鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

令和3年度県要望取りまとめに奮闘中

2020年11月28日 | 議会活動
令和2年11月28日(土)

 今年度もいよいよ折り返しが過ぎ、次年度予算編成に向けて動き出しました。今年は新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、全県下に出向き様々な会合に出席して、現場で多くの県民や業界、行政機関等からの県政の現状に対する評価や課題などをお聞きする機会が決して多いとは言えない年でした。
しかし、私の机の回りには例年以上の要望資料が集まり、特に新型コロナウイルス感染症対策を求める要望もたくさんいただき、これを精査して来年度予算にどう反映していくのか、これからの取り組みに大きな責任を感じています。
 要望は11月末までをひとくくりとして期限を設けさせていただいていますが、ここに来てさらに追加要望のため、来庁予定を確認する団体もあり、最後の追い込みに熱意を感じます。

 私たちの会派では、次年度要望にまとめる素材は県内から集まった多くの現場の声であり、それをもとに県政がどのように対応してきたのかを検証し、県政の取り組みについて修正や追加などの提言を要望の中に盛り込んでいく手法です。最初にやらねばならない作業は、要望内容の絞り込みであり、これにはどのくらいの予算が必要かは盛り込まれていません。予算額に対する要望は12月に入り、県の予算編成が始まると同時に強調すべき取り組みに対する予算強化などを求め、折衝を行っていきます。日程的には、12月中旬に知事に対して要望書を提出し、1月下旬までに予算折衝の詰めを行い、2月定例会前にはその成果が知事から報告を受けることになります。この段階では次年度予算として議会承認を経ていませんので、その後の予算審議定例会で決定され、次年度予算として正式に承認される流れとなっています。

 現在は第1段階の要望内容の文書化であり、その最終案を練っているところで、県の各部局との意見交換を交え、来週には原案の提示ができるよう、毎日、県庁での作業に取り組んでいるところです。

 昨日は、県職員と意見交換している時に、「フォアキャスティング」と「バックキャスティング」の話題になりました。
 近頃は、議会内でもよく聞く表現ですが、その多くは「バックキャスティング」です。二つの違いは、変化を生み出していこうとするとき、現状からどんな改善ができるかを考えて、改善策をつみあげていくような考え方をフォアキャスティング(forecasting)といいます。 それに対して未来の姿から逆算して現在の施策を考える発想をバックキャスティング(backcasting)といいます。
 ネット上の説明を引用すると、「バックキャスティングとは、未来の目標や夢から逆算して考える思考方法のことです。 もともとは環境保護の分野で生まれた考え方であり、未来のあるべき姿を決めて共有することで、革新的な事業や偉業などに繋げることができます。 バックキャスティングは、既存の事業や企業を大きく飛躍させるためによく活用されています。
 メリットは、今の状態は考えずにゴールへ到達点するための目標ややるべき行動を決められるため、物事へ前向きに挑戦するきっかけとなったり、自由な発想で取り組んだりできるようになります。
 デメリットは、失敗する可能性があることです。現状を考えずに計画するので、今の状態と離れすぎてしまう恐れがあります。また、理想とする未来は誰も経験することができないので、途中で頓挫してしまうことも珍しくありません。短期的な計画には向かず、成果が出るまで時間がかかることもデメリットの1つです。」と説明がありました。

 今、私たちが取っている手法はフォアキャスティングの発想です。しかし、バックキャスティングの考えがないわけではありません。目先のことだけを考え求めようとしているのではなく、先にある理想を意識しながら、形を作ろうとしているのです。
 一方で、バックキャスティングは重要と受け止めていますが、現状認識や課題の検討が十分でなければ机上の空論で終わることもあり得ます。その意味では、今回の要望の取りまとめに際し、現場の生の声を集約していることは貴重な後押しとなることは間違いありません。改めて、責任の重さを痛感しています。
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