
病院で予約していた検査が全部無事に終わってルンルンで外へ出た。
病院が工事中の為、駐車場の車までが遠いけれど検査が全部無事に終わった爺ちゃんはスキップでも踏むように歩いた。
並んでいる車の中から愛車を見つけ、隣の車と触れないように気を遣って隙間を通り車のドアを開けようとしたのだけれど、気が付いたら簡易舗装の地面に倒れていた。
何? 何? どうした? タイムスリップ?
数秒後、自分が後席ドアの近くで左側を下にして横になっていることがわかった。
このような時焦ってはいけない。先ず落ち着いて現状を把握しなければ・・・
車のドアを開けようとして手が滑り倒れたのか、それとも失神したのか?
血圧は異常なかったのに・・・・と思いながら倒れたままで自己診断。
そう言えば、検査のために朝から禁飲食をしたままだった。
血糖値が下がっていたのかも知れない。
先ずは怪我をしていないかだ。何処か痛い所は無いか・・・・大丈夫みたいだ。
頭も打っていないし腰が少し痛いかなぁ~~~程度だ。
その時だ。
「お父さん、どうしたの。何やっているの」と車の逆側から大きな声。スリスリだ。
「何をやっているか、見れば分るだろう」と思いながら、ゆっくりと起き上がり、怪我をしていないかを再確認しながら運転席に座った。
脈は触れているし目眩もないから、まぁ大丈夫だ。
と言うことで、倒れた原因は血糖値不足と云うことにしたのだけれど、死ぬ時は、これが良いなぁ・・・・・と思ってしまった。