田植の小昼時

伸びが悪かった苗も・・何とか植えられる状態にまではなった・・・
予定より、一週間遅れの田植えになる・・・
家内も連休中だが・・・緊急事態宣言中なので行楽へ出掛ける事も出来ない・・・
夫婦そろっての共同作業が出来るなんて・・丁度よい時期だ、
結婚式のケーキカットでは、司会者のセリフに・・
「では夫婦になって初めての共同作業をしていただきます・・」と言うのが定番だったが・・・
私たちの結婚式では、まだケーキカットが無かった時代である・・・
久し振りの夫婦共同作業は・・・なんだか楽しそうである・・・

私も勤めていた頃には・・田植えと言えば連休の仕事だった・・・
子供達が幼い頃には、連休には、子供と出掛けることが優先順位の一番だったので、おのずと連休前には田植えを済ませる習慣がついていたが・・・

勤めを辞めてからは、都合の良い時に田植えをしていた・・・予定は苗次第、田ごしらいしだい、気分次第で気ままな百姓仕事になっていた、

今年の田植え作業では、昔のように田の畔に敷物をして、お酒や押し寿司もある小昼を用意して・・・
楽しもうか・・？

冷〇

我が家で茄子、ピーマン、キュウリの苗を定植してから天気続きは良いが・・
天気予報で毎日のように霜注意報が出る・・・
その為に、毎夕・霜よけのシートを掛けるのが日課になった・・・

コロナ禍も収まらないが・・霜注意報も収まらない・・・
気温が低く、地温が上がらないからか・・水稲苗の伸びも悪い・・・
水稲苗は、一度低温下で伸びが止まったらその後の伸びがあまり期待できなくなる・・・

わが家はトンネルで苗作りをしているので、低温の影響を受けやすい・・・
この分では大幅に田植えも遅れそうだ・・・

今年は・・ジャガイモの芽もなかなか出ない・・・
あまり出ないので、種芋を掘り返してみた・・・芽は動いていた・・

春先の寒さの中・・・
文書に年号を書く時に・・・令和と書くところを、　思わず冷和と書いてしまった・・・

コロナ禍中の葬儀

コロナ禍による全国緊急事態宣言が出てから、葬儀の仕方も変わった・・
午前中に、隣の集落での葬儀に参列したが・・・・
最初・・参列してもどう行動してよいかわからない・・・

先の参列者を見習って・・・同じような行動をとることにした・・・

今日の葬儀は宅葬である・・・
最初は張場に向かい・・・　玄関先の式机を前にした喪主にお悔やみの挨拶を述べてから・・
奥にお仏壇、ご遺体の見える座敷前に焼香台が設置されている・・・
一人づつ、焼香礼拝を済ませてた後・・・再びお悔やみ受付の前を通って挨拶を済ませて退場・・・

密集、密閉、密接は完全に守られている・・・

昔、映画でカナダ版「赤毛のアン」を観た時・・
アンの養父マシューの葬儀の場面を思い出した・・・

時代も国も習慣も違うが・・決して多くは無い人数の肉親、知人、友人に囲まれてのマシュウ―の葬儀には・・・感動した・・・

コロナ禍は・・我々に忘れていた何かを思い出させるかもしれない・・・

山菜の王様

筍山の帰りに・・・道端のゼンマイを採って帰った・・・
田植え前のこの頃は、ゼンマイ採りの時期である・・・
ゼンマイ採りはもっぱら子供の仕事だった・・・草刈り山を歩き回って、背負い籠に一杯のゼンマイを採って帰ると・・・母は大層な喜びようだった・・・
大喜びの母の顔を見るのが・・ゼンマイ採りの励みになっていた・・・

今年は、寒さの影響からか、あまりゼンマイが生えていない・・・
飼い葉用の山草も刈らなくなったので、ゼンマイの生える草山が少なくなったこともある・・

今年はゼンマイが生えないと嘆いていると・・・
他地区に嫁いでいる姉から電話があり・・
「ゼンマイを沢山採ったから　取りに来ないか・・」と言う事だった・・・
80歳を過ぎた高齢の姉である・・・折角採ったゼンマイを戴くのも悪い気がしたが・・・
一人住まいの姉の生き甲斐でもあると思って、ありがたくいただくことにした・・・

貰って帰ってから、ゼンマイの始末をする・・・
綿を取り、揃えて束にして紐で括り、足先を切り揃えて、塩漬けにするのが一連の作業である・・・

沢山のゼンマイだったが・・身体も不自由になっている姉である・・随分と苦労してゼンマイを摘んだのだろう・・・
紐で括り、切り揃えようと思うと・・・あまりに短いゼンマイで、旨い具合に括れない・・・
切り揃えると、ますます短くなって、ゼンマイの茎の部分が無くなるほどである・・・

姉のところの草刈り山は、勾配の急な峻険な山である・・・
そんな山に生えているゼンマイを、高齢の姉がほとんど這うようにして、小さいゼンマイを摘んでくれたと思うと・・・思わず涙が出た・・・

姉の摘んでくれたゼンマイこそ、山菜の王様である・・・

わが家の初筍

もうぼちぼちイノシシも筍は食い飽きただろうと・・・
わが家の竹山に上って見ると・・・
まだまだ盛んにイノシシは筍を掘り返している・・・

それでも・・・
イノシシが掘り返すより生えて来る筍が多くなって来たのか・・・
頭を少しだけ出した小さな筍が見られるようになった・・・・

20本ばかりの・・・文字通りの「竹の子」とでも言いたくなる筍を掘って帰る・・・
家内にみせると・・・
開口一番　　「まあー可愛い・・・」

筍を見て　「まー　可愛い・・」　とは普通言わない・・・
イノシシの見落とした筍を、苦労して掘って帰った亭主に言う言葉なら・・・
「まー　うれしい」か「まー　ありがとう」が適当な言葉だと思うが・・・

長さ10センチ、径5センチの筍なら・・・「可愛い・・」と言われても仕方がない・・・

背戸の山椒の芽も伸びている・・・焼サバも買って帰ってある・・・
わが家の初物の筍で　早速　筍、焼サバ、山椒の芽でちらし寿司だ・・・
タラの芽、こごみ、金銀草の天婦羅を家内が揚げていた・・・
今夜は・・・豪華な夕食になるぞ　　！！

夏野菜の定植

寒い日が続いた・・・・・
週間天気予報によると、来週から気温も上がり、当分降霜も無いようである・・・
病院の送迎を頼まれて、昨日は出雲市に出掛けた折に・・・
待つ時間中、懇意にしていた種物屋に寄ってみた・・・
連休が近いので、夏野菜の苗を求める人が多い・・・

わが家の菜園も、暇な老人の仕事で、いつでも夏野菜の苗を植える準備は出来ている・・・
今日は、昨日買って帰った苗の定植を済ませた・・・

近頃は、自家野菜を作るにも、ほとんどは苗を買うようになって来た・・・
昔は、春先に温床を作り、茄子胡瓜などの苗を作っていたのに・・・
温床を作るのが面倒くさくなって、苗を買うようになってからひさしい・・・

もう、本当の百姓とは言えなくなった・・・・
種も、ほとんどが種苗会社の種を買っている・・・
自家採種するのは、カボチャか・・高菜、こんにゃく、ぐらいのものである・・・
ジャガイモや里芋は近年まで自家の種芋を使っていたが・・・
何時の頃からかＪＡで注文するようになった・・・

食料自給率の低い日本だが・・・種も苗も自給、自作できなくなった百姓は・・もう何も言えない・・・

初物筍

家内の実家の裏山に筍が生えていた・・・
郷にある家内の実家の付近には、イノシシ被害が少ない・・・
驚くほど大きな筍である・・・
こりゃあー初物だ・・・

初物を食べると長生きするそうだ・・・またまた長生き出来そうだが・・・
年とってから、あまり元気を出すと・・・憎まれっ子になる・・・
すでに憎まれっ子風になって来た私は・・・あまり世間に出ないようにしている・・・
コロナ禍中の外出自粛要請は・・付き合い下手な私には、むしろありがたい・・・

毎日、孤を楽しんでいる・・・・

集落の行政連絡員をしている私のところへ、今日は集落内の個人に5枚づつのマスクが届いた・・・
早とちりした私は・・・
「これが、あの噂のアベノマスク・・・？」と思ったが・・・それにしては枚数が多い・・・
添付の書類を読むと・・・
雲南市の独自のコロナ対策で、市民へのマスク配布だった・・・
大きめの立派なマスクだ・・・

マスクの次は、体温計が欲しい・・・
体温計でも、光線で額にかざす奴が欲しい・・・
わざわざ脇の下に挟み込んで測る体温計は、年寄りには測りにくい・・・

安倍さん・・・１戸に一つ・・・額にかざして測る体温計を・・コロナ対策でお願いします、

一人１０万円もいただいて・・その上にマスク・・・・
体温計までとは・・・・・・・もう言いません・・・
幾らなんでも虫がよしぎる

田舎の外出自粛

今日明日と、高齢者の病院への送迎を頼まれている・・
自分が高齢者になって、高齢者の送迎とはおこがましいが・・・
公共交通機関も、人手も少ない田舎では仕方がないことである・・

勿論、コロナ対策は十分にして出かける・・・

不要不急の外出は控えるように・・と言うことだが・・・予約のある病院へ行くのは、高齢者にとって・・・
何にもまして大事な外出である・・・
特に最近は・・町医者も少なくなって来て、昔の様な往診してもらえる、かかり付けのお医者さんが無くなった・・・
往診・・と言う言葉も知らない若者もいる・・・
田舎で、往診が無くなったのは、救急車が田舎にも入って来たのと同時期かも知れない・・・
便利な世の中は・・不便な世の中と表裏の関係がありそうだ、

今日の診療所の待合室は・・・最初は患者さんの姿が見えなかった・・・
テレビは、誰も居ない待合室で、コロナのニュースを映していた・・・
後から・・ひとり・・患者さんは入られたが・・・
外出自粛は田舎ほど真面目に守られているかもしれない・・・

他県に越境してまでパチンコ店に行く人など・・・考えられない・・・
他県どころか、田舎では、同じ村の他地区にも出掛けない律儀さだ・・・・

時代が変わりそうだ。

今週は寒い日が続いている・・・
今日は、3月下旬ごろの気温だそうである・・・
5月の初めに田植えを予定しているが・・・
低温続きで苗が伸びていない・・・

今日はそれでもほとり刈りを済ませた・・・
田植え前に田んぼのほとりの草を刈って置くのは、女子供の仕事だった・・・
男は、もっぱら牛耕で忙しかったからである・・・

ほとり刈りの作業も、刈り払い機を使うので、昔と比べると楽なものである・・・
今時の稲作は、何もかもが楽になったが・・・
楽になった代償に・・機械代、農薬代とお金がかかるようになった・・・

夕方、部屋から眺める前田の景色は、密集、密閉、密接など起こりようもない・・・
コロナもスル―する世界だ・・・
これでお金が戴けるなんて・・・ありがたい・・

明日、今は集落を退会されている人の葬儀があるそうだが・・・3密回避で会葬はどうだろう？・・・
コロナ禍中での葬儀は・・・初めて聞くが・・流れ会葬・・と言って・・
焼香だけで即退場だそうである・・・
それとも・・・ネット中継葬儀・・？　

将来、コロナ以降は時代が大きく変わりそうである・・・　　

手作りマスク

娘から、手縫いのマスクの差し入れがあった・・・
全国的に、外出自粛要請があってから、田舎でもマスクは外出時の必需品になっている・・
ドラッグストアーのマスク売り場でもマスクを見ることは無い・・・

マスク不足からか・・田舎でも、手作りマスクを着用している人を良く見かけるようになった・・・
均一的なマスク姿ばかり見ていると・・どこかの異次元の惑星に迷い込んだような気がするが・・・
マスクの模様にも個性があると・・これが人間社会なのだ・・・と安心できる・・・

このままコロナ禍が長引けば・・・
マスク姿が常態化して、・・葬祭用の黒マスク、冠婚用の紅白マスクなどが出回るかもしれない・・

マスクの供給が未だに追い付かないようだが・
農業機械などで、エンジンのエアクリーナーに使われている、スポンジやウレタン素材などでマスクを作れないものだろうか・・・？
平板の布状にしたウレタン、スポンジ素材を、金型を使ってマスクの型に打ち抜けば・・・出来そうなものである・・・耳に掛ける部分も一体成型すれば・・・加工も要らない・・・
化学、工業の進化した日本では可能な様な気がするが・・・

マスク自体が安いものなので、化学、工業技術の粋を結集して作るほどのことも無いだろう・・・

これからは、感染症が蔓延して学校が休校になる時代が来る時に備えて・・・
小学生の家庭科の時間に手作りマスクを作る授業を必須科目にして置いたがいい・・・

そう言えば・・
戦時中には、田舎でも敵機来襲に備えて・・家内中の綿入れの防空頭巾を手作りで備えていた・・・
終戦当時、3歳だった私も、ちゃんと防空頭巾を被って写っている写真が残っている・・・