<八倉比売神社 やくらひめじんじゃ>
延喜式神名帳に記載される阿波国一の宮、
天石門別八倉比売神社の「天石門別」とは、
天石門別神(あまのいわとわけのかみ)、
別名・櫛石窓神(くしいわまどのかみ)、
豊石窓神(とよいわまどのかみ)という、
神殿の「御門」を守る神様を示します。
天石門別神は、天孫降臨の際に、
「勾玉、鏡、草薙の剣」の三つの神器を携え、
ニニギに随伴してきた神様のうちの一柱とされ、
古来は天皇の宮殿の四方の門に祀られていました。
これらの伝承を元にすると、天石門別神という神様が、
「天皇を護衛する神」であったことが伺えます。
ちなみに、八倉比売神社の八倉という名称には、
「天命を受けた者が居る場所」
という意味が含まれているのだとか。
つまり、八倉比売神社で祭祀をしていたのは、
天皇(とその化身の神)に仕える
「比売」だったのかもしれません。