たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神の依り代

2017-11-02 09:23:18 | 伊勢神宮

<外宮 げぐう>

 

「祭主」の役目と言いますのは、

外から見ているほど楽なものではなく、

ただただ雅な衣装に身を包み、

「神前にお参りすればそれでいい」

というわけでは決してありません。

「祭主になるべき星の下」に生まれた清子様でさえ、

幾度かは天皇陛下からの依頼を固辞したそうですし、

祭主への就任を承諾するに当たって、

決死のお覚悟があったことは、

想像に難くない流れでしょう。

 

祭主というのは、つまり「神の依り代」です。

歴代の卑弥呼と呼ばれた女性たちと同じように、

神の啓示を正確に受け取り、国や国民を守るべく、

天の意志を遂行することができるかどうかの重圧が、

ひとりの女性の肩に圧し掛かっているのです。

恐らくその過程においては、

目をそむけたくなるほどの光景を見させられたり、

精神を取り乱してしまうほどの衝撃を受けたりと、

言葉にするのもはばかられるような

過酷な体験をするのかもしれません。