AKB48 チームBのファンより

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『性格が悪い女の子』は、実は最もピュアな女の子。(ときめき研究家)

2014-09-01 21:03:58 | ときめき研究家
『心のプラカード』とカップリング曲のうち、2番目に気に入ったのはフューチャーガールズの『性格が悪い女の子』だ。

この曲のテーマは「親友の恋人を好きになる」という、ちょっと難しいテーマだ。
このテーマの場合、主人公のスタンスは2種類ある。1つは奪う、もう1つは諦める、だ。
AKBグループでの前例は、奪うのが『嵐の夜には』、諦めるのが『片思いの対角線』だ。親友ではないが姉の恋人を奪う『姉妹どんぶり』という歌もある。

『性格が悪い女の子』は、奪うパターンだ。それも、親友と3人で会っている最中に、親友がトイレに行っている間に誘惑しようとする大胆な手口だ。しかも、あまり悪びれてはいない。「親友の彼というだけでドキドキする」「他人の物がほしくなる」自分のことを「性格が悪い女の子」と開き直って悪びれない。
こんな子と友達になるとロクなことはない。適当に距離を置いて、間違っても恋人を紹介したりしてはいけない。

親友の恋人を奪うパターンの、他のアイドルの歌を振り返る。
三木聖子・石川ひとみの『まちぶせ』が有名だ。しかし、彼女は強引に奪うのではなく、用意周到に接近して「あの子が振られた」というチャンスまで待ち続けるのだ。その執念深さと計算高さも恐い。

南野陽子の『接近』は、口実を作って友達の彼氏を呼び出し、じっと見つめたりする。このじっと見つめるのは、『性格が悪い女の子』も同じだ。

伊藤智恵理の『トキメキがいたくて』は、密かに思う気持ちを親友の彼に気づかれ、さり気なく話を逸らされる。この彼の心は揺るがなかったのだ。

酒井法子の『軽い気持ちのジュリア』は、親友に彼を奪われた方の彼女の視点の歌だ。「お願い彼を返して」と頼んでも、「ごめん弾みなの」と、少しも悪びれた所がないジュリアは、『性格が悪い女の子』の彼女に一番似ている。

『性格が悪い女の子』は、本当に性格が悪いわけではない。自分の気持ちに正直なだけだ。
「恋愛はいつでも自由なものだよ」(『姉妹どんぶり』より)というのがAKBグループの歌の根底に流れる思想だと思う。「好きならば好きだと言おう」(『会いたかった』より)も同じことを言っている。その意味では、『性格が悪い女の子』は最もピュアな女の子とも言える。

この歌にはオチがある。ネタバレになるが、実は彼女の親友自身が、この彼を別の親友から略奪していたというのだ。そのオチがあるから、この歌には救いがある。「女の子は誰だって悪い奴」ということなのだ。奪うか、諦めるか、それはその時の状況次第で、誰だって「奪う」側に回ってしまうことがありうるのだろう。
しかし、この歌の場合、次々に違う女性に誘惑される彼氏の優柔不断さにも問題があるだろう。

「うしろ指さす」というワードを使っているのも、「うしろゆびさされ組」を念頭に置いていて、オールドファンへのサービスだ。
曲調は軽快で、歌詞も聴き取りやすい。歌詞の内容とはうらはらに、聴いていて気分が高まって来る歌だ。
コメント
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