「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

【3月8日】テキーラ!テキーラ!!

2009-03-08 23:16:51 | 国際防災協力
 A専門家が「ぜひ見せたい!」という吊り橋へ、片道2時間ほどの
ドライブ。途中悪路が続いたが、行ってみて納得。確かにここは往復の
時間をかけても見る価値があった!

 言葉でうまく説明する自信はないが、ともかく、雨期と乾期で川の
水位がこんなにも変わるものか、ということを、一発で理解させてくれる
ものだった。吊り橋の片側は崖の上なのだが、反対側はコンクリート
製の42段?の階段になっている。高さ10mほどであろうか。乾期なら
4WDなら渡渉も出来ようが、雨期はコンクリートの階段も川の水に
洗われる訳で、当然車両の行き来など出来る話ではない。そこで生活
するということが何を意味するか……。

 BOSAIポロシャツの背中には、日本語で「リスクとの共生を学ぶ」と
あり、合わせてスペイン語の訳もついている。このコンセプトの意味する
ものの深さ……。その深さを考えるためだけでも、この橋を見に来る
価値はあった。

 難しい話はそこまで。

 アンティグアに戻り、あまり美味とはいえなかったが、イタリア料理の
店でピザとワイン。良い加減に酔い、少しアンティグアの町を散歩した
後、日本での仕事のためにホテルに戻って資料作成。納得できるもの
に仕上げることが出来た。

 夜、例によって専門家4人で夕食。なかなか味のあるバー&レストラン。
話に花が咲いていたのだが、そのうち妙に外に人だかり&ブラスバンド
の音も。出てみれば、ゴルゴダの丘へ十字架をかついで歩くイエスの姿
を再現した山車が練り歩くという、年に1度のお祭りなのだと。いつの
間にかプロジェクト・スタッフのM嬢も現われる。カトリックの習慣は良く
知らないが、ブラスバンドの独特の音色と、紫の衣装を着てゆっくりと
歩く人々。何とも印象的なものだった。

 滞在前も滞在中も、再三にわたり、中米広域防災プロジェクトに長期
派遣専門家として来ないか、とのお誘いを受けていた。グアテマラの
古都アンティグアで偶然出くわしたこの祭り、何かの啓示、なのだろうか……。

 プロジェクトのKリーダー、H専門家は今宵でお別れとなる。海外に出ると、
別れの酒はどうもテキーラらしい。最初の国際防災協力の現場であった
ネパール・カトマンズの最後の夜も、前回BOSAIプロジェクトに参加した
時のコスタリカでの最後の夜も、テキーラだった。そんなにアルコールに
強い訳ではないのだが、なぜかテキーラが進む。

 酔えば酔うほどに、思いのほどは高まり、だったのだろうか……。

                                  (3月14日記す)


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