シモキタのtokyoboy

下北沢に居を構える初老オジのエクスサイズ、呑み歩き、美術館巡りなどの備忘録生活記録ブログ、含む膝蓋骨骨折リハビリ記録。

GENKYO横尾忠則「原郷から幻境へ、そして現況は?」 (東京都現代美術館)

2021-10-24 | アート・文化

現代日本アート界の巨匠…、は誰もが認めるところ。

その60年以上の創造の全貌を、自ら総監修した展示で示す、ということなので、このダボハゼ親爺は当然に伺いところなのですが、

まあ好みってありますからねえ、デザイナーとかイラストレーター、プロデューサーといった立場からの作品には興味があるのですが、最近の油画になるとY字路でしたっけシリーズ位しか目にすることが無くなって、同時公開の21–21の似顔絵?展もそれ程刺さらなかったのでどうしようか、と会期末まで悩んでいたのが本音の話。

 

最新の作品で今の現況まで見てくれ、とのこと、日時指定チケットを購入して平日昼間に訪問しましたが、売り切れの筈のチケット、当日訪問の方々も買えるんですねえ⁉️

しかもそういった方々は皆さん中期高齢者となった私から見ても更に先輩たち🌀

スマホかざして入場するのは若い方々、に混じっての会場。

ふむ、来て良かったというか、先ずはこんな数多くの大作を横尾さんは物していたんだ、という驚き。

恐らくイラストレーターからY字路に至る間の作品、どれもオマージュ系で、更にはそのオマージュを3枚重ねて切り刻んで1作に仕立てたようなそんな作品が並びます。

じっと対峙しましたが、うーん🧐

これ原典が何か分からないと更に分からないですよね、訪問客の足取りが次第に加速していきます。

作品紹介パネルも小さく下の方に作品名だけ、それも横尾流のそれですから、キャプション読むの大好き族には厳しい展示の流れ。

 

1階から3階へのエスカレーターのところでUターンしてお帰りになる方も散見。

上階に行って何時もの横尾ワールド、馴染みのポスターとかY字路、これも作品数多いのね💦に入っていきます。

そして最後が「現況」エリア、2019年以降の大作がこれも数多く並びます。

モチーフの過半は「寒山拾得」だったような…

荒々しい筆遣い、多くの白地空間は視覚障害など加齢に伴うものか、本展に向けて制作のプレッシャーだったのかな?

そして殆どの作品にトイレとトイレットペーパーが出てくるのはシャガールのオマージュなのか、頻尿症の現れなののか…

あ、そうそう、それにルソーへのオマージュがこれでもか、という位並んでいたのにも驚きました。

 

場内撮影不可で記事編集が楽になった今回、年齢メリットの方が安かったので、元よりぐるっとパスはネット上では元より使えませんが、そちらでのチケット購入となりました。

 

さて、本展チケットで常設にも行けるので、ささっと見てきたのですが、結構若手大物が出展していて、

先ずは大岩オスカールさんのリオ→東京→パリと流れるオリンピックをモチーフにした作品。

彼は日系ブラジル人ですから力作の大作となっていて、思わず立ち止まってじっくり拝見します。

 

そしてこれは何?,これは制作集団Chim↑Pomの東京2020向けに2020年に制作、1年延期で殆ど日の目を見なかった作品群の復活?展示。

加えてこれは私自身のオリパラにおける経験から皮肉っぽく見えた照屋勇賢さんのマクドナルドのテイクアウト袋を使ってオリンピックモチーフの造形を切り出す作品。

確かこれらの制作年は2012年、ロンドン大会の時。

照屋さんのこうした作品を拝見するのは3度目、いつもその技法というか技術に感心するのですが、

今回は前回リオの時には選手村のダイニングで供されていたマクドナルドが、東京ではそんなもん、と言わんばかりに選手村から排除されしかもバブル方式。

某国選手に希望を聞かされ、バブルの端っこ、出入りするのがミッションだった私は動線上で車を停めチキン照り焼きバーガーを買ってあげました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする