会員のカネコです。
6月9日(日)に東京二本松会総会に出席しました。
東京二本松会は二本松市出身の東京近郊在住者による同郷人の会で、昨年で創立50周年を迎えました。
私は生まれも育ちも神奈川県ですが、両親は共に二本松市出身なので2世となります。
幼少時よりお盆休みには二本松の母方の実家に帰省していたこともあり、二本松の歴史のことは長い間、ライフワークとして調べていました。
平成23年(2011)に二本松藩主丹羽家18代ご当主丹羽長聰様とご縁があり、丹羽様が会長を務めている東京二本松会への入会のご案内を頂きました。本人が二本松出身者ではなくとも二本松に所縁があれば入会可能とのことでしたので、その年に二本松仲間の遠藤さんと入会し、今年からは会報編集員として役員入りをしました。
同郷人の会ですので、特に歴史に特化した会ではありませんが、会長が旧藩主家の丹羽様であることや、旧藩士の子孫の方が所属されていることもあり、私の活動にプラスになることが多く、今年、会報編集作業で会に貢献できたことは大変嬉しい出来事でした。
総会は毎年、前半に議事と講話があり、後半は懇親会が行われます。
昨年の総会では戊辰戦争150年ともあって、二本松市文化財保護審議会委員根本豊徳先生による『二本松藩の戊辰戦争』の講話がありました。少年隊の悲劇に代表されるように、二本松藩の戊辰戦争に関しては悲劇的な物語に眼が行くものですが、根本先生の講話は戊辰戦争に至る経緯を史料に基づき、時系列に述べていく形で、二本松戦の全体像が分かりやすく理解できる内容でした。
今年は二本松市教育委員会文化課長塩田英勝様による『「戊辰戦争150年事業を振り返って」』と題された講話が行われました。
塩田様は昨年行われた二本松市歴史資料館特別企画展「二本松藩と戊辰戦争」、二本松市コンサートホールで開催された「二本松戊辰戦争歴史シンポジウム」、二本松市民会館で開催された「二本松戊辰戦争戦没者慰霊祭」の模様を映像を交えながら解説されました。
私は上記全てに参加しましたが、昨年の記憶を思い起こしながら復習もでき、大変素晴らしい内容であったと思いました。
特に慰霊祭での丹羽長聰様による祭文奉読の映像をノーカットで紹介して頂き、その時の記憶が蘇りました。
「歴史シンポジウム」は前半が『数学者が見た二本松戦争』の著者渡部由輝先生による講演と後半はパネルディスカッション「白河・棚倉・三春における戊辰戦争~白河から二本松、それぞれの信義~」と題し、白河市文化財課 専門学芸員内野豊大先生、白河市文化財保護審議会委員植村美洋先生、三春町歴史民俗資料館主幹兼副館長平田禎文先生、二本松市文化財保護審議会委員根本豊徳先生が各藩の戊辰戦争について語りました。渡部先生の講演は一部で突っ込み所満載で伝説的な講演となっていますが、あまり講演されることはない方なので、大変貴重な体験となりました。パネルディスカッションで画期的だったのは三春の平田先生がお越しになったことです。二本松では長い間、三春は裏切り者だという印象が強く、私もよく二本松の方から「三春から嫁を貰うな」ということをよく聞かされたものです。案の定、質疑応答の際にその事についてどう思うかという質問が飛び出し、会場が若干凍り付いた雰囲気になりましたが、平田先生は三春としてはそう言われることは耐えるしかない、武士道としては最悪なことをしたが、領民を守るための決断であり、これにより城下や領内は戦火を免れた、こういう機会を使い三春藩の置かれた立場にも理解して頂きたいというご回答があり、会場から拍手が起こり、温かい雰囲気の中で閉会をしました。
昨年の二本松市における「戊辰戦争150年事業」を振り返り、これらに参加できたことは私にとっても大きな財産になったと改めて思いました。
講話の後は懇親会があり、毎年さまざなま方と二本松のお話しをさせて頂き、有意義な情報を頂いています。
今年も二本松藩政にその名を残す崎田家、平島家、浅岡家、林家といった藩士のご子孫の皆さまとお話しができました。
また、今年は私がかねてから尊敬していた若き研究者の方にもご入会して頂くこともでき、二本松の輪が広がったことに喜びを感じました。
ご来席していた三保市長様とは二本松城三の丸御殿再建に関するお話しをしました。二本松市では現在、再建のために図面をはじめ御殿に関する記述がある史料を探しているとのことです。戊辰戦争で城下が焼けたとはいえ、福島県歴史資料館や西尾市岩瀬文庫などにも二本松藩士の史料がありますので、まだまだ探せば史料が出てくるのではないかとのお話しをいたしました。
もし、このブログをご覧の方で、二本松藩士が所蔵していた文書や二本松城に関する記録が文書や図面をお持ちの方、所在を知っているという方は二本松市役所の方へお知らせ頂ければと思います。
東京二本松会に入会して8年となりますが、会員の皆さまの郷里を想う心には胸が熱くなります。今後ますますの会の発展を祈念すると共に、今後も役員の一人としてお役に立てればと思っております。
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6月9日(日)に東京二本松会総会に出席しました。
東京二本松会は二本松市出身の東京近郊在住者による同郷人の会で、昨年で創立50周年を迎えました。
私は生まれも育ちも神奈川県ですが、両親は共に二本松市出身なので2世となります。
幼少時よりお盆休みには二本松の母方の実家に帰省していたこともあり、二本松の歴史のことは長い間、ライフワークとして調べていました。
平成23年(2011)に二本松藩主丹羽家18代ご当主丹羽長聰様とご縁があり、丹羽様が会長を務めている東京二本松会への入会のご案内を頂きました。本人が二本松出身者ではなくとも二本松に所縁があれば入会可能とのことでしたので、その年に二本松仲間の遠藤さんと入会し、今年からは会報編集員として役員入りをしました。
同郷人の会ですので、特に歴史に特化した会ではありませんが、会長が旧藩主家の丹羽様であることや、旧藩士の子孫の方が所属されていることもあり、私の活動にプラスになることが多く、今年、会報編集作業で会に貢献できたことは大変嬉しい出来事でした。
総会は毎年、前半に議事と講話があり、後半は懇親会が行われます。
昨年の総会では戊辰戦争150年ともあって、二本松市文化財保護審議会委員根本豊徳先生による『二本松藩の戊辰戦争』の講話がありました。少年隊の悲劇に代表されるように、二本松藩の戊辰戦争に関しては悲劇的な物語に眼が行くものですが、根本先生の講話は戊辰戦争に至る経緯を史料に基づき、時系列に述べていく形で、二本松戦の全体像が分かりやすく理解できる内容でした。
今年は二本松市教育委員会文化課長塩田英勝様による『「戊辰戦争150年事業を振り返って」』と題された講話が行われました。
塩田様は昨年行われた二本松市歴史資料館特別企画展「二本松藩と戊辰戦争」、二本松市コンサートホールで開催された「二本松戊辰戦争歴史シンポジウム」、二本松市民会館で開催された「二本松戊辰戦争戦没者慰霊祭」の模様を映像を交えながら解説されました。
私は上記全てに参加しましたが、昨年の記憶を思い起こしながら復習もでき、大変素晴らしい内容であったと思いました。
特に慰霊祭での丹羽長聰様による祭文奉読の映像をノーカットで紹介して頂き、その時の記憶が蘇りました。
「歴史シンポジウム」は前半が『数学者が見た二本松戦争』の著者渡部由輝先生による講演と後半はパネルディスカッション「白河・棚倉・三春における戊辰戦争~白河から二本松、それぞれの信義~」と題し、白河市文化財課 専門学芸員内野豊大先生、白河市文化財保護審議会委員植村美洋先生、三春町歴史民俗資料館主幹兼副館長平田禎文先生、二本松市文化財保護審議会委員根本豊徳先生が各藩の戊辰戦争について語りました。渡部先生の講演は一部で突っ込み所満載で伝説的な講演となっていますが、あまり講演されることはない方なので、大変貴重な体験となりました。パネルディスカッションで画期的だったのは三春の平田先生がお越しになったことです。二本松では長い間、三春は裏切り者だという印象が強く、私もよく二本松の方から「三春から嫁を貰うな」ということをよく聞かされたものです。案の定、質疑応答の際にその事についてどう思うかという質問が飛び出し、会場が若干凍り付いた雰囲気になりましたが、平田先生は三春としてはそう言われることは耐えるしかない、武士道としては最悪なことをしたが、領民を守るための決断であり、これにより城下や領内は戦火を免れた、こういう機会を使い三春藩の置かれた立場にも理解して頂きたいというご回答があり、会場から拍手が起こり、温かい雰囲気の中で閉会をしました。
昨年の二本松市における「戊辰戦争150年事業」を振り返り、これらに参加できたことは私にとっても大きな財産になったと改めて思いました。
講話の後は懇親会があり、毎年さまざなま方と二本松のお話しをさせて頂き、有意義な情報を頂いています。
今年も二本松藩政にその名を残す崎田家、平島家、浅岡家、林家といった藩士のご子孫の皆さまとお話しができました。
また、今年は私がかねてから尊敬していた若き研究者の方にもご入会して頂くこともでき、二本松の輪が広がったことに喜びを感じました。
ご来席していた三保市長様とは二本松城三の丸御殿再建に関するお話しをしました。二本松市では現在、再建のために図面をはじめ御殿に関する記述がある史料を探しているとのことです。戊辰戦争で城下が焼けたとはいえ、福島県歴史資料館や西尾市岩瀬文庫などにも二本松藩士の史料がありますので、まだまだ探せば史料が出てくるのではないかとのお話しをいたしました。
もし、このブログをご覧の方で、二本松藩士が所蔵していた文書や二本松城に関する記録が文書や図面をお持ちの方、所在を知っているという方は二本松市役所の方へお知らせ頂ければと思います。
東京二本松会に入会して8年となりますが、会員の皆さまの郷里を想う心には胸が熱くなります。今後ますますの会の発展を祈念すると共に、今後も役員の一人としてお役に立てればと思っております。
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