にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【本】『品川隆二と近衛十四郎 近衛十四郎と品川隆二』

2007年04月28日 | BOOK
『品川隆二と近衛十四郎 近衛十四郎と品川隆二』ワイズ出版
品川隆二さんのインタビュー本です。
先月から東映チャンネルで放映されている『素浪人 月影兵庫』の第一シリーズにすっかりはまってるところにタイミングよく?(笑)発売されたのがこの本です。おかげでつい購入してしまいました。
近衛さんの話は出てきますが、ほとんどが品川自身のお話なので、タイトルになんで近衛さんの名前が?って気はします。冒頭には近衛さんのスチール写真が載ってますけど。まぁ、品川さんと近衛さんってやはり『素浪人月影兵庫』に『素浪人花山大吉』と切っても切れない縁だからでしょうかね。
しかしこの本面白いですわ。品川さんって1931年生まれだから、今年で76歳。平成10年に肋骨に出来たガンの手術をしてから大きな声が出せないし、体力も持たないということであまり俳優活動はなさってなくて、今では演歌の作詞をなさってるそうなんですが、この本を読ませていただいた限りで判断するとお元気で、頑固で全然老けてなくって・・・。「焼津の半次」っていうキャラで人気が出て一番長く演じてらっしゃったんですが、ご本人は嫌いな役だったそうなんです。でも曲がったことが嫌いって感じで、喧嘩っ早い感じがあって「焼津の半次」のイメージだなって感じました。
それにしてもこんなこと言っていいの?っていう内容が多々あり、本当に面白かった。それとここ何年か昔の邦画にはまってあれこれ観るようになってるんですが、そのおかげで知った監督の名前が出てきて、その人の撮影方法なんて話があって、小津安次郎監督のローアングルと加藤泰監督のローアングルは違うとか、衣笠貞之助監督はきっちりと撮る本流の監督さんだとか、なんて話しはすごく面白かった。あとツーカメラの場合はカットの部分のことを考えた演技をしなきゃいけないとか、映画というものの演技法、撮影法、舞台での動きなんか、自分が知らなかった話なんで、映画好きとしてこれはひとつ賢くなったな。と思えましたよ。
この本の中に登場する作品では最近偶然にも『日本橋』(市川崑監督)を観たんですが、これよかったんですけどねぇ。品川さんは嫌いだそうです(笑)。同じく嫌いだとおっしゃってる増村保造監督の『暖流』をぜひとも観てみたいなって思ってます。


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3 Comments

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これはまた・・・ (丸山 哲也)
2007-04-29 07:31:20
 ワイズ出版さん、またまたマニアックな本を・・・。
 昔、日本のカルト映画の全集本を続々とリリースしていたことがありましたが、それと似たようなことを今でも続けているのだから、商売にはなってるんでしょうね。
 そういえば、ワイズの社長さんって、出版業を「ほとんど趣味で」やってる、という話をどこかで聞いたことがあります。
 しかし、品川さんって、芝居が軽妙な割には辛辣で厳しいことをおっしゃるのですね。昔気質の役者さん、という感じがします。
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おもしろそうな本ですね! (ゆうすけ)
2007-04-29 10:11:33
へ~、僕も早速探して読んでみよ。
品川さんの私生活や肉声もなんて全く知らないので興味津々な内容ですね。
あと各監督の撮影スタイルも是非知りたいな。
昨日見た『麦の穂をゆらす風』の監督ケン・ローチ氏の撮影も独特で、まず脚本の通り…ストーリーの順番で撮って行き、脚本も前日にその日に撮影するメモ程度のものを渡すそうで出演者は前もって全体のストーリーは知らされていないようです。
本読みもリハも一切なし。
カメラも望遠で、出演者からはカメラもマイクも監督の姿なども目に入らないように撮るそうです。

しかし品川さんは今年76か…。まだまだお元気で新作がも撮って欲しいです。
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Unknown (とめ)
2007-04-29 20:55:29
丸山さ~ん。
ホントすごいですよね、このワイズ出版。この本にワイズ出版目録なんてのがついていたのですが、なんともカルトチックなラインナップですよね(笑)。趣味というのも頷けます。
品川さんは本当にプロ!って感じですよ。魅力的な俳優さんです。

ゆうすけ師匠。
ケン・ローチ監督の作品って確かドキュドラマとかって言うんですよね。ドキュメント風の物語。だからそういう撮影方法なんですね。個々の監督の癖とかわかってるとその映画を観る楽しみが一つ増えるかもしれないですけど、わかるようでわからないんですよねぇ、これが(笑)。
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