たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神さびた神域

2018-04-19 09:53:24 | 阿波・忌部氏1

<上一宮大粟神社 かみいちのみやおおあわじんじゃ>

 

上一宮大粟神社へと続く参道を見上げたとき、

これまで見たことのないようなその景観に圧倒され、

しばらくの間、呆然と立ち尽くしてしまいました。

磐境神明神社や八倉比売神社のそれともまた違う、

何とも古色蒼然とした雰囲気を漂わせるその絵面に、

一瞬にして時代が巻き戻ったかのような感覚を覚えます。

 

ところどころに横たわっている素木の丸太は、

恐らく階段の代わりなのでしょう。

遥か上方に姿をのぞかせる社殿前にのみ、

かろうじて石段が造られているようですが、

たどり着くまでにはかなりの距離を要します。

 

きつい傾斜や一面に積もった濡れ落ち葉など、

一見しただけでもわかる足場の悪さに怯み、

あちらこちらを見渡してみたものの、

やはり入り口はここにしかない様子

(後日、境内近くまで車で行けることが判明……)。

この上一宮大粟神社という神社の神さびた神域は、

人の立ち入りを拒むような気配で満ち満ちていたのでした。