たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

丹とのつながり

2018-04-21 09:57:14 | 阿波・忌部氏1

<上一宮大粟神社 かみいちのみやおおあわじんじゃ>

 

上一宮大粟神社の社伝によりますと、

この地(大粟山)に粟を伝えた大宜都比売命は、

伊勢国・丹生の郷(多気町)から神馬に乗り、

阿波の国へとやってきたそうです。

丹生という地名が示す通り、

多気町の近辺は「水銀朱」の採取地ですが、

ここ大粟山の一帯も、古代は丹の鉱山を要し、

火打石の一大産地でもあったと聞きます。

 

恐らく、五穀豊穣の神・大宜都比売命は、

「丹」とのつながりも深かったのでしょう。

国府町の八倉比売神社一帯がそうだったように、

「比売」が祀られている場所には、

なぜか「丹」という鉱物がつきまといます。

この地に大宜都比売命に祀られた理由は、

粟など五穀の栽培を広めることだけでなく、

何か別の目的があったのかもしれません。