まろの陽だまりブログ

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まろ散歩~江東区・芭蕉記念館~

2017年10月11日 | 日記

巨大な葉っぱが生い茂っています。
バナナの葉っぱによく似ていますがここは南国ではありません。
隅田川から吹いて来る川風が気持ちいいです。

これが有名な芭蕉〈バショウ〉の葉っぱです。
もともとは熱帯の植物で英名はジャパニーズ・バナナです。
やっぱりバナナなんだ・・・
この葉っぱの繊維を使って編む布を
沖縄・琉球地方では「芭蕉布」と呼んで珍重して来ました。
そして、バショウと言えば・・・



やっぱり松尾芭蕉ですよねえ。
わが国の文学史上で最大の業績を残した俳人です。
隅田川沿いの江東区深川に草庵を構え
多くの門人を抱えながら俳諧活動に励んで来ました。
あ、徘徊ではありませんよ。〈笑〉
有名な「おくのほそ道」の旅に出立したのもこの地からでした。



記念館の庭は四季折々の草花とともに
芭蕉の名句が自然に学べるように工夫されています。
私、この句は好きな句の一つですが
ムクゲの花は残念ながらまだ咲いていませんでした。



館内には藁ぶきの草案があって
その向こうには隅田川がゆったりと流れています。
この日は夏を思わせる陽射しで
川を渡って来る風が本当に気持ちよかったですねねえ。



いいですねえ・・・
私たち関西人は「水の都」と言えば大阪ですが
この隅田川沿いの風景は東京もまた水の都であることを
あらためて実感させてくれます。



おお、こんなところにおられましたか!
記念館から少し離れた見晴らしのいい高台の上に
宗匠は静かに端座しておられました。
うーん、芭蕉さんはこんなにハンサムだったのでしょうか?
元禄二年三月、多くの門人たちに見送られながら
桜の咲く中、芭蕉はここから「おくのほそ道」の旅に出発しますが
涙、涙の別れだったそうです。

    さまざまの こと 思ひだす 桜かな  〈芭蕉〉




芭蕉像の傍らには桜ならぬハギの花が満開でした。
確か芭蕉にも萩を詠んだ句が・・・
うーん、えーと、あれは・・・思い出せません。〈涙〉



隅田川を一望する絶景の地です。
生涯「旅人」だった芭蕉にはふさわしい場所かも知れません。
ああ、彼方に見えるのは清洲橋ですね。



隅田川にかかる橋は数あれど
この清洲橋の景観はおそらくピカ一かも知れませんねえ。
なんとも優美でしなやかなフォルムですねえ。
国の重要文化財にも指定されています。



こちらは記念館近くの萬年橋です。
これも無骨な美しさがあって味わいのある橋です。
橋を渡って見知らぬ街へ・・
橋を見ると妙に旅心を誘われてしまいますねえ。

   「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」 

ああ、旅に出たいなあ・・・
芭蕉気分のオジサンはしみじみ思うのでした。