<伏見稲荷大社 ふしみいなりたいしゃ>
稲荷神社と聞きますと、
「狐」の姿を思い浮かべる方も多いと思います。
ただ、狐はもともと神様の御用をする「眷属」でして、
お狐さんが人間の願いを叶るわけではありません。
よく「狐憑き」などという言葉があるように、
間違った稲荷信仰をし続けると、
まずは眷属の狐に取り憑かれ、
次第に運気を削がれるのだとか…。
また、稲荷神の別系列であるダキニ天は、
ヒンドゥー教のダーキニーに由来する真言密教の神で、
後に宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)と習合し、
寺院系の稲荷神社に多く祀られています。
ダキニ天は悪鬼とも祟り神とも称され、
本来の稲荷神とはかなり様相が異なるもの。
残念ながら今の日本人は、
狐にも祟り神にも、
お構いなしに祈願しているのが現状なのでしょう。