<剣神社 つるぎじんじゃ>
まるで時間限定の絵画を観ているかのような
四国山地の神々しい景色を目に焼き付けた後、
最初の参拝地である剣神社へと向かいました。
見ノ越の商店の中心地あたりから
小高い丘の上へと伸びる参道を見上げると、
思わず怯んでしまうほどの長い石段が続いています。
このときはまだ気づいていませんでしたが、
剣山周辺に点在する神社のほとんどは、
「高地のさらに高所」に鎮座し、
社殿の屋根さえ隠れて見えないほど、
異常な角度・異常な距離の石段を要していました。
昨日の朝、東京を出発してからおよそ24時間、
「いきなり修行か…」と心の中でぼやきつつ、
寝不足のだらけた身体を引きずるようにして、
ゼイゼイと息を切らせながら参道を登り切った先に、
お目当ての神社がついに姿を現したのです。