にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【観劇】文楽

2008年01月07日 | STAGE
第1部 本日の演目
七福神宝の入船
新年を迎え船の上で宴を催す七福神たち。そして一人づつ芸を披露することになる。

正月にはもってこいの作品ですね。ご陽気だし縁起いいし。最高に楽しかった。しかもいつもは三味線だけなのに琴まであって、琴と三味線の合奏がいい。しかも大黒天が取り出したのは胡弓。ほ~っと見ていると鼓弓の音が・・・「え?」と思い三味線の方に目をやると・・・なんと鼓弓を弾いてらっしゃるじゃないですか!すごいなぁ。弁財天が弾く琵琶は前回見た三味線の音を琵琶の音に変えるという方法でこちらは三味線だったんですけど、音的にもすごく堪能させられました。
そうそう・・・鯛を釣る恵比寿さんが取り出したのはビアジョッキ(笑)。なんともサービス精神旺盛な演目でした。

祇園祭礼信仰記
<金閣寺の段>
将軍足利義輝を策略で殺した松永大膳は、その母慶寿院を人質として金閣寺に幽閉していた。その慶寿院が天井に雲龍の絵を描くように大膳に要求したことで父の敵を探す雪舟の孫娘雪姫と恋人の直信もまた囚われの身となっていた。雪姫に絵を描くか自分のモノになるか迫る大膳に秘伝の書がなければ描けないと拒絶する雪姫。そこへ信長の元を去り浪人したという此下東吉がやってくる。才長ける東吉を気に行った大膳は彼を自らの知将にすることに決める。

<爪先鼠の段>
雪姫と二人になった大膳はまたしても絵を描くように迫る。そして雪舟の手本さえあればという雪姫に対し、持っていた剣を滝にかざすと滝水に龍の姿が現れる。この剣こそ父が殺された時に奪われた「倶利迦羅丸」で大膳こそ父の敵とわかる。父の敵と斬りかかる雪姫だったがあっさりと捕らえられ、五つの鐘を合図に直信を殺害すると大膳に宣言される。桜の木に括りつけられた雪姫は、祖父雪舟が幼き頃涙で描いた鼠が縄を食い切ったという話を思い出し足元の桜の花を集め爪先で鼠を描くと、その鼠が動きだし縄を食い切る。そして逃げようとしたところを見つかり危ういところを東吉に助けられる。彼は大膳を欺き慶寿院を助けに来ていたのだった。

やはり、こういう時代ものは苦手なようだ・・・眠かった(笑)。どうも淡々と物語が進むところってダメですねぇ。
それでもラストの金閣寺の最上階へ向かい慶寿院を助けるくだりは、面白かった。あれだけセット(っていうのか?)が動くのをはじめて見た。うまく出来てますねぇ。

傾城恋飛脚
<新口村の段>
昨年見たhttp://blog.goo.ne.jp/tome-pko/e/503bfe56ca9ccc7385baedab42266425
『冥土の飛脚』のその後の話で、故郷の新口村まで逃げ延びた二人が忠兵衛の父孫右衛門と出会うお話です。

同じ淡々と進む物語でもこういう世話物の方が眠くならないってどういうことなんでしょうかね?(笑)助けたいのに助けられない父。今生の別れとなることがわかっていても長くは共にいられない父子。ラストの少しでも遠くへ逃げてくれと見送る孫右衛門の哀切がいいです。
人形の使いがどうこうなんて未だに全然わからないのですが、何度が行くうちにひそかに桐竹勘十郎さんのファンになってしまった私(笑)。前の「祇園祭礼信仰記」で東吉を使ってらっしゃったのですが、パンフレットによるとこの「傾城恋飛脚」にはお名前なかったんですよね。ところが・・・この孫右衛門がなぜだか桐竹勘十郎さんでした。それだけでうれしかったりする(笑)。単純なんだ。

-2008.1.6 国立文楽劇場 -

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