鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

誰もが努力すれば人生の夢が実現できる

2018年03月01日 | 議会活動

平成30年3月1日(木)

 

 静岡県の2月定例会に提出された知事提出議案の中から、次年度から始まる総合計画の新ビジョンである、「居心地がよく、誰もが努力すれば人生の夢を実現し、幸せを実感できる地域社会の実現」という文章が印象深く残っています。その中から、「すべての子どもが大切にされる社会づくり」について、貧困の負の連鎖を解消することに注目してみます。

 

 説明によると、生活困窮世帯の子どもを対象に、生活習慣の改善に加え、仲間と協力する大切さや創作することの喜びを感じるものづくりの体験などを通して、楽しみながら学ぶ力を身に付け、将来の夢や希望を育てることに取り組んでいる。来年度は、その対象を高校生世代まで拡大するなど、子どもたちの自立に向けた支援体制を強化していく。また、子どもたちの居場所づくりを促進するため、コーディーネーターによる立ち上げ支援や、専門性を向上するための研修会を開催する。

 さらに、児童養護施設や里親の元から就職や大学等に進学する子どもに対する一時金を拡大するなど、子どもたちの将来が、生まれ育った環境に左右されない、すべての子どもが大切にされる社会づくりを実現するとしています。

 このほか、ひとり親家庭の自立支援対策と経済負担の軽減および就労支援など、具体的には養育費相談やランドセル等の購入費用補助、放課後児童クラブ利用料の軽減なども支援していくとしています。

 

 これは、本県の次年度の取り組みの一端ですが、子どもの貧困対策といっても様々な課題があるようです。

 

 これまでにも、全国的に子どもの貧困対策を象徴する施策として、「子ども食堂」のような子ども達の居場所づくりがあります。しかし、貧困対策のために特別な施設をつくり、そこにその対象の子ども達を集めることは、経済的に困窮している子ども達が特定され、いじめや差別につながりかねないといいます。

 これを防ぐためには、貧困家庭の子ども達に限定しない、例えば一人っ子で家庭内ではほかの子どもと接する機会が少ない子どもや、両親が共働きで帰宅が遅いなど、貧困ではなくても子どもの居場所が求められるケースがあり、そのような子どもも一緒になって「子ども食堂」や「学習支援」などが行われています。貧困家庭の子どもを特別視しないことで、プライバシーへの配慮が保たれます。

 

 「子ども食堂」などの運営は、NPOなどの市民団体や、地域で実施しているところが多くあり、行政はそれらを支える立場であることが望ましいといいます。

 

 そう考えると、県の施策は行政でなければ出来ないものに特化し、大切な役目を果たさなければなりません。子ども達への配慮と実態に即した支援になるよう、注視していくことが求められています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする