GOVAP便り

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ノルウェーの鮭

2009-06-14 20:57:11 | 農業・食品
昨年10月末に新しく建設されたサイゴン展示会議場で水産展示会がこの3日間開催され、最終日のきょう、片付けを終えて4時過ぎに家に戻ると34度の暑さ。日が沈む前に家に帰っても待っているのは暑さの苦痛と腹を減らした猫だけ。展示品の冷凍魚を1kgほど持ち帰ったので当分猫の餌は買わずに済みそうです。近くのブースに韓国の会社が日本向け輸出のうどんを展示していたので片付けの最中に冷凍魚と交換してもらいました。ベトナム国内ではまだ販売してない貴重なうどんです。

雨が降らずこの暑さが続く中で再び風邪を引いてしまったようできょうは集中力の著しい欠損状態。それに暑さが追い討ちを掛け、またタバコを吸えば咳が出るしでどうにもなりません。風が吹いてるので雨の兆候はあるのですが。

ベトナム政府の今年の水産輸出目標金額は昨年実績と同様の45億ドル。しかし5ヶ月間の実績数字からはこの目標の実現可能性は低く、40億ドル程度になるとの予想が語られています。これまでのベトナム水産品の輸出拡大はエビ養殖とパンガシウス(Basa,Tra)魚養殖が牽引してきたものです。しかし今年は不況による市場購買力低下で輸出価格が減少。他方、飼料原料の大豆粕価格が上昇を続けることによって養殖農家は養殖を諦めるため製品数量もまた減少せざるを得ない状況に直面しています。

右肩上がりが続き、はじめて迎えたベトナム水産業の困難状況の中でどのような展示会となるのか、などと幾分かは興味を抱いていたわけですが、昨日展示会会場の3Fで開かれたノルウェー鮭養殖関係3社連合によるセミナーは、それ故か満員となる盛況でした。

ベトナム語は英語に訳され、英語はベトナム語に訳されてヘッドフォンで聞けるというご親切なものですが、どっちも中途半端な僕にとっては脳細胞への負荷が大きいだけで内容の理解度はかなり低いものでした。

3社は薬品会社のPHARMAQ、飼料会社EWOS、魚養殖技術のAKVAグループで、ノルウェーやチリなどでの鮭養殖で培った技術的な成果をベトナムにも導入してビジネスとして成立させようということのようです。

これが日本企業によるセミナーであれば日本語で楽々と聞き取れるものを・・・などと恨めしく思っていたわけですが、どうなんでしょう、日本の養殖関連技術というのは。ベトナム水産品の輸出国で金額の一位は日本です。3年ほど前だったでしょうか、ベトナム産水産品の残留抗生物質が大きな問題となったことがあります。問題があるから買わない、というだけではなく、問題の解決のためにどのようにアプローチするのかというスタンスが日本の食品行政や企業にはなかったのではないか、などともふと思いました。


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