東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

メインはめいーんって引くらしい

2023年12月07日 23時31分31秒 | 通常練習

人肌恋しい季節になってきました。
新2年スナイプクルーの高畑です。12月第1週の活動報告・振り返りをさせていただきます。

土曜日

スナイプチームは、江ノ島にて開催された金猫杯に参加しました。
以下がリザルトです↓
31308 市毛/三上・高畑 28ー19  計47点 20位
30072 中静/今川・松本大生 20ーZFP(45)  計67点 25位
31494 遠藤/佐藤・荒井 38ー44  計82点 43位
31418 天野/神田・守屋 35ーBFD(72)  計107点 54位
30531 島瀬・藤本/千田 55ー55  計110点 58位
30785 杉山・林/古山 60ー60  計120 65位


新2年スキッパーのためにハイクアウトしてくれた古山さん・千田さんとレスキューを運転してくれた西尾さん、久々に会えて嬉しかったです、ありがとうございました!!

 

新体制のスナイプチーム及び新2年生にとって、初めての大会となりました。
私個人としては、初陣ということで結構張り切ってました。大会2,3週間前に、一緒に乗ることになった市毛さんが、ありがたくも「コース引いてみる?」と言ってくれて、自分なりに勉強し始めると、今まで魅力を感じてこなかったコース引きのおもしろさが少しわかった気もしたんです。華麗なジャイブを見せてやんよー!なーんて思いながら、鼻息荒く臨んだのですが、結論から言うとほぼ何も覚えていません。

記憶に残ってることとしたら、久々のハイクアウトがつらすぎるーっ!と、2下終わりで気づいたら前を走る艇が少なかったことです。クラス別mtgで、市毛さんが、2上は他艇との絡みに応じてタクティックスでタックしてた、と言っていましたが、他艇の姿は記憶になく、風の振れはおろか、少し先のブローにさえも意識がいってなかったと思います。本当に残念です…。

そのあとは動作練をしたり早稲田に交ざってコース練をしたりしました。なんならこっちの方がレースより収穫がありました。

でも三上さんに31308の成績は上出来だったね、いろはは部内でもユーモアセンスが高い僕と市毛と乗れて幸せだね、と言われて大変嬉しく思ったことは忘れません。

(ちなみに見出しの写真は、金猫杯で1艇ごとに配られるくじを見事に当てて勝ち取った米をとったどー!している三上さんです。さすが、いろいろ持ってる男です。)

また、その日の夜、西尾さんからとってもpassionateなお話がありました。東大ヨット部スナイプチームの秘伝なので、詳しくは言えないのですが、目標を設定することの意義・設定の仕方、そして今年の目標である全日本入賞が、データに基づくといかに難しいことであるかについてでした。このお話のための準備には、膨大な時間と労力を要したと思います。西尾さんが、ここまでこのチームのこと、自分たちのことを考えてくれてると知って、やっぱり立てた目標はachievableだと信じて取り組まないと意味がない、周りの人や自分が信じる気持ちに見合う努力をこのチームでしたい、と胸を熱くしました。

 

日曜日

艤装中に赤旗があがり、船をコロコロしてから小浜清掃に参加しました。みんな東大ヨット部らしく、東大だけで固まってブツブツ文句を言いながら清掃しました。りょうすけは、クリスマスングを流しながら藤本と海岸デートをしていて、みんなから顰蹙を買っていました。午後は整備で、寺口がマストでバウハッチ辺りに空けた穴を直すのを見学しました。やまこうさんは、FRPの匂いをくんすか嗅いでよろこんでました。

月曜日にスナイプは1艇しか出せないことが決まると、市毛さんは帰ると伝えてきました。恨めしい顔で見たら、来週は多分行くといってくれました。市毛さんは来週残ってくれることをここに記しておきます。(自主練に付き合ってくれる先輩方、いつも本当にありがとうございます。)

 

月曜日

月曜日は自主練をしました。7:50にコロコロし始めたのに10:00過ぎにシュッテイしました(戒めとして書いときます…)。自分はというと、マストアップを試みて押し倒されそうになる、ちくわをつけ忘れる、ジブシートをマストの前に通さない、センターボードを忘れたあげくに地面に押し倒されて小松さんにおしりを向ける等の失態を犯しました。これも、前日深夜2時まで、能登谷・荒井・大下としっぽりトークをしてしまったからでしょうか。自主練でもというよりむしろ自主練だからこそ、いつもより緊張感をもって行うべきだと反省しました。ひとまず、通常練習の時と同じように、一日の目標を立てること・早寝早起きをすることを決めました。

 

代替わりしてから、大会に出たり役職の仕事があったりすると、自分がスナイプチーム・東大ヨット部の一員であることの自覚が強くなります。そのたびに、期待と不安でいつもドキドキしてます。そろそろちょっとだけハイクアウトしたいです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。おやすみなさい。(間に合ってるよね...?)

 

高畑彩葉


ホワット・ア・ワンダフル・ワールド

2023年12月07日 18時28分39秒 | 通常練習

 お世話になっております。東大ヨット部新3年470クルーの五熊健と申します。12/2,3の通常練習とそこらへんの数日の個人的な振り返りをしたいと思います。

11/29(水)

 この日は、千田さんとのラスト師弟班でした(二人ほど邪魔な人がいました)。酒を飲みながら千田さんの4年間をダイジェストで振り返って、現役の僕らに最後になにか伝えてもらおうと番組MC的なことを色々考えていましたが、いざ始まればヨットのボートスピードやコースの話ばかりしていました。千田さんはあんまり主役じゃなかったですごめんなさい。僕は楽しかったので、ラストと言わずまた開催したいです。

↑ラスト師弟班。一人いない気がします。ちなみにこの日期限の最終課題は提出できませんでした。

11/30(木)

 午後に葉山に行き、ゆうたクンと赤旗出艇しました。2時間もない練習でしたが、小松さん監修のもと、130回タック練しました。between 江ノ島 and 葉山の半分くらいの距離はクローズで走ってた気がします。久々に鬼の小松を感じました。今までないくらい密度が濃かった2時間でしたが、同時にトラッピーズタックの動作が鈍りすぎていることを痛感しました。そのまま三上クンとそうまクンの家に泊まりました。

↑電柱と柵の間に自転車で突っ込んで挟まれるそうまクン。全個クルーもミスることがあるんですね。

12/1(金)

 そうま家にお酒と食べかけのポテチを残して帰宅し、土日の準備をして即葉山に戻りました。13時ごろから木村クンと19で出艇する予定でしたが、オンライン授業の出欠や船の不備が重なり、14時半過ぎにようやく海に出ました。その後一発目の下オンロールタックでロール沈しました。木村クンにとっては踏んだり蹴ったりでしょう。木村クンと出艇するとき、大体トラブルが多数起こって迷惑かけてる気がします。配艇NGの決断はもう少し待ってほしいです。着艇したあとは、三上クン協力のもと陸シュミしました。だいぶトラッピーズの勘を取り戻したと思いました。

12/2(土)

 ゆうたきたむら、ちょっと元尾クンと乗って練習しました。午前はサークリング、8の字、上下の動作練習、午後は早稲田に混ざってのコース連でした。前日の陸シュミの甲斐あってか、この日は動作が調子良かったです。槇枝クンもいっぱい褒めてくれました。キタムラと挑んだ早稲田とのコース連も、3レース目でゆうた・能登谷に負けたときは艇内環境が悪かったですが、早稲田の真ん中ぐらいに食い込めるレースもあって嬉しかったです。

 余談ですが、元尾くんと乗った時間は結構楽しかったです。経験者らしい風とスピードの敏感さ、470への適応速度は圧巻でした。何より、コース連でスタート一分前に1艇腹ちょっとしかないところにねじ込んで、高田チャンに怒られたときに、「このレースしか出ねぇんだからそんぐらい許せよ」(原文ママ)と言い放ったいい意味でのふてぶてしさは見習いたいです。早稲田でもビビらずに突っ込める度胸がないと、レースで前なんて走れないでしょうから。

↑この日の動作の動画を見て批評する91代470てぃーむ。promisingですね。

12/3(日)

 午前に小浜清掃、午後に出艇の予定でしたが、前日どっかで地震があったため津波を警戒して赤旗が掲揚され、午後練習はなくなりました。小浜清掃は9時から12時まで行われました。10時頃、小浜近くで勧誘していた宗教の神様からの天啓を受け、三上クンと中央の合宿所まで行き、ちりとりとほうきを取っていきました。断じてサボりではありません。コンビニには行きました。

 午後は、ゆうたクンと57の整備をしました。月曜の自主練も含めて、山コウさんは52,57,785の3艇をわずか3日でぶっ壊したことになります。普通に配艇NGです。

↑ジブカムのボルトを抜くためにハッチから手を突っ込んでるゆうたクン。あまりに滑稽です。同じことを思ったのか、荒井クンも別角度で写真を取っていました。

 

こんな感じの、いつになく密度の濃い一週間でした。新3年として、海でも陸でも自分に厳しくヨットに取り組みたいです。三上クンのブログにはとても及ばないですが、最後まで読んでくれれば幸いです。駄文にお付き合いいただいてありがとうございました。

五熊 健

 


あと少し

2023年12月07日 10時59分02秒 | j24全日本

お世話になっております。

クルーザー班新3年の杉山太智です。

 

先月末、愛知県蒲郡にて開催されたJ/24全日本選手権を振り返ってみたいと思います。

 

【リザルト】

7-6-(11)-6-4-7-9 39点 7位/12艇

 

6位とは1点差、5位とは5点差となりました。5位以内を目指していただけに、もう少しというところで強い悔しさを感じます。最後まで5位に入り込める可能性の残るレース展開だったため、尋常じゃないドキドキがありました。

 

 

3日間ピットとして出場した感想を率直に書きたいと思います。

 

 

低次元な感想となりますが、まずは動作のミス・トラブルを起こさなかったことにひたすらに安堵していました。夏合宿で初めてピットをやった頃を思い返せば、さばきが甘くスピンが上がらなかったり巻き付いてしまったり、スピン回収が遅れて回航が間に合わなかったりなど、自分の未熟さから船を止めてしまうことが多々あったのを覚えています。また、そのようなことが起こったあとの復旧作業としてクローズ中にセールをつけ直したりするのですが、その時に焦って間違った付け方をすることも多く、全日本のレース前にはただただトラブルが起こらないことを願っていました。

しかしそんな中、12m/sほどの強風が吹き込む第3レース1下レグでは、スピンがそれ以上風をはらむと危険なため放たれたスピンシートがスルスルと抜け、見たことのない状態でひらひらとはためいていました(!)。心臓バクバクです。今でこそ状況を整理できていますが、その瞬間は何がどうなったのかわかりませんでした。下回航後、強風の中ハイクアウトをできず申し訳なかったのですが、ひとまず2上レグ中で復旧が完了しました。そして上マークが大きく見えてきた中艤装ミスがないかチェックしていると、スピンシートをツイーカーに通していないという致命的なミスを見つけました(!)。心臓バクバクです。なんとかマーク到達までに復旧させました。10艇身のはずの全日本特有のオフセット区間がとても長く感じられました。そして運命の回航、秀さんのホイストの声とともにスピンを引き上げました。この全日本のために購入した、深い青色が魅力的な、計測に引っかかってしまった(!)スピンが風をはらんでしっかりと広がっているのを見て、ひたすら安心しました。

結果的にこのレースはカットが成立したのですが、ここでちゃんとトラブルに対応できた自信は後の4レースに確実に繋がりました。

 

 

第4レースでは、ぎりぎりラインを超えるか超えないかのスタートの後、リコール艇の存在を示すX旗が降りず、かといって引き返せないほどに船を進めていたのでそのままいくしかなく、OCSで13点を抱えてしまうかもしれない、2レース目の11点を消せないかもしれない、という不安の中船は進みました。強風のためスピンを張らず、1マイルもの間足を上げてジブを張るバウマンの源ちゃんを励ましながら仰秀のゴールホーンを聞いた瞬間生まれた一体感・達成感は言葉にできません。まだ3レースも残っているのに、抱き合ったりなんかしていました。

後から聞いたのですが仰秀はジャストスタートだったそうです。

 

 

第5レースは、スタート・海面選択・ボートスピードなど様々な要素がうまくいき1上を2位回航、最終的には名だたる社会人チームに次ぐ4位でゴールインしました。2下レグでは、後ろとある程度差をつけていたためそのまま行けば4位、という中で大きな緊張と期待を抱いたのを覚えています。スピンがまきついたりしないように、誰かが海に落ちないように、というように誰もが船を正しく進めることだけに集中していたように思います。無事何もおこらずフィニッシュラインを切った時、かつてない喜び・達成感が船を包み込みました。こんな戦い方をしたかった。これを目標にこれまで頑張ってきた。僕なんかよりずっと長く努力されてきた皆さんが思ったことだと思います。

社会人チームの方々はディンギーあがりも多く、概してヨット経験豊富です。そんな社会人チームに、ヨット歴最大3年の学生チームである仰秀チームが立ち向かえた瞬間であり、仰秀の可能性を感じました。しかしそれと同時に、安定して良い順位をとれる社会人チームの強さを再認識できました。

 

 

最終レースは、ピンクキッスとダボハゼに勝てば5位に入り込める、というなかでタクティクスも大きく考慮したレースとなりました。それまでの5レースでは良いスタートが切れていたのですが、最終レースでは少しスタートを失敗してしまい、競っているダボハゼが右海面に向かっているのもあってタックしてそのまま右に伸ばしました。結果、左海面に伸ばした船とはミートすることすらほとんどないくらいに差をつけられてしまいました。続いて2上は風向が25度ほど振れたためチャーリーとなり、新しいオレンジ色三角錐のマークを探さなければならなかったのですが、どれだけ探しても見つかりません。レグの半分ほどいったところでそれらしきものを見つけ、慌ててその方向に向かいました。結果的にピンクキッスは7位、ダボハゼは12位、仰秀は9位というぱっとしない順位で全日本選手権が終わってしまいました。

 

ハーバーに戻る途中、自分なりに今回の全日本選手権を振り返ってみました。

 

まず思ったことは、先ほども書きましたが仰秀は社会人チームと張り合えるチームである、ということでした。

普段のフリートレースや関東選手権ではあまり手応えを得られなかったのですが、今回の大会では艇数が多いのもあり多くの船とミートして、しっかりと戦っているという感覚を覚えました。これは船底塗料を落とした仰秀の本気なのか、これまでの練習の集大成としての仰秀チームの本気なのか、はたまたその両方なのか分かりません。しかし、全日本5位という通年の目標は決して不可能なことではない、社会人チームを到達可能な目標と捉えるべきだ、ということを考えました。

 

次に思ったことは、どのポジションもレースにおいて大事な役割を担っているということです。

良いスタートを連発してくれたこと、堅いバングを懸命に引いてくれたこと、良いコースを考えてくれたこと、ボートスピードを追求してくれたこと、フォアデッキが気にすることがないほど思い通りの航跡を描いてくれたこと、、、

挙げ続けるときりがないですが、そのどれもが大切で、ひとつでも欠けると4位フィニッシュ、ひいては今回の総合順位はありませんでした。7位という結果に決して満足はできませんが、これまでの練習は無駄ではなかった、やりきった、そう感じました。それだけに最終レースが悔やまれました。

 

 

なんだか周りのことばかり書いてしまいましたが、個人的な反省もたくさんあります。レース間のリグ上げに手間取ってスタートに影響させてしまったこと、ジェノアアップが素早くできず良い回航ができなかったこと、角度の振れを分かりやすく伝えることができなかったこと、コースについて友成さんと同じレベルの会話ができなかったこと、マークを見つけられなかったこと、、、

特にリグ上げの失敗がなければ11位という順位を取ることはなかったかもしれない。ストラテジーについてもっと理解できていれば友成さんに良い手助けができていたかもしれない。

後悔はたくさん浮かびますが、この気持ちは来年にぶつけたいと思います。

 

 

秀さん、佳奈さん

お二人にはたくさんお世話になりました。船のこと、小網代のこと、お二人に聞いておけば間違いなく、頼ってばかりでした。成長した姿を見せられるように、小網代で練習を頑張りたいと思います。

 

 

最後に

レース運営に携わっていただいた方々、遠く蒲郡まで駆けつけてくださったLBの方々、その他関係する全ての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

新3年 杉山太智