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今日の筆洗

2022年12月16日 | Weblog

明治の日露戦争では戦費確保のため、所得税などの税率をあげ、相続税などを新設したという▼講和の翌年に『新案 戦後増税の財源』という本が世に出た。独自の財源案を披露する内容で、著者は「血達磨憤慨生」。誰なのか不明で読み方も知らぬが、字から類推するに民の負担に怒れる人らしい▼一案は「紳士登録税」。文明開化の世の名誉欲から園遊会や宴会に出たがる人を登録制にし、金をとる。政治家や財界関係者らが対象という。体裁を繕うだけの髯(ひげ)に課す「髯税」も提唱。実現性より、民の目線でお上(かみ)にもの申すことが主眼らしい。国税庁がウェブサイトで紹介している▼令和の防衛費増額の財源確保のため、与党の議論は法人、所得、たばこの三税を増税する方向になったらしい。実施時期は未定。いずれはやるということか。米国の長距離巡航ミサイル「トマホーク」を買うとは聞くがそもそもなぜ、防衛費増額が必要なのだろう。野党も含めた議論を聞かせてもらわねばなるまい▼財源といえば、タレントのデーブ・スペクターさんがツイッターに「ふるさと納税で賄えないものですか?」と投稿し、反応も寄せられた。「勝手に取られるより主体的に払う方がスッキリ」「返礼品は体験搭乗がいい」「二億円以上の人にトマホークの命名権」…▼血達磨憤慨生のごとく、もの申したくなる人はこれから増えよう。