お世話になっております。
東京大学運動会ヨット部、新4年の神田陸人です。
気づいたら4年生が引退し、自分たちが最高学年、3年という時の流れの早さと残り1年への責任をひしひしと感じながら重たいキーボードでリレーブログを書き進めています。
今年は誰が見ても間違いなくゼロからのスタート。
経験者は1人にまで減り、輝かしい成績だった近年に比べれば今は不十分であることは言うまでもありません。
それでも、前を向いて進むことができているのは過去にないほどたくさんの部員がいるからです。
そして、何より全員が向上心と熱い思いを持ってヨット部に真剣に向き合ってくれているからです。
そんな仲間たちへのコミュニケーションの場として、4年生だけにこのリレーブログという場が与えられている以上、ありのままを文字にすることが僕の使命だと感じます。少し長く、偏った内容になっているかもしれませんが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
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今のヨット部に足りないこと、それは決断力と行動力だと思う。
代替わり後、チーム内でたくさんの話し合いの場があった。そして、色々な方からお話を聞く機会もあった。
でも、一つの方向に定まって行動に移せていることがいくつあるだろうかー
新しいことを始める、高い目標を目指す、先の見えない未来への不安から何をするのにも難しい。
これをやったらこんなことが起こりそう、そんな懸念からなかなか決断に至らず、曖昧なまま進んできたことがたくさんある。
でも、僕は不安があるものこそ、逆に決断し取り組んでいくべきだと思う。
それをすればどんなことが起きるかがあらかじめ想定できている、そんな心強いことはない。
不安なことが事前にわかっているのだから、とりあえずやってみる、そしてその中でそんな不安が起こらないようにあるいはうまく向き合いながら行動していけばいい。
これまでにないチャレンジングなことを達成しようとしている以上、すべてがうまくいく方法などあるはずがない。だから、不安をなくそうとあらゆる方法を検討するのではなく、その不安と向き合い、それが起こらないように想定していくことにチームでの話し合いの意義があるのではないだろうかー
「勝つためには〜が必要だ」とよく言う。なら、勝っているチームはすべてそれをやっているのだろうか?
そうではない、勝つチームは、勝った時にそのおかげで勝てたと思えるくらいに、自分たちが決めたことに対して全員で取り組んできただけではないか。
勝つために必要なことは、勝って初めて現れる。
勝つための方法をどんなに考えても、決めたことに対して真剣に向き合い、後から振り返ってそれが勝つために必要だったと思えなければ意味がないのだ。
だから、正解は何か考え続けることよりも、これだけは全員でしっかりとやり通すという決断をすること、そして、その決断を後から振り返って良かったと思えるように行動をしていくことが何よりも大切だと思う。
チームで話し合い、ある程度考えた選択ならどれも間違いはない。良い選択かどうかは後から振り返ってはじめて分かるものだから、それを良い選択にできるように努力していくことが必要だ。
ここまで、決して考えるということが瑣末であるというわけではない。
ただ、考えたことはそれを決断し、行動してはじめて形になるものであり、一人一人が真剣に部のことを考えてくれているからこそ、もっともっと行動に変えて、みんなの考えや思いを実現していきたい。そして、そのためには決断力と行動力が必要ではないかということだ。
思えば自分もそうだった。
ヨット部に入部した時は正直何も考えていなかった。
軽い興味で試乗会に行き、部の雰囲気に惹かれて入部した。
もちろん、入部する時にはどんな大学生活になるか不安もあったけれど、ヨット部で3年経った今、そんな不安は全くない。
こんな充実した大学生活を送れているのは間違いなく、あの時の決断力と行動力があったからだ。
もちろん、たまにヨット部の時間とお金があったら他に何ができるだろうなんて考えることもあるけれど、そういう時は自分の努力不足を感じ、ヨット部という選択を良い選択だと思えるように行動を変えていかなければいけないと思う。
ラスト1年間。
未来への不安を嘆くひまがあったら、少しの可能性を信じ、決断し、行動していきたい。
そして、仲間たちにもそうであってほしい。
とりあえずやってみよう。
良い選択は選ぶものではなく、作るものだから。
1年後、ヨット部に入部するという決断が同期全員にとって人生で最高の選択になることを目指してー
2023.12.15
東京大学運動会ヨット部
2024年度 副将
神田陸人
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