まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

柿くへば・・・

2017年10月16日 | 日記

柿の美味しい季節になりました。
スーパーの店先にも色鮮やかなオレンジが山盛りになって
ついウキウキ気分になって来ます。

公園の柿もほどよく色づいて来ました。
いつも見上げるだけで食べたことはありませんが
たぶん渋柿ではないでしょうか。
柿と言えば正岡子規に有名な俳句がありますねえ。

   柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺 (子規)

生涯に20万を超える俳句を詠んだと言われる子規ですが
これは小学生でも知っている有名な句です。
芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」と並ぶ俳句の代名詞ですよね。
法隆寺の茶店で柿を食いながらい憩っていると
突然、梵鐘が鳴った・・・というただそれだけの俳句なんですが
俳句の神様が詠んだ句だけに
素人には伺い知れない感動があるのかも知れません。(笑)



これは西麻布の古い民家の庭先にある柿です。
ビルやマンションだらけの街に
柿の実がなっているというそれだけで感動してしまいます。
いや、感動はオーバーかも知れません。(笑)
でも、柿の実を眺めているとしみじみとした気分になるというか
ちょっと内省的になったりしますねえ。



という訳で・・・
わが家の玄関のディスプレイも変えてみました。
毎年の恒例行事です。
数年前に美術館で買ったお気に入りのポストカードです。

速水御舟が描いた柿です。
毎年、このポストカードを引っ張り出す度に思うのですが
この写実力は凄いなあと舌を巻いてしまいます。
単にうまいとか下手とかではなく
この熟し柿の侘び寂びた風情は人生の奥深さにも通じるような
そんな画家の「凄み」を感じます。

最近は果物と言えば柿ばかり食べています。
そして、そのたびに・・・
柿が大好きだった母のことを思い出しています。