たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

巨大な斎場

2018-04-01 09:17:59 | 阿波・忌部氏1

<つるぎ町・伊良原>

 

磐境神明神社で見られるような

石板を四角に組んだ人工的な石殿は、

剣山の北斜面から東斜面にかけての山間部一円に、

およそ1000基以上存在すると言われています。

これらの石殿は、「山の神」「オカマゴさん」

「オフナトさん」「秋葉さん」などと呼ばれ、

一見どこにでもありそうなのどかな山の集落に、

ある種独特な色を添えていました。

 

ちなみに、熊野の無社殿神社の記事の中で、

巨石と太陽信仰の関連について書きましたが、

立石をまっすぐに立てて置いたり、

複数の立石を直線に並べたりする文化は、

太陽祭祀の顕著なパターンでもあります。

立石をはじめこの地に散らばる様々な石が、

「太陽」を招くための目印だと考えると、

剣山一帯が巨大な太陽祭祀の斎場

だった可能性も見えてきそうです。