まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

マッコイ・タイナー

2020年03月09日 | 日記

大学生の頃はジャズファンだった。
河原町や三条のジャズ喫茶に足しげく出入りしては
ムズカシ顔で聴き入ったものだった。
どこまでジャズを理解していたのかは大いに疑問だったが
コーヒー一杯で何時間も粘ったものだった。



その頃の大ファンだったのが
ジャズピアニストのマッコイ・タイナーだった。
もともとはサックスが好きで
ジョン・コルトレーンの演奏にのぼせ上ったものだが
その彼のトリオにピアニストとして参加していたのがマッコイだった。
当時から彼はすでに「ジャズ界の巨人」だった。
繊細でのびやかなピアノテクニックと
どこか深い精神性さえ感じさせる音色すっかりに魅了された。



貧乏学生だったからLPを買う金がなく
持っていたアルバムは代表曲の「インセプション」だけだったが
毎日毎日、擦り切れるまで聴いたものだった。
マイルス・デイビィス、ビル・エヴァンス、セロニアス・ムンク。
キラ星のごときジャズ界の巨星たちに心を奪われた。
何がそんなによかったのか?・・・と聞かれると困るが
大学生の単なるファッションだったような気もするし
ジャズたけが持つ「自由」の気風に憧れていたのかもしれない。
いずれにしても私は間もなく大学を辞め
ジャズからもスッパリと足を洗った(?)のであった。

マッコイ・タイナー81歳没。
ジョン・コルトレーンもすでになく
今やロックの全盛である。