GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

忘年会

2007-01-24 02:52:46 | 社会
今週末から来週にかけて北部へ行き、来週末は日本に帰る予定だったので、K君との忘年会(旧暦)の約束をしてました。今月は一度新暦の新年会も持ったわけですが、まぁ、とにかくお互いに会える時間があるときは会っておこう、というところです。バーチュウ市場の前で待ち合わせ、五分ほど遅れて着くと、K君は背を向けて市場の人だかりを眺めていました。「何か、物を盗ったとか盗らなかったとかしたみたい」だそうです。交通事故と喧嘩は日常茶飯事で、つい二・三日前も近所で男二人に掴みかかっていたオバサンが家に戻って包丁を持ち出し、周りの人が必死に止めていました。「きょうは交通警官がやたら多いよ」とK君。テト前の賑わいは犯罪も増えるのか、年末取締り期間に突入したようです。

いつだったか、味の素のマヨネーズが売り出されるようになり、「あれには助かるよ。やはり日本のマヨネーズは美味い」と感激していたK君に、「AJINOMOTOが小学校作ったて新聞に載ってたぜ。しかし何で今頃メコンデルタのカマウに小学校なんだ」?と問うと「新しい首相の出身地だからだよ。日本じゃ誰も買わなくなったようなものを売りつけてるんだからゴマすりに決まってるよ」とのご見解でした。それがどれだけ真実に近いのかは知りません。しかし韓国人とキムチの関係と同様に、ここでは日本人=AJINOMOTOとの認知は幅広く、近所の中高生の女の子に「AJINOMOT!」と声を掛けられることも少なくありませんから、もし日本人の血を引く子供が学校でイジメられる時は、「AJINOMOTO」とからかわれそうです。

そういった意味では、メコンデルタで小学校を建てたことが新聞でも報じられ、日本と同一化したイメージを持つ企業が更に好印象を獲得できるとすれば、不祥事が報じられることと比べれば、遥かに歓迎すべきことなのかも知れません。それでも何でメコンデルタで小学校なのか?という疑問は残ります。90年代初期に2.5%ほどであった出生率も最近は1.8%程度には低下しており、小中学生の絶対数は減少し続けています。学校までの通学路の長さ、ということでは山間部のほうが遥かに問題が多そうですし、校舎の建設が今日のベトナムの教育問題の核心とも思えません。日本のODAによる教育分野への援助も見聞きする機会が増えましたが、師範大学の入札要綱には何とカラオケ・セットまで記載されてましたから、泣けてきます。

テトをベトナムで過ごすK君は、来月二日に日本に帰れなくなった僕を付き合わせようと誘います。わざわざ寒い日本に帰る理由も減ってしまいましたが、かと言って一週間ほどのテト休みをサイゴンで一人で過ごすというのはもっと気が進みません。


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