「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

【3月7日】エスキントラ市ワークショップ&パカヤ火山登山

2009-03-07 23:03:49 | 国際防災協力
 前日夕方、カクテルパーティーの場で「翌朝、ワークショップをやるので
よろしく!」といきなり言われる。まぁそんなものかと思いつつも、時間も
場所も参加者数も参加者の専門性も、テーマも用意されている地図も
知らされないままの会場入り。あとでエスイントラ市と知る。

 地図(航空写真)を見て、大きな災害リスクは洪水とわかったが、いかに
せん土地勘はない。ともかく20分ほどのミニレクチャーで時間稼ぎをした
のち、地図上から判読できる災害リスクと、災害対策を考える上での良い
点とに分けて整理させる。単純な二分法は好きではないのだが、わかり
やすさを考え、赤と青(軍事には敵=赤、味方=青となる)というO先生の
方法を借用する。

H専門家に途中ご出馬いただき、「古タイヤ護岸」について少し説明して
いただく。その際にHさんが示してくれた3区分は、その後のワークショップ
にあたり、頭の中をすっきり整理させてくれるものだった。

 Civil Workという英単語。普通に訳せば土木工事になるのだろうが、
ここはCivil Workのまま使いたい。国レベルのCivil Work、自治体レベル
のCivil Work、そしてコミュニティレベルのCivil Work。同じCivil Workと
言っても3つに区分されるという話。で、前日に仕込んだばかりの「トレス・
ベー」である。DIG(DIGA)による「見える化」で可視化され、明文化され、
共通認識となったリスクに対して、どのような「KAIZEN」を行うか。

 BOSAIプロジェクトの一つの方向性は、コミュニティレベルのCivil Work
へと住民を誘うことであり、そのキーワードが「トレス・ベー」である。そんな
整理ができるように思った。

 午後は、現地調査と充電を兼ねて、近くのパカヤ火山へ。わずか1時間半
のトレッキングで、大変迫力ある溶岩流の跡を目の当たりにすることが出来る。
時間がなくて火口まではいけなかったが、そこまで行けば目の前で上がる
噴煙も見えたことであろう。

 グアテマラという国、本当に火山が身近にある国なのであった。

 古都アンティグア泊。グアテマラ・シティと異なり、夜でも安心して出歩ける
のが嬉しい。というか、これが本来あるべき国の姿のはずなのだが……。
専門家4人でステーキ。オープンエアのレストランはちょっと寒かったが、店の
人が用意してくれたヒーターのおかげで大変美味&快適な夕食であった。

                                   (3月14日記す)


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