銀の穂が揺れるすすきの群れ
そこに宿る月のしずく
その月のしずくを集めて
硝子瓶に入れるでしょう
灯りを消した闇の中で
その硝子瓶は
ほのかに瞬くのです
優しく
静かに
それを見ていると
かっきりひとしずくの涙が
こぼれるのです
そして
ふと気付くのです
寂しさの種が
からからと鳴ったことを
生きることは寂しさを受け入れること
それは
悲しいことではないのです
ただ
そういうものというだけ
曖昧で
渾沌で
分けることができない
ただ
そういうものというだけ
善とか悪とか
陰とか陽とか
昼とか夜とか
くっきりとしたものではない
ただ
そこにあるだけのもの
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