狂ったように窓ガラスを叩いていた雨が、テレビのチャンネルを変えたようにピタッと止まり、覆っていた黒い雲が東の空へ吹き飛んだように見えた直後、青空が見えた。
水溜まりが出来ていた路面は一気に乾き、空気の入れ換えをしようと開けた窓から飛び込んできた風は、爽やかと云うよりは湿気を含んだ冷気だった。
あわてて窓を閉め、冷気ならば汗もかかないだろうとウォーキングの準備。
それを見てルンバは室内干しの場所を空けるためにDAISOで買った棒を器用に使って下準備。
玄関で「出たの?」と訊かれて指でワンコインの小さな丸。
つまりコインサイズのが何とか一つ出たと云う事だ。
それでも全く出ないよりは良い。
湿気った冷気に後押しされて、いつもの交差点へ急いだ。