北海道でノンビリと

タブタブの何処かへ行こう を改題しました。
何処かへ行く機会も減ってきたので 北海道を楽しもうと思ったからです

彼女の頭は宝石箱のようだ

2019-08-29 20:08:35 | 日記
昨夜、久しぶりに入眠剤を飲まずに寝ようと思った。
最近飲まなければ寝られない日が続いていて薬物依存が気になっていたのだ。

と云う事で、寝られなければ夜通し本を読もうと決めて横になった。

007の最新刊『逆襲のトリガー』は007の生みの親、イアン・フレミングの亡くなった後を引き継いで彼が遺した構想を基にアンソニー・ホロビッツが書いたものだ。

この本を楽しく読み終え、次に手に取ったのが桜木紫乃さんの本。
一冊の中に6つの物語が入っていて、007の軽快なドキドキと比べると少し暗さがあるのだが、でも言葉使いの精妙さに心が躍る。



どうしてこんなにも心に沁みる言葉が思い浮かぶのだろう。スラスラと出た言葉なのか、それとも苦悩して導き出した言葉なのか。

彼女の頭には沢山の宝石が詰まっているとしか思えない。



最初の「かたちないもの」は函館が舞台だ。何故か会社を辞めて去って行った元彼である竹原の知人から彼が亡くなり納骨式への出席案内状が送られて来たことから物語が始まる。葬儀ではなく納骨式と云うのに違和感を持ち出席をためらう彼女。



次の「海鳥の行方」は私の街、釧路が舞台だ。新人の女性記者が赴任先のこの町で心を病みそうになり、「西港」にある防波堤の突端で釣りをしている人に話し掛けることでその人の過去に興味を持つ。





今日は晴れているのに小雨が降る変な天気だ。
それでウォーキングを諦めて「まなぽっと」の階段を上がることにした。



その帰りに車で走っていて「西港」へ寄ろうと思ったのは小説の舞台に立ちたかったからだ。



その場所に行ったからといって、私に桜木紫乃さんのような心を揺らす言葉の使い方が出来るわけではないのだけれど、でも主人公の気持ちに少しは近付くことができる、そんな気がした。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。