ぱんくず日記

日々の記録と自己分析。

ことことば、דׇּבְר、λόγος

2016-09-26 23:44:18 | 日常
今日一日休みであるが通院で一日取られてしまう予定。
日の出を見たのは久しぶりだ。



病院まで歩こうかと思ったが、気が変わってバスに乗った。
月曜だから外来が混んでいるかも知れないから。

・・・・・

ぅわあ月曜日だからって外来が老人達でごった返している。
足の踏み場もない。
これは午前中の診察は無理だな。
採血が済んだら外出して午後一で診察に入れて貰おう。

・・・・・

玄関ホールで本を読んで待機しているが受付の保険証確認さえまだ呼ばれない。
ずっと読んで来た『孕みと音』(押田茂人著 思草庵)、最終章まで読み進んだ。
これまで読んだ数冊の中で著者が繰り返しこだわって述べている「ことことば」が
何の事かやっとわかった。
学生時代のキリスト教学の講義や聖書研究会ではこのように習い、
そういうものだとして読んだ。
   Ἐν ἀρχῇ ἦν ὁ Λόγος,
   καὶ ὁ Λόγος ἦν πρὸς τὸν Θεόν,
   καὶ Θεὸς ἦν ὁ Λόγος.
                              1;1Κατά Ιωάννην Ευαγγέλιο
   初めに言(λόγος)があった。
   言は神と共にあった。
   言は神であった。
                              (ヨハネ1;1 新共同訳)


辞書を引き、言(λόγος;ロゴス)の訳語を探すと言語、論理、真理となっている。
言は神と共にあり言は神であった、とヨハネ福音書の冒頭を読んで、
神=λόγος、λόγος=言葉、神=言葉
という安直な受け止め方をして脱線していた事に気づかされた。
著者の言う通り、カリラヤの漁師だった福音書記者、使徒ヨハネの
冒頭で語る「言」はギリシャ語のλόγος(言語、論理、真理)ではなく
ヘブライ語のדׇּבְר(ダーバール;ことば=言、事件、出来事)であると言う事。
ヘブライ語דׇּבְרの訳語にギリシャ語λόγοςを当てたために、
言も言葉も言語も一緒くたになってしまったらしい。
דׇּבְרは意思疎通の手段である「言語」ではない。
言語はただの道具。
道具を絶対視し神格化すると語られるべきものが聞き手の心に浸透しない。
用語の言い回しや解釈にこだわり言葉尻をあげつらう議論に明け暮れた大昔の
大学教授のサロン兼聖書研究会で読んだ福音書がざるで水を掬う如く、
今に至って何も記憶に残っていないのはここに理由がある気がする。

  「はじめに、つまり、時間の最初に、という意味ではなく、
   根源的はじめ、父母未生以前に、דׇּבְר(ダーバール)がある。
   これは、神に向かい合っていて、かつ神自身である。
   すべての実在するものは、これによって起こった。
   それによらずして起こるものは一つもない」
  といい、
  このダーバールは、生命であり、人間にとっての光であるが、
  人間の闇(意識に執着する限りの闇)はこれに届かないといい、
  さらに、
  「実に、このダーバールは、肉となり、われらのうちに住みたもうた」
  と書いています。

  ・・・・・

  ギリシャ・ローマ的ことばのながめが独占的立場をもつとき、それはキリスト教を殺します。
  すべての宗教的生命を殺します。
  人間の原点に戸を閉じ、人間の根源的自由を殺します。
                         『孕みと音』(押田茂人著 思草庵)


何とすんなり入って来るのだろう。
聖書の中で一番抽象的で意味不明だったヨハネの冒頭が謎ではなくなった気がする。
これまで読んだ押田茂人師の著作の随所に暗号のように用いられる“ことことば”は
妙な表現だなと思っていたらこういう意味だったのか。

(2016.9.29追記;
 この記事を書くのに文字入力でちと難儀した。
 ギリシャ語の単語λόγοςは何とか。
 しかしヘブライ語の単語דׇּבְרは横書きでありながら
 文字列の進行方向が日本語の縦書きと同じなために入力しようとすると
 あらぬ所に文字が飛んでしまう。)

呼ばれた。

・・・・・

採血するまでに1時間かかった。
診察はやはり午後一のがよさそうだ。
歩こう。

ナナカマドだ。
今年塩害でやられて濁った汚い色の未熟な実しか見かけないと思ったら
赤いのが足元に落ちていた。


露草は強い。


腹減った。
まだ店は何処も開いてないな。

珈琲の店まで来た。
業務用サイズのカレー粉とレトルトのイカ墨パスタソースと、
珈琲豆ブルンジ・ブルンディを100g買った。
珈琲豆を買うのは久しぶりだ。
この夏ずっと湿度高くて遠出せず珈琲豆が湿気を嫌うので買い控えたのと、
脱水傾向にあったので利尿効果の強い珈琲と緑茶を自粛していた。

せっかく来たし、海を見て行こう。
崖まで来た。
海を見るのも久しぶりだ。



太陽が暈を被って巨大な妖怪の目玉になっている。

この木は子供の頃よく見かけた。
しかしこんな場所にあったっけ。


何と言う木かは知らない。
ピンク色の菱形の実をつける。

足元には朽ちたパリパリの葉が多い。


浜に下りた。

空が鈍い薄曇りで海の色も燻し銀。


テトラポットの向こう側で波が炸裂している。


オオセグロカモメの軍団。
整列して待機中。


間近で波打ち際を眺めるのも久しぶりだ。



もう一つの崖に来た。
脚足は然程疲れない。
膝も捩じらなければ大丈夫だ。



坂を下って地元では知る人ぞ知るウマいラーメン屋に来た。
ラーメンも随分久しぶりだ。
朝飯に塩ラーメン!!!(愚

むははははウマーい!

ウマかった。
もう一歩きしよう。
バス通りに出る途中、港の見える場所がある。



船が入って来た。


聖公会の赤い尖がり屋根。


随分歩いたな。
古い小さなレストランがある。
ここの土地に移転して来た頃によく行った店だ。
街も変わった。

昼食。
と言っても既に14:00を回っている。
ポークソテー。
飯と味噌汁は辞退した。
珈琲付き。
パイナップルの輪切りが乗っている事について賛否両論あるが
私は抵抗ない。


さて、歩いて病院に戻る。



ナナカマドがしょぼいと思って、見上げながら歩いて来たら
1本だけ赤々とたくさん実をつけたのがあった。

誰かが手入れしたのかな。

病院に到着。
今日は16000歩歩いている。
割と待たずに呼ばれた。
「カンキがよくありません」と主治医から警告を受けた。
酒は飲んでないんだけど。
飲み会にも全く行かない。
夜は飲む前に眠くてダメだ。
眠気のために夕食すら省略しているというのに。

ちょうどいい時刻にバスが来た。
薬店に行く。

調剤の待ち時間に洗剤その他買い物を済ませた。


路肩のコスモスがいじけて地面を這っている。


一度帰宅して、買ったものを整理してから散髪屋に行く。


・・・・

はー。
朝から一日中歩き通しだった。
歩数19118歩。

明日は早番にて4時起きや。

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