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プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

モンドルキリで当局が住居を破壊

2014-06-18 22:44:25 | 社会

プノンペン・ポスト紙にモンドルキリ州での不法占拠住居を当局が破壊したとの記事がありました。

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今週、モンドルキリ州スラエプレア・コンミューンで50以上の家屋が当局によって破壊もしくは損害を受けた、と昨日住民らは語った。

Saron Soneng(40才)は、月曜日に国家保護管理地区を不法占拠していると主張する当局が、彼女の家と4ヘクタールのキャッサバを消失させた、と語った。

「わたしたちもカンボジア人です・・・当局はわたしたちが自分の家に住むことを許可すべきです。今わたしたちはお寺以外に行くところがありません」

住民のPuy Hor(48才)は、彼は壊された家に戻った。

「当局は家と畑の損害を賠償すべきだ」と彼は言った。

人権グループAdohocの」コーディネーターSok Rahaは、「家屋の破壊は問題を解決しない」と語った。

「当局が合理的な解決策なしに住民の住居を破壊することは人権を侵害する」と言う。

しかし、Keo Seima地区のSin Van Vuth知事は、当局には他に選択肢がない、と語った。

「我々は彼らを強制的に移動させる。もし彼らが適切な書類を完成させて州事務所に持って来たなら、当局は居住のための社会的土地使用権を認めたかも知れない。しかし、彼らは申請書類を完成させていない」と彼は言った。

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Koe Seima地区はモンドルキリの中でも最も南に位置し、クラチェ州スヌウル地区と接する地域です。地図を見るとコンミューンは5つしかないので、スラエプレアもかなり広い面積のようですが、人口は1,500名ほどかと。国道からは離れた地域のため行ったこともなく、また行くのも大変そうな場所です。

2011年の統計を見るとカンボジアの耕地面積は400万ヘクタール。日本のそれは425万ヘクタールとなっています。国土面積と人口比を考えるとカンボジアの農業の可能性はかなり期待できそうな気もして来ます。しかも日本の耕地は減少しつつあるのに対し、カンボジアでは拡大傾向。モンドルキリ州ではベトナムや韓国など自国の耕地が限界に達した国々の長期土地使用権取得によるゴムや胡椒などのプランテーションが建設されています。

プノンペンへの人口流入は、今月末にイオンモールが開店するほどの購買力を作り出しているみたいですが、他方では人口圧力は地方での農地開拓へと向かわせているようです。数年前までは7割が先住民族と言われていたモンドルキリ州でも日々クメールの人々の流入が盛んです。国道76号の延長整備が進む中で更にこの傾向は加速されているようです。

近所を見る限りでは、「親戚を頼って」遣って来る人々が多いみたいです。たぶん、親戚縁者の伝手なくコネなく金なく・・という人々が政府管理地の「不法占拠・開拓」を担っているのでは、と推測するわけですが、この記事を読む限り「But they did not complete the application」と申請が完璧でなかったことが当局の言い訳になっているので、単に手続き上の問題のようにも考えられます。

外国企業には長期使用権を与える土地はあっても貧しい農民には申請が不十分だからと住居や畑を破壊するということなのでしょうか?

 



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