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久しぶりにベトナムのニュースサイトを幾つか開いたら「永久の別れ《勝利の微笑み》」とのタイトルが目に入りました。そこに掲載されている写真には本文を読まずにはおれないものがありました。
写真は1968年8月2日、旧サイゴン政権の軍事法廷で20年の重労働刑の判決が下された直後のものだそうです。日本の特派員が撮影したというこの写真と、判決後に「貴方たちの政権は存在しているのですか?私を20年間牢獄に入れてる間に」と語った言葉とが有名になり、多くの人々の士気を鼓舞するものとなったようです。
1945年10月にロンアン省Ben Luc県Tan Buu村で生まれたVo Thi Thangには9人の兄弟姉妹があり、家族の影響で11歳の時から革命闘争に参加したとのこと。
6年間をThu Duc, Chi Hoa,Con Daoの監獄で過ごし、パリ協定による捕虜交換で1974年3月7日、ロクニン空港で解放された、とBBC Vietnamの記事には記されてました。
1975年以降は国会議員、党中央委員、旅行総局の総局長などの要職を経て2007年に引退したとのことです。
自分の中にあるベトナム戦争の記憶は日々薄れつつあるわけですが、きょう初めて見たこの写真が何かを一つ付け加えてくれたような気がします。できることならもっと早く知っておきたかった、との思いも残りますが。
軍事法廷での罪名は暗殺未遂罪。1968年7月28日にグエンカオキ政権の閣僚を務めたTran Van Doを襲い、2回引き金を引いたものの発射せず、3発目は弾が逸れて逮捕されたとのことです。1968年テト攻勢で多大な犠牲を払った後で解放戦線が国内で困難な状況に直面し、要人「暗殺」を試みたものだったのかも知れません。
1960年代の魅力的なベトナム女性の一人を知ったのが「訃報」だった、というのが何とも悲しいものです。
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