方がこの作品にあってるんじゃないかって気がします。
実年齢も91歳、現在は95歳の現役女優ダヌタ・シャフラルスカの演技ももちろん素晴らしいですが、相手役のフィラデルフィアが最高に素晴らしいです。表情までしっかり演技するワンコなんてそうそういないですよ!彼の演技がしっかりしているからこそアニェラの一人語りが生きているというのも過言ではないはずです。ぜひとも助演賞をあげたいと思っていたら、なんとグディニャ・ポーランド映画祭で特別賞をもらってるんですね。
ラストの彼女の元へ紅茶が運ばれるシーンに私は胸がキュンとなり、そしてとても暖かいものに包まれたような気分になった。
-2011.6.21 シネリーブル梅田-