『美学』 って、口に出して言ってみた

最近、お師匠様は空き時間を利用して曲探し中です。
今年予定している大きなパーティーのデモンストレーション用音楽を選定しているのです。

教室には、ダンス用にアレンジされた音楽のCDがたくさんあります。
曲探しのために次々にCDをかけていると、

（あっ、この歌ダンス用にアレンジされたバージョンがあったのね～なつかしいワ）

なんて事が結構あります。
（意外なアレンジを見つける事もあって、面白いですよ）

さて、なつかしの歌を聞いていたら、歌詞に『男の美学～♪』という節がありました。
今時は、わざわざ男の美学なんて言葉にすると、ちょっと小恥ずかしい気がしますが・・・
美学って、どんな時に使いますか？
やせ我慢をして、これが自分の美学なんだとカッコつけるとき？

一の弟子が最近読んだ新聞記事で、あるフィギュアスケートの選手を取り上げていました。
彼は日常生活でも何度も何度も鏡をチェックし、練習中にも透明フェンスに映る自分の姿をチェックして、より美しく見えるフォームやしぐさを研究しているのだとか。

『どうすれば手足が長く見えるか。どう動けば、より観客を魅了できるのか』

普段からそんな意識で生活するのは、世界のトップクラスで活躍している選手だからであって、自分は・・・と思いますか？
そんな奴、ナルシストなだけ？

そんなことはない、と一の弟子は思うのです。　（まあ、新聞記事の受け売りも若干あるカモ）
記事ではスケーターでしたが、社交ダンスに置き換えても。
ダンサーたるもの、人に見られるという事を意識するのは大切な事です。
音楽に乗って楽しく身体を動かす事も、もちろん基本だし大切ですが、そうやって踊った時に、見ている人から『キレイだナ』と思ってもらえる事も重要だと思うのです。

『ああ！　私って（俺って）、なんて素敵なんだろう・・・』

なんて、当人は自分にウットリ酔い痴れているけど、他の人から見ると『・・・？』
しかも、一向に良い方向へ改善しない・・・というのでは、単に残念なナルシストですが、ちゃんとキレイに踊れるなら・・・。

ところで、美しいフォームで踊れるようになるためには、ステップを覚えて、基礎的なベーシックを繰り返して、効率良く、無理なく動ける筋力やしなやかさを身に付けていなくてはなりません（お師匠様も同じ事を言っていますね）
多くの人が美しいと感じる仕種やポーズって、実は努力の成果なのです。

『より上手に、より美しく、皆がうっとり見てくれる自分』　を目指しての努力が、健康で長くダンスを続けられる身体づくりに役立つなら、『美学だ』と誇ってもステキで良いんじゃないでしょうか。
（な～んて、気取ったコトを言ってる一の弟子だって、お師匠様からたくさんダメ出しされて、練習する訳ですし）