内外官、有事望者、籍記姓名、以待不次選用。稱職者多久任不遷。定銓選法、嚴譽擧主連坐法、嚴臟吏法、有極刑者。懲五代藩鎭苛征重斂之弊、寛商征、寛麴鹽酒禁。倉吏多入民租者、或棄市。五代多以武人爲牧守。率意用刑。上懲之。故入者必抵罪。定大辟詳履法、定折杖法、頒新刑統、定差役法。作版籍・戸帖・戸鈔。
内外の官、時望(じぼう)有る者、姓名を籍記して、以って不次の選用を待つ。職に称(かな)う者、久しく任じて遷(うつ)らざること多し。銓選(せんせん)の法を定め、挙主連坐の法を厳にし、臟吏(ぞうり)の法を厳にして、極刑に(お)く者有り。五代藩鎮の苛征重斂(かせいじゅうれん)の弊(へい)に懲りて、商征を寛(ゆる)うし、麹(きく)塩・酒の禁を寛うす。倉吏の多く民租を入るる者をば、或いは棄市(きし)す。五代、多く武人を以って牧守(ぼくしゅ)と為す。意に率(したが)いて刑を用う。上、之に懲る。故(ことさ)らに入るる者は必ず罪に抵(いた)す。大辟詳履(たいへきしょうふく)の法を定め、折杖(せつじょう)の法を定め、新刑統を頒(わか)ち、差役の法を定む。版籍・戸帖(こちょう)・戸鈔(こしょう)を作る。
内外官 中央の官吏と地方の管理。 時望 当時の人望。 不次の選用を待つ 序列によらず抜擢して任用する。 銓選法 銓ははかる、人材選抜の法。 挙主 推薦者。 臟吏 賄賂を受けた官吏。 極刑 は置く、死刑にする。 苛征重斂 征は取る、斂はおさめる。租税を厳しく取り立てる。 商征 商人に対する租税。 棄市 死刑にして市中にさらす。 牧守 牧は州の長官、守は郡の長官。 故入 わざと人を陥れること。 大辟詳履法 大辟は大罪、地方で死刑判決を受けた罪人を中央で再び審理する法。 折杖法 折は減ずる杖は杖罪。 差役の法 差役は公役に服すること。この日数を一定にした。 版籍 戸数人口、土地財産を記録した帳簿 戸帖は版籍と同じものを人民に渡しておくもの 戸鈔 戸券の類で戸別の手形としているが詳細は不明。
太祖は内外の官吏でその時代に人望のある者は、帳簿に記録しておいて、順序に拘わらず抜擢して登用の機会を待った。適任の者はなるべく長くその職に留まらせ転任させぬようにした。また人材選抜の法を定め、推薦者連坐の法を厳重にし、収賄官吏の取り締まり法を厳重にした。そのため死刑に処せられる者もあった。帝は五代の節度使のひどい租税の取り立てを嫌い、商人への課税をゆるやかにし、禁じられていた麹や塩や酒の自家製造を寛大にした。米穀を取り立てる倉役人で規定以上に取り立てた役人は死体を市中にさらす極刑に処することもあった。五代の時代には多く武人を地方の長官にしたが、勝手に刑罰を行った。帝はこれに懲りて、故意に民を罪に陥れた者は必ず罪に処した。また死刑者再審の法を定め、杖罪軽減の法を定め、新刑法の書を公示し、賦役使用の法を定め、版籍・戸帖・戸鈔の法を作った。
内外の官、時望(じぼう)有る者、姓名を籍記して、以って不次の選用を待つ。職に称(かな)う者、久しく任じて遷(うつ)らざること多し。銓選(せんせん)の法を定め、挙主連坐の法を厳にし、臟吏(ぞうり)の法を厳にして、極刑に(お)く者有り。五代藩鎮の苛征重斂(かせいじゅうれん)の弊(へい)に懲りて、商征を寛(ゆる)うし、麹(きく)塩・酒の禁を寛うす。倉吏の多く民租を入るる者をば、或いは棄市(きし)す。五代、多く武人を以って牧守(ぼくしゅ)と為す。意に率(したが)いて刑を用う。上、之に懲る。故(ことさ)らに入るる者は必ず罪に抵(いた)す。大辟詳履(たいへきしょうふく)の法を定め、折杖(せつじょう)の法を定め、新刑統を頒(わか)ち、差役の法を定む。版籍・戸帖(こちょう)・戸鈔(こしょう)を作る。
内外官 中央の官吏と地方の管理。 時望 当時の人望。 不次の選用を待つ 序列によらず抜擢して任用する。 銓選法 銓ははかる、人材選抜の法。 挙主 推薦者。 臟吏 賄賂を受けた官吏。 極刑 は置く、死刑にする。 苛征重斂 征は取る、斂はおさめる。租税を厳しく取り立てる。 商征 商人に対する租税。 棄市 死刑にして市中にさらす。 牧守 牧は州の長官、守は郡の長官。 故入 わざと人を陥れること。 大辟詳履法 大辟は大罪、地方で死刑判決を受けた罪人を中央で再び審理する法。 折杖法 折は減ずる杖は杖罪。 差役の法 差役は公役に服すること。この日数を一定にした。 版籍 戸数人口、土地財産を記録した帳簿 戸帖は版籍と同じものを人民に渡しておくもの 戸鈔 戸券の類で戸別の手形としているが詳細は不明。
太祖は内外の官吏でその時代に人望のある者は、帳簿に記録しておいて、順序に拘わらず抜擢して登用の機会を待った。適任の者はなるべく長くその職に留まらせ転任させぬようにした。また人材選抜の法を定め、推薦者連坐の法を厳重にし、収賄官吏の取り締まり法を厳重にした。そのため死刑に処せられる者もあった。帝は五代の節度使のひどい租税の取り立てを嫌い、商人への課税をゆるやかにし、禁じられていた麹や塩や酒の自家製造を寛大にした。米穀を取り立てる倉役人で規定以上に取り立てた役人は死体を市中にさらす極刑に処することもあった。五代の時代には多く武人を地方の長官にしたが、勝手に刑罰を行った。帝はこれに懲りて、故意に民を罪に陥れた者は必ず罪に処した。また死刑者再審の法を定め、杖罪軽減の法を定め、新刑法の書を公示し、賦役使用の法を定め、版籍・戸帖・戸鈔の法を作った。