タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

情報交換会

2010年09月01日 | タカの渡り観察
お互いの顔を見ながらの情報がベスト、、、、、、、

 タカの渡り情報交換会が終わりました。1泊2日。メインは初日の研究発表です。

 研究発表と言えば何かの学会を連想しますが、タカ長たちの「情報交換会」は今春の観察結果の発表と検証。言葉で言えばあまり変わりませんが、、、、。



 今春、韓国の巨済島虹浦(ホンポ)で行った調査の、その調査地をビデオで紹介しているところです。画面で見えているのが「ホンポ・ペンション」で、タカ長もこのペンションに2階の左端の部屋に昨年滞在したことがあります。

 その部屋のドアーを空けると目の前に望山(マンサン)が見えます。その山から沸くように多くのハチクマが現われました。昨年の5月13日のことです。



 観察地の様子をイメージしてもらったあとに韓国での調査結果を時間をかけて紹介してもらいました。話の内容としてはのんびりムードの低レベルの話ではないのですが、、、、、



 話を聞く態度としては胡坐をかいたり、、、、足を伸ばしたり、、、、、、

 このようなカッコウで話を聞いても失礼にならない、と言うことを約束して頂いての会合なので、これで良いのです。タカ長も世話役としての挨拶など堅い話はしませんでしたが、このスタイルがこの情報交換会の「ウリ」であることだけは話させてもらいました。

 この様子を見るとつまらないような会合に見えるかも分かりませんが、、、、、

 韓国での調査結果と日本での観察結果の検証とか、、、、
 6月にモンゴルで行われたARRCNのシンポジュームの帰朝報告とか、、、、
 タカ長たちがいつも頭を悩ませているハイタカ属の識別の話とか、、、、

 内容的には深いものがあったと自負しています。

 そして、それ以外でも休憩時間や夕食の場で話される生の情報の中に素晴らしいものがいろいろありました。その詳細はこのブログでは紹介できませんが、、、、、、。つまり迂闊に口外できない貴重な情報がやり取りされていたと言うことです。

 いまの情報時代、ネットを初め情報を収集する方法はいろいろありますが、やはり一番良い情報はネットではなく、顔と顔を合わせた中で行われるのではないでしょうか?

 今回の情報交換会には関西からも九州、四国からも参加者がありました。会場に行き来するだけで、費用面でも体力面でもそれなりの「持ち出し」があることは間違いありませんが、しかし、この場に来なくては得られない情報に接することで、その努力は十分に報われているのではないかと愚考しているところです。



 これは昨日も紹介した画像です。

 人間の世界にはこのなかに国境があり、韓国と日本に分かれています。しかし、鳥の世界には国境がありませんから、当たり前のことですがハチクマやサシバなどのタカたちはパスポートナシでこの間を行き来しています。

 私たちがこの間の国境を越えるときは当然パスポートはいりますが、タカの渡りを考える意識のなかではこの間に線引きをしないで、この画像に見えるところは「一つの渡り圏」としてとらえるべきではないか、とタカ長は考えています。

 そのように考えている者としては、今回のような会合の場で韓国での調査結果を日本での調査結果と同列に並べて検討されることはとても嬉しいことなのです。

 今回は実現しませんでしたが、もし事情が許せばこの席に韓国の研究者も参加してもらってディスカッションすればよりいっそう充実した会合になるのではないかと期待しているところです。

 今回の情報交換会でも紹介されましたが、ARRCNの次のシンポジュームは韓国で行われることが決まっています。タカ長たちと韓国の研究者とのこれまでの付き合いを考えれば、このシンポジュームに参加することはもちろんですが、手土産がわりにポスター発表の一つか二つはする必要があると考えています。

 そのような話も聞くことが出来た今回の情報交換会でした。

 タカ長の気持ち的にはこのようが場を毎年持つつもりでします。今回参加されなかった人も次回はぜひ参加して下さるようお願い致します。


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