たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

南方の神話

2018-04-24 09:04:32 | 阿波・忌部氏1

<神山町・神領>

 

ハイヌヴァレ型神話と呼ばれる

阿波の神・大宜都比売命の伝承が、

渡来系の人々によりもたらされたという説は、

恐らく事実なのだと思われます。

ただし、大宜都比売命という「人物」自体は、

もともと阿波の名方郡近辺に実在しており、

渡来人との何らかのやり取りがあった結果、

ここ上一宮大粟神社に「神として」

祀られることになったのかもしれません。

 

その後、この地を統治した渡来人は、

南方から持ち込んだハイヌヴァレ型神話を、

大宜都比売命の伝承に加えたのでしょう。

そして、大宜都比売命の率いる土着の豪族と、

自らの部族との一件を、ヤハウェ(スサノオ)

の物語に変え、記紀の中に残したのでしょうか……。

同じく、ハイヌヴァレ型神話に似た由緒を残す、

和歌山県・海南市の「杉尾神社」と同名の神社が、

徳島の各地に残されているのも非常に意味深です。