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今日の筆洗

2022年05月26日 | Weblog

 スヌーピーでおなじみ、チャールズ・シュルツさんの米漫画「ピーナッツ」は子どもたちが主人公であり、学校の話がよく出てくる▼夏休みもテーマになりやすい。「夏休みだ!」「学校はおわりだ!」とはしゃぐチャーリー・ブラウンとライナス。こんな場面もあった。チャーリーの妹、サリーは大の学校嫌い。なのに夏休みに学校にやって来る。校舎に向かって、ひそかにののしる。「いまはわたしを捕まえられないでしょ。夏休みだもん!わたしは自由よ!聞こえた?自由なのよ!」。米国の学校の夏休みは六月から八月までと長い分、待ち遠しさもいっそう大きいか。なのに▼むごい事件は夏休み直前の小学校で起きた。米テキサス州の小学校での銃乱射事件である▼少なくとも児童十九人と教師ら二人が死亡している。男子高校生が教室に侵入し、子どもたちに向け銃を撃ったとみられている▼絶句する。夏休みはおろか、亡くなった子どもたちにはハロウィーンもクリスマスも二度とめぐって来ない。すべてを奪われた。安全なはずの学校で子を亡くした家族の悲しみの大きさは想像さえできぬ▼乱射事件が続く。それでも米国は銃をめぐる意見対立によって抜本的な銃規制に踏み切れぬ。バイデン大統領は銃規制への決意を重ねて表明したが、この悲しい「宿題」はいったい、いつになったら、片付けられるというのか。