天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

地上三センチの浮遊

2016-06-24 19:56:15 | エッセイ
『恋の種』

齢を重ね、中年と呼ばれる年代です。この歳になってわかったこと。

「心の動き方は変わらない。」

そのスイッチは、環境や感性によって違うのでしょうが、喜怒哀楽は若い頃と同じようにわき出るものです。

人は、恋に落ちる時は落ちるのです。年齢や性別なんて関係なく。いろんなしがらみが人を縛りますが、おおらかな地平から見れば、それは健やかな心の動きだと私は思います。

好きな人の一挙手一投足に、必要以上に、振り回されるのも、好きな人の表情や言葉で、必要以上に、一喜一憂するのも、若い時と一緒です。(それを表に出すか出さないかは人それぞれですが。)

嫉妬に苦しみ、疑心暗鬼になり、眠れぬ夜をすごすのも、気持ちが浮かれ、胸が高鳴り、飛び跳ねたくなるのも、若い時と一緒です。(表現するかしないかは別として。)

それを醜いとか、みっともないとか、思われるかもしれません。

けれど、

自分だけは自分の心に恥じたくはないと思います。

恋の種は、自分が守らなければ。

そうでなければ、

せっかく芽吹いた恋の種があまりにも可哀想です。

白髪が混じり、ハリが失われてわかることもあるのです。