Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

♪小さい秋みつけたァ~

2007-09-26 21:04:39 | 音楽療法
今週の音楽療法セッションのテーマは《秋》。私はプログラム組み立ての中で、季節感を大事にしている。特に入所している方は直接外の空気に触れることが少ないので、季節の移り変わりを歌で感じていただく。

デイケア(通所)でのこと。家から通う利用者さんはもっと身近に季節を感じているかと思っていたら、そうでもなかった。「足が悪いから外にでられない、デイの送迎車に乗るのが楽しみ」とAさん。「そう、桜の季節には桜の道を、若葉の頃には林の近くを、収穫の頃には畑の近くを、運転手さんが少し遠回りしてくれるのが嬉しい」と口々おっしゃる。「柿がなると美味しい道があるよ」とこっそり教えてくれたBさん。「音楽の先生は季節の歌をたくさん歌わせてくれるから、楽しいね。今日は秋の歌を歌おう」とおだてられた私は、秋の歌ばかり7曲選曲。

<♪夕空晴れて秋風ふき~><♪ふけゆく~あ~きのよ~> ピアノの上には、今朝送迎車を待っているときに道で拾ったどんぐり、裏山のススキ、Cさんが丹精込めて育てたコスモスと菊、スタッフが休日に取った山栗を飾り、目と手からも秋を味わう。「こういうちょっとした秋がいいねェ」と俳人のDさん、「ここで一句・・・」と続く。「秋は、小さい秋の積み重ねで季節が進むのよ」と今度は歌人のEさん。<♪だ~れかさんが、だ~れかさんが・・・み~つけた> と歌が始まった。「おッ、今日のおやつは月見団子だよ! これがいちばん秋だねェ」と食いしん坊のFさんの発言で、今日の秋探しはおしまい。やっぱり《食欲の秋》?