Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

音楽療法コンサート

2006-03-12 11:37:39 | 音楽療法
先週仕事先の介護老人保健施設で<音楽療法コンサート>を行なった。1週間かけて4フロア(一般棟、認知症棟、デイケア)で声楽デュエット、お相手はこの7年間一緒に歌ってきた介護長(主任)の康子さん。このたび退職することになり、フェアウエル・コンサートとなった。



康子さんは介護のプロであるが、出身は音大声楽科。施設に音楽療法を導入するときにはいちばん手厳しく、「音楽で遊んでいるのですか、療法とレクレーションの違いと効果をはっきり示してください」と半年間と言われ続けた怖い存在でもあった。資格取得のための実習生(アシスタント)にも「これでは困ります」とはっきり言うので、何人も辞めていった。が、音楽を愛する心は同じ、批判が理解にかわったときからお互いに「よりよい環境作り」を目指してきた。

施設では行事が多い。家族会、夏祭り、敬老会、クリスマス・・・と一緒に歌ってきた。入所者による「浦島太郎」の劇中で、乙姫様の家来として宴のおもてなしの<メリーウイドーの乾杯の歌>。クリスマスではトナカイに扮して<赤鼻のトナカイ>、原宿で見つけた猫のカチューシャをして<ロッシーニの猫のデュエット>、コンサートドレスを着て羽扇(ジュリアナ扇子とも言われた)を手に<フィガロの結婚の伯爵夫人>・・・と思い出はつきない。

いつの間にか「ビューティーズ」 というステキなお名前を頂戴(声楽科同士の体格からか? ひと昔前の女子プロを連想?)していた私たち、最後はやっぱり歌がすき! と涙の二人だった。