天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

かなわぬこと

2016-06-02 07:47:44 | 
自分がどんなに傷ついていても
相手にまったく同じ傷を
つけることはできない

自分がどんなに悲しいとしても
相手にまったく同じ悲しみを
味あわせることはできない

目には目を
歯には歯を

それは
(物理的には)
できるようで
(心理的には)
できやしない

人は与えられた瑕疵よりも
もっと
もっと
ひどいものを
与えられた相手に求めるから

報いは受けてもらう
その呪いは

相手だけではなく
自分にもかかるのだ

同等の痛み
同等の苦しみ

それを求めているようで
それ以上を求めている

人に報いを求めることは

かなわぬこと
かなわぬことなのだ