『恐怖のカービン銃』(1954年/新東宝)
監督:田口哲・浅野辰雄。
出演:天知茂。三原葉子。村山京司。加藤章。三砂亘。近藤宏。
1954年に起きた、防衛庁の職員をカービン銃で脅し誘拐監禁し、公金を奪った『大津事件』のセミドキュメンタリー。
46分という長さから、映画というよりはなんだか再現フィルムのような作品です。
なんでもこの作品が天知茂さんの初主演作ということなんですが、いきなりの主役が元保安庁職員というインテリでありながら見栄っ張りで欲深い大津健一ってのが、単純なスター俳優とならなかった天知さんらしいと言えばらしいですね(笑)。
なんでも実際の映像を交えているようで、まぁある意味面白いと言えば面白いですが、一体この作品はなんだったんだろうと言い切ってしまえば言い切れなくもない(笑)。
この後の新東宝の黄金コンビ(勝手にそう思ってる)の天知さんと三原葉子姐さん。初々しいカップルぶりを堪能したからいいか。
しかし仲間割れを起こし、最終的には情婦みさおを逃避行を続ける大津の映像に被るナレーションは一体なんだ?「我々はみさおが自ら逃げ出してくれることを祈ったが・・・」「2度の結婚で夫に先立たれた(なんたらかんたら・・・)えてしてこういう変態的な行動に走りたがる・・・」って(^^;) 何よその「変態的」ってさ。50年前は「変態的」って言葉の使い方今とは違ったのかぁ・・・。それでもこの映画の中で一番インパクトがありましたよ「変態的」(笑)。
-2007.1.2 レンタル-
『暁の非常線』(1957年/新東宝)
監督:小森白。
出演:天知茂。沼田曜一。三ツ矢歌子。
次々と起こる兇悪な銀行強盗。犯人の手掛かりもつかめないまま捜査は難航していた。その頃江戸時代から続く正統やくざの関東三ノ輪一家では、跡取りの健一はやくざを嫌って家出していたため、一家を存続するには娘雪江に婿をとり、その男に跡目を継がそうとしていた。その跡目の候補となっているのは組の代貸しを勤める馬島だったが、その馬島こそ兇悪な銀行強盗の首領だった。雪江と三ノ輪一家を我が物にするために、彼は手段を選ばなかった。しかしスムーズに運んでいた計画は、無理に行った銀行襲撃のために破綻していく。
『恐怖のカービン銃』との抱き合わせ作品。初主演から3年たって、2作目の主演作で、またまたとんでもない悪党ってのもすごいな天知さん(笑)。っていうかこんな悪党が主役の作品って少ないような気がするんだが・・・。さすが新東宝だ。目の付け所が違う。それにしても新東宝の俳優の使い方ってのは面白いですよね。善悪どっちにも使う。この作品では沼田曜一さんが三ツ矢歌子さんの彼氏で好青年ってのにびっくりしますよ。そう言えば丹波さんも、御木本さんも、善悪どっちもやってますもんね。宇津井さんくらいか、悪役ないのって・・・なくって当たり前って気がしないでもないですがね(笑)。
冒頭、強盗に入った先で「そんなに俺の顔がみたいのか」とサングラスをはずす天知さんの顔に、いかにもな付け髭のせいか宝塚女優演じる『風と共に去りぬ』のレッド・バトラーがだぶっちゃいましたよ。若き日の顔立ちはやはり美しいってことか・・・。
必死の逃亡にヨレヨレになり、自分が殺した人たちを思い出し苦しむ馬島。「殺さないでくれ!」結局は死人に祟られるのが、新東宝での天知さんのお決まりか?(笑)。その後の『憲兵と幽霊』『四谷怪談』へとこのパターンは継承されるのであった。
-2007.1.2 レンタル-
監督:田口哲・浅野辰雄。
出演:天知茂。三原葉子。村山京司。加藤章。三砂亘。近藤宏。
1954年に起きた、防衛庁の職員をカービン銃で脅し誘拐監禁し、公金を奪った『大津事件』のセミドキュメンタリー。
46分という長さから、映画というよりはなんだか再現フィルムのような作品です。
なんでもこの作品が天知茂さんの初主演作ということなんですが、いきなりの主役が元保安庁職員というインテリでありながら見栄っ張りで欲深い大津健一ってのが、単純なスター俳優とならなかった天知さんらしいと言えばらしいですね(笑)。
なんでも実際の映像を交えているようで、まぁある意味面白いと言えば面白いですが、一体この作品はなんだったんだろうと言い切ってしまえば言い切れなくもない(笑)。
この後の新東宝の黄金コンビ(勝手にそう思ってる)の天知さんと三原葉子姐さん。初々しいカップルぶりを堪能したからいいか。
しかし仲間割れを起こし、最終的には情婦みさおを逃避行を続ける大津の映像に被るナレーションは一体なんだ?「我々はみさおが自ら逃げ出してくれることを祈ったが・・・」「2度の結婚で夫に先立たれた(なんたらかんたら・・・)えてしてこういう変態的な行動に走りたがる・・・」って(^^;) 何よその「変態的」ってさ。50年前は「変態的」って言葉の使い方今とは違ったのかぁ・・・。それでもこの映画の中で一番インパクトがありましたよ「変態的」(笑)。
-2007.1.2 レンタル-
『暁の非常線』(1957年/新東宝)
監督:小森白。
出演:天知茂。沼田曜一。三ツ矢歌子。
次々と起こる兇悪な銀行強盗。犯人の手掛かりもつかめないまま捜査は難航していた。その頃江戸時代から続く正統やくざの関東三ノ輪一家では、跡取りの健一はやくざを嫌って家出していたため、一家を存続するには娘雪江に婿をとり、その男に跡目を継がそうとしていた。その跡目の候補となっているのは組の代貸しを勤める馬島だったが、その馬島こそ兇悪な銀行強盗の首領だった。雪江と三ノ輪一家を我が物にするために、彼は手段を選ばなかった。しかしスムーズに運んでいた計画は、無理に行った銀行襲撃のために破綻していく。
『恐怖のカービン銃』との抱き合わせ作品。初主演から3年たって、2作目の主演作で、またまたとんでもない悪党ってのもすごいな天知さん(笑)。っていうかこんな悪党が主役の作品って少ないような気がするんだが・・・。さすが新東宝だ。目の付け所が違う。それにしても新東宝の俳優の使い方ってのは面白いですよね。善悪どっちにも使う。この作品では沼田曜一さんが三ツ矢歌子さんの彼氏で好青年ってのにびっくりしますよ。そう言えば丹波さんも、御木本さんも、善悪どっちもやってますもんね。宇津井さんくらいか、悪役ないのって・・・なくって当たり前って気がしないでもないですがね(笑)。
冒頭、強盗に入った先で「そんなに俺の顔がみたいのか」とサングラスをはずす天知さんの顔に、いかにもな付け髭のせいか宝塚女優演じる『風と共に去りぬ』のレッド・バトラーがだぶっちゃいましたよ。若き日の顔立ちはやはり美しいってことか・・・。
必死の逃亡にヨレヨレになり、自分が殺した人たちを思い出し苦しむ馬島。「殺さないでくれ!」結局は死人に祟られるのが、新東宝での天知さんのお決まりか?(笑)。その後の『憲兵と幽霊』『四谷怪談』へとこのパターンは継承されるのであった。
-2007.1.2 レンタル-
しかし「恐怖のカービン銃」とはつけもつけたり。そそられるタイトルです。
「暁の非常線」も面白そうですね。そういえば、沼田さんも丹波さん同様、昨年亡くなられたのでした・・・。
沼田さんと言えばどうしても思い出すのが『地獄』なんですけど、この作品では本当に好青年で、驚きますよ(笑)。
そうなんですよね、昨年お亡くなりになられたんですよね。
しかし昨年は多かったですよねぇ。旧作邦画もういない人ばかりになってしまいましたね。
その分どんどん行きますよ!
ちなみに本日観たのは『昭和残侠伝 唐獅子仁義 』です(笑)。