道に落ちていたカシュナッツを3粒ほど拾って持ち帰り、炒って食べてみよう、と思っていました。確かベトナムに居る時に「買ったのより自分で炒ったカシューナッツの方が遥かに美味しい」と聞いたことがありました。その時は自分で炒るつもりもなく聞き流していたので、どうやって殻を剥くのか、あるいは皮を剥かずに炒ってしまうのかも分かりません。
カシューナッツの殻は燃やすと火力が強く、メコンデルタの工場のボイラーなどで籾殻などと一緒に燃料として使われているのを何度か目にしました。したがって殻のまま炒るのは危なそうなので殻を剥いてみるとにしました。
拾ったナッツはこの3つ。殻の色が青っぽいのが気になりました。出荷時に見たのは確かこげ茶色をしてたような記憶があります。2日ばかり天日干ししてから加工所へ持って行く、と10年ほど前に聞いたことがあるので一応、天日干しもしてみました。
娘が小学生の頃使った切出しナイフ―それ以来20年ほど引き出しに眠り続けていました―の刃をナッツの殻に差し込みました。さほど固くはないのですが、種を抑える左手を切りたくないので、思いっきりスパッとは力を入れられません。
切れ目から液が出て来たので乾燥が足らなかったのか?と一瞬思いましたが、水分というよりは油でした。上手く殻が剥けないので殻の外皮を削ってみました。この油分の多い「蜂の巣」状の内皮部分は厚いところで3㎜ほどあります。指はベタベタになりました。
ベトナムで10年前に撮った画像を改めて見ると、この手袋は油汚れ防止用であることに気付きました。
ベトナム・カシューナッツ協会によると昨年のカシューナッツ輸出は26万4千トン、16億6千万ドルで8年連続世界一位。このカシューナッツ殻オイルなどの副産物輸出を含めると20億ドルになる、とのことですからこのオイルも重要な輸出「資源」のようです。
輸出企業のサイトを見るとオイルの用途は多様で、船舶の防錆用塗料として使われたりもしているようです。何かでこの液に触ると漆と同様にかぶれると読んだ記憶もありますが、実際のところ昨日はかぶれの症状はありませんでした。数日前に重曹を素手で触って肌が荒れてしまったのですが、このオイルに触って却ってスベスベした感じです。真菌性の皮膚感染症にも効果があるとのことなので、水虫、インキンタムシになったら試してみようかと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます