『吉例顔見興行』昼の部
第一 将軍江戸を去る 一幕三場
幕末、西郷と勝により江戸城無血開城の約定が交わされ江戸は戦火を免れたが、上野寛永寺で恭順の姿勢を取る徳川慶喜だが、血気に逸るものたちに動かされ一度は決めた水戸への退隠を延期しようとしていた。そんな慶喜を諌める伊勢守の言葉にも耳を貸さず、慶喜との目通りを願いやってきた山岡鉄太郎とも会おうとはしない慶喜に、山岡は怒りを挑発する言葉を聞えるように発し目通りを許されると斬られることも覚悟の上で、慶喜を諌め水戸への蟄居を促す。
なんでもこの作品は昭和になってから創作され、初演されたものだそうで、そのせいか私の抱いていた歌舞伎とイメージが薄く普通のお芝居のように楽しめました。しかもこの物語いいですわ。登場人物が全部男というなんとも男くさい・・・もちろん物語も男くさい物語です(笑)。二幕目の山岡が慶喜を諌める場面は無茶苦茶渋い。これぞ男泣き。キュンときます。
第二 勧進帳
これぞ歌舞伎ってやつですね(笑)。物語は有名なんであらすじは割愛。この話弁慶が主役なのはわかってましたが、まさかここまで義経の出番が少ないとは(笑)。なんかただ弁慶に殴られるだけみたい。しかも弁慶酒飲んで踊っちゃうんですねぇ。知らなかった。ラスト飛び六方で花道を行く弁慶かっこいい。三階で見える花道短いのが残念でしたが、それでも生で観る六方かっこいい!これは何回見ても楽しめるだろうなぁ。機会があればまた生で観てみたい。
第三 義経千本桜 一幕 すし屋
源氏に敗れ追われる身となった平維盛がすし屋弥佐衛門に匿われ弥助と身分を偽りすし屋で奉公していた。ところがそれが頼朝の家臣梶原景時に知られ間もなくこの店へやってくるという。なんとか維盛を逃がそうと考える弥佐衛門だが、悪行三昧で弥佐衛門から感動された息子権太が事の次第を知り、訴人をするために維盛を追う。やがて梶原景時の一行が維盛の首を差し出せと弥佐衛門の元にやってくるが・・・。
この物語いい!維盛を隠居所へ逃がす中盤から終盤にかけての展開はもう最高に面白い。段の名前が「すし屋」ってなんとも間が抜けた名前なんだけど、面白い!もうちょっとネーミングどうにかなんなかったのかって思うくらいです(笑)。畳みかける面白さ。そしてラストは泣けます。マジでウルウルきちゃいました。『義経千本桜』って文楽でもあるんですが、これと同じ「すし屋」の段もあるんだろうか?あるんだったら観てみたいな。
第四 二人椀久
大阪の豪商椀屋久兵衛が遊女松山太夫に入れあげて家運を傾け、家族に座敷牢に閉じ込められ、その後気がふれて町をさまよい水死したと言う実話を元に浄瑠璃、芝居などにされたものの、舞踏版。気がふれて町をさまよう久兵衛が夢の中で愛しい松山太夫と出会い昔を偲んで恋模様を演じる。
というお話なんだそうですが、舞踏ということで、話がわかるようなわからないような・・・(^^; しっとりとした出だしに、さすが歌舞伎の役者さんってこういうのまでやらなきゃいけないんだよなぁ、手の動きとか裾さばきとかきれいだなぁ・・・と思ってみつつ、途中ちょっぴり睡魔が・・・。中盤華やかな頃を思い出しているらしい踊りの所で持ち直しました。どうやらしっとり系の日本舞踊は私には鑑賞無理と判断出来ました(笑)。
歌舞伎初体験な一日。堪能致しました。
次回は大阪松竹座。今回は四人でワイワイとこんなにラフに観ていいの?な鑑賞だったのですが、今度は一人。しかも1階席と座席は豪華になってます。さてどうなることやら・・・(笑)。
-2007.12.16 京都南座 -
第一 将軍江戸を去る 一幕三場
幕末、西郷と勝により江戸城無血開城の約定が交わされ江戸は戦火を免れたが、上野寛永寺で恭順の姿勢を取る徳川慶喜だが、血気に逸るものたちに動かされ一度は決めた水戸への退隠を延期しようとしていた。そんな慶喜を諌める伊勢守の言葉にも耳を貸さず、慶喜との目通りを願いやってきた山岡鉄太郎とも会おうとはしない慶喜に、山岡は怒りを挑発する言葉を聞えるように発し目通りを許されると斬られることも覚悟の上で、慶喜を諌め水戸への蟄居を促す。
なんでもこの作品は昭和になってから創作され、初演されたものだそうで、そのせいか私の抱いていた歌舞伎とイメージが薄く普通のお芝居のように楽しめました。しかもこの物語いいですわ。登場人物が全部男というなんとも男くさい・・・もちろん物語も男くさい物語です(笑)。二幕目の山岡が慶喜を諌める場面は無茶苦茶渋い。これぞ男泣き。キュンときます。
第二 勧進帳
これぞ歌舞伎ってやつですね(笑)。物語は有名なんであらすじは割愛。この話弁慶が主役なのはわかってましたが、まさかここまで義経の出番が少ないとは(笑)。なんかただ弁慶に殴られるだけみたい。しかも弁慶酒飲んで踊っちゃうんですねぇ。知らなかった。ラスト飛び六方で花道を行く弁慶かっこいい。三階で見える花道短いのが残念でしたが、それでも生で観る六方かっこいい!これは何回見ても楽しめるだろうなぁ。機会があればまた生で観てみたい。
第三 義経千本桜 一幕 すし屋
源氏に敗れ追われる身となった平維盛がすし屋弥佐衛門に匿われ弥助と身分を偽りすし屋で奉公していた。ところがそれが頼朝の家臣梶原景時に知られ間もなくこの店へやってくるという。なんとか維盛を逃がそうと考える弥佐衛門だが、悪行三昧で弥佐衛門から感動された息子権太が事の次第を知り、訴人をするために維盛を追う。やがて梶原景時の一行が維盛の首を差し出せと弥佐衛門の元にやってくるが・・・。
この物語いい!維盛を隠居所へ逃がす中盤から終盤にかけての展開はもう最高に面白い。段の名前が「すし屋」ってなんとも間が抜けた名前なんだけど、面白い!もうちょっとネーミングどうにかなんなかったのかって思うくらいです(笑)。畳みかける面白さ。そしてラストは泣けます。マジでウルウルきちゃいました。『義経千本桜』って文楽でもあるんですが、これと同じ「すし屋」の段もあるんだろうか?あるんだったら観てみたいな。
第四 二人椀久
大阪の豪商椀屋久兵衛が遊女松山太夫に入れあげて家運を傾け、家族に座敷牢に閉じ込められ、その後気がふれて町をさまよい水死したと言う実話を元に浄瑠璃、芝居などにされたものの、舞踏版。気がふれて町をさまよう久兵衛が夢の中で愛しい松山太夫と出会い昔を偲んで恋模様を演じる。
というお話なんだそうですが、舞踏ということで、話がわかるようなわからないような・・・(^^; しっとりとした出だしに、さすが歌舞伎の役者さんってこういうのまでやらなきゃいけないんだよなぁ、手の動きとか裾さばきとかきれいだなぁ・・・と思ってみつつ、途中ちょっぴり睡魔が・・・。中盤華やかな頃を思い出しているらしい踊りの所で持ち直しました。どうやらしっとり系の日本舞踊は私には鑑賞無理と判断出来ました(笑)。
歌舞伎初体験な一日。堪能致しました。
次回は大阪松竹座。今回は四人でワイワイとこんなにラフに観ていいの?な鑑賞だったのですが、今度は一人。しかも1階席と座席は豪華になってます。さてどうなることやら・・・(笑)。
-2007.12.16 京都南座 -