◇ 2008.11.16 横浜桜木町DOLPHY
<クレンザーズ?>
ギタリスト<鬼怒無月さん>と、ヴァイオリニスト<壺井彰久さん>のお二人のユニット<ERA>。ここのところすっかりご無沙汰だったんですよね。以前5月に渋谷で難波さんを迎えてのライブがあったんですけど、そのときはすでに他のライブを観に行く予定があったので行けなかったんです。ここのところ鬼怒さんのライブにもKBBのライブにもスケジュールの都合で行かれなかったもので、鬼怒さんのギターや、壺井さんのヴァイオリンが聴きたいなぁ~って思ってました。そんなときによく行くJAZZスポットのスケジュール表を見たら鬼怒さんと壺井さんのお名前を発見!即予約して当日を楽しみにしてました。今回は鬼怒さんと壺井さんのお二人に、ピアニストの<林正樹さん>が加わってのトリオでのライブです。めっちゃ楽しみ♪
さて当日。今日は朝から所用で静岡市に行っていたので、そこから19時の開演に間に合うように直行です。もっとも予約はしてあるけど早く行って席を確保せねば。で、18時30分ころに到着。席は確保できました。がそのあともどんどんお客さんが来てもう超満員!50人くらいかも。すごい人気ですね。しかも女性ファンの多いお3方ですから8-9割は女性です。自分のようなおやぢはちと肩身狭いっす。
19時20分ころ、客席の照明が暗くなってメンバーがステージに登場!拍手で迎えられます。そして鬼怒さんと壺井さんが準備をしている間に林さんがマイクを持って挨拶を。「大変お待たせいたしました。こんばんは」そして満員の客席を見渡して「こんなに来ていただいて・・・嬉しい!」って。「それでは“スター”を紹介したいと思います」「ギターのスター、鬼怒無月さん!」大拍手です。「ヴァイオリン、壺井彰久!」大拍手!ですが壺井さん「ボクは“スター”じゃないんだ」ってイジケて。お客さん爆笑です。今回のライブのDOLPHYの紹介文に“若者達に絶対的な支持を受けている3人のスターが一同に・・・”って書いてあったんですよね。「これは自分たちで言ったんじゃない」って林さん。「でもボクは星柄のシャツを着てます」って。爆笑と拍手が。これめっちゃウケました。
「こんなにきていただいて・・・間違ってないですよね?」って。このユニットは今年の初めに<ERA+林>として初めて組んだそうです。バンド名は通称“クレンザーズ”とか。で、今日当たりバンド名を決めたいそうです。
まず1曲目は林さんの曲で「ソバチ」っておっしゃったかな?リズミカルなピアノのリフからはじまってギターの明るく爽やかな感じのフレーズが。鬼怒さんはストラトを弾いて。そしてまずはゆったりとしたピアノソロ。そして再びリズミカルなリフを弾いて。そしてここからヴァイオリン→ギター→ピアノと数小節づつのソロが循環します。それがどんどん激しくなっていって早くもソロバトル全開!1曲目から凄いっす。ラストはユニゾンでリフをキメてFin。
曲が終わると林さんがマイクを持って「ありがとうございます」って拍手に応えて。次の曲も林さんの曲で、タイトルは「18 Doors & 14 Knobs」。18のドアと14の取っ手という意味で、曲の拍子は18拍子と14拍子なんだそうです。変拍子の数字をタイトルにしたそうで。「こういうのには鬼怒さん、敏感でしょ?そういうのは好まないですか?」って林さん。「そんなことないですよ」って鬼怒さん。
「それでは聴いてください」って。ピアノとギターのゆったりとした伸びやかなフレーズからはじまって、ヴァイオリンの艶やかなメロディが心地よくながれて。大河の流れのようなのどかな感じでしかもドラマティックで美しい曲です。綺麗なピアノソロ、伸びやかなヴァイオリンソロ、そしてギターソロ。メロディアスでだんだんもりあがっていきます。ラストはピアノの短いソロのあとユニゾンで盛り上がって劇的にFin。
「美しい!美しい曲ですね」って。「演奏するのはものすごい集中力を要求されます」って。「使い果たしました」って壺井さん。で、次の曲は壺井さんの曲で「ガジェット」。「そんなような名前のがオリコンで1位になってなかった?」って林さん。すると壺井さんが手を上げて。大拍手です。でも・・・「ほんとにオリコン1位になったら凄いよね」って。で「もし本当にオリコン1位になったらどうする?」みたいなお話も。「これがそうなったら、今の曲はグラミー賞」って壺井さん。「もしオリコン1位になっても“一発屋”で終わっちゃうだろうなぁ~」って。
3曲目は「Gadget」。“ガラクタ”って意味のようです。ヴァイオリンとギターのアップテンポのパワフルなリフからはじまります。この曲では鬼怒さんはガットギターを弾いて。曲はダークでパワフルでアヴァンギャルドな様相に。激しく、しかもめっちゃテクニカルです。ラストは鬼怒さんの「せーの!」って掛け声でリフをユニゾンでキメてFin。
「ありがとうございます」って林さん。「美しい!」って壺井さん。「“ガジェット”美しい!」「オリコン1位になるだけあって美しいですね」って。「“Music Station”に出れるかも」って林さん。「そんなことになったら”世も末“」って壺井さん。爆笑です。
「では次の曲に・・・サクサクいっちゃってますけど、大丈夫ですか?」って林さんが鬼怒さんに。「大丈夫です」って鬼怒さん。「若輩者の私がマイクを持って・・・僭越ですが・・・」って。「そんなことないよ」って鬼怒さん。
ここで林さん「バンド名を募集したんですが、これはっていうの、ありますか?」ってお客さんに。すると壺井さん「ここで聞くか?」ってツッコミ。爆笑です。“ザ・クレンザーズ”っていうのは鬼怒さんが提案されたとか。「じゃあ2部でも・・・」って林さん。「えっ!」って壺井さん。そんなに無理して今日決めなくても・・・みたいな。「鬼怒さん、ネーミングのセンスあるから鬼怒さんに・・・」って林さん。「全然ないです」って鬼怒さん否定。鬼怒さんは“Pot Heads”というユニットをアコーディオンの佐藤さんとやっておられるとか。「かわいい名前ですよね」って。でも俗語ではヤバい意味があるそうで。鬼怒さんは“GONG”というプログレバンドがお好きだそうで、そこから見つけたそうで。でもそのときはヤバい意味があるとは知らなかったとか。
「林さんも“スフォフォ”ってユニットある・・・」って壺井さん。今日そのCDも販売されてるそうで。「地雷ふんじゃった!」って壺井さん。ここで林さんがそのユニットの説明を。すると鬼怒さんと壺井さんがバックで愛らしいメロディを奏でて。「あの、バックで流れるとしゃべりづらいんですけど」って林さん。爆笑です。ちなみに“スフォフォ”はそのユニットの田中さんが名づけたそうで。「じゃ、田中くんにつけてもらえばいいじゃん」って鬼怒さん。「鬼怒さんがお願いすればヤダとはいわないでしょ」って林さん。
「かわいい名前がいい」って鬼怒さん。「“かしこ”はどうかな?」って林さん。「スペイン語っぽくていいね」って。「“かたすかし”とか、“ひきゃく”とか」。って林さん。「“ひきゃく”ってバンドは昔あったよ」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“クレンザーズ”がいい」って。すると「ライブ後に拍手で決めましょう」って林さん。「モチベーション下がっちゃった」って壺井さん。
前半最後の曲は鬼怒さんの曲で「St. Vitus Dance」。アップテンポのパワフルなリフからはじまる、広大な大地が目にうかぶようなスケールの大きな曲です。テーマのあとはピアノ→ヴァイオリン→ギターと数小節づつの循環するソロバトルが繰り広げられます。リズミカルでテクニカルで激しいアグレッシブなソロの応酬が。めっちゃ見応えあります。そのあとテンポダウンしてゆったりとのどかなイメージに。伸びやかなヴァイオリンソロにうっとり。そして再びテンポアップして激しくなるも、ラストは伸びやかなヴァイオリンのメロディでFin。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました。ちょっと休憩します。ギター、鬼怒無月!ヴァイオリン、壺井彰久!ピアノは私、林正樹でした」って林さん。拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・しばし休憩です。時計を見ると20時15分。約55分の演奏でした。
20時40分ころ、客席の照明が暗くなって、ステージにメンバーの皆さんが戻ってきて演奏準備を。鬼怒さんはストラトを抱えて。そしてはじまった後半1曲目は林さんの曲で「ロボット・マン」。ピアノのパワフルなリフからはじまって、ギターとヴァイオリンはノイズのような音を入れて。そしてギターとヴァイオリンのユニゾンのリフが。アヴァンギャルドっぽい曲ですね。激しいギターソロ、そしてアグレッシブなヴァイオリンソロと続きます。テクニカルなリフはまるで精密機械のようで、しかもその機械の冷たさも感じられるような。
「ありがとうございます」って拍手に応える林さん。「美しい!」って壺井さん。「今日はなにかと“美しい”ですね」って林さん。ここで再びバンド名で喧々諤々。「ユニット名、うかんだ方いますか?」ってお客さんに。すると鬼怒さんが「それきいて、却下したら失礼でしょ」って。そして鬼怒さん「“いそぎんちゃく・ようかん”とかさぁ・・・」って。みなさん一瞬ビックリ!「どっからでてくるんですか、そんなの」って。凄い発想ですねぇ。さすが鬼怒さん。で、「1人1人が心の中で思って、自分の呼びたい名前にすればいいじゃん」って。「自分で決める、口には出さない」って。すると「打ち合わせのときとかどうするの?」って。すると鬼怒さん「アレでいいじゃん。今度アレしたいんだけど、わかるでしょ?って、あ・うんの呼吸で」って。「スケジュールはどうするの?」って。それは記号にしようという話もあって、あのプリンスのマークみたいのとか花の絵とかという案も。
次の曲は壺井さんの曲で「First Greeting」。鬼怒さんはガットギターに持ち替えて。ゆったりとしたワルツのリズムの優雅でロマンティックな曲です。ピアノのゆったりとした綺麗なメロディのソロ、ヴァイオリンの伸びやかでうっとり聴き惚れてしまうソロ、そして再びピアノの美しいソロのあとにメロディアスなギターソロが。ラストはヴァイオリンの艶やかなメロディでFin。
曲が終わったあと、お3方が鬼怒さんの譜面台のとこに集まって次の曲の打ち合わせを。それが終わると「失礼いたしました」って林さん。「美しかったですねぇ。壺井さんは心の綺麗な方なんですね」って壺井さんをヨイショ。すると「もっと言って!」って壺井さん。
次の曲は林さんの曲で「ジャパメンコ」という曲だそうで。「鬼怒さんの好みじゃないですか?」って林さん。“ジャパン”と“フラメンコ”を合わせたそうです。「そうだったのかぁ~、気がつかなかったぁ~」って壺井さんわざとらしく。「目のつけどころが違う」って。ここで鬼怒さん、建築家ガウディのお話を。「誰もやっちゃいけないんだけど、誰かがやらなきゃいけない」って。で、昔ソ連に「スペース」ってロックバンドがあったってお話を。あまりにも安易すぎるってことですな。
「“スペース”って、“宇宙”だけじゃなくて“空間”って意味もありますよね」って林さん。「(単に)“スペース”じゃなくてちょっとはひねれって」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“バック・スペース”とか」って。「“IT”っぽいのがいいね」って鬼怒さん。すると壺井さん「“エスケープ”とか“全角半角”とか“無変換”とか」って。爆笑です。「“フロッピーズ”ってどう?」って。再び爆笑!そして「“横倍角”とか」って壺井さん。すると「英語とかカタカナがいい」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“Ctrl, Alt, Delete”は?」ってまた爆笑です。「シャットダウンの画面がでるんですよ」って。すると鬼怒さん「Windows?オレMacだもん」って。ちなみに林さんもMacだそうです。すると鬼怒さん「Macってさぁ、スイッチいれてもテレビが映るだけなんだよね」って。すると壺井さん「それ、家のテレビに“マック”って名前つけてませんか?」って。爆笑です。すると鬼怒さん「さ○たまにはIT革命がきてないんだよ。電気製品のことみんな“コンピューター”って言ってるから」って。
しばしお話したあと・・・「やりますか!」って壺井さん。はじまった7曲目は「Japamenco」。鬼怒さんはストラトに持ち替えて。ピアノのダークなメロディとヴァイオリンのミステリアスな音色からはじまり、ピアノのリズミカルでパワフルなリフ、そしてテクニカルなユニゾンのリフが。ギターソロはテクニカルで、そしてワウを効かせたハードなソロを展開。めっちゃ凄いっす。続いてヴァイオリンソロ。序盤はゆったりと伸びやかに聴かせて、そしてパワフルでアグレッシブなソロを展開。続くピアノソロは序盤はゆったりでそしてリズミカルに、それが徐々にパワフルに。ラストはハードなリフをユニゾンでキメて。
「ありがとうございます」って林さん。「美しい!」って壺井さん。ここで次のライブの予定を話しはじめますが、再びバンド名のお話に。“クレンザーズ”、“スペース”が再び。「“Ctrl, Alt, Delete”は?」って。「オタクみたいだからやめよう」と。すると壺井さん「“おかえりなさいませ、ご主人様”は?」って。そして鬼怒さん「“ミンキー・モモ”とかかわいいのがいい」って。
ここでメンバーの次のライブの宣伝とCD販売の宣伝を。鬼怒さんは8月にサルガヴォのヨーロッパツアーを、そしてつい先日はKIKIバンドでもヨーロッパツアーに行かれてたそうで。「出稼ぎツアーみたい。外貨を稼いで。下がりつつある外貨を」って。爆笑です。そしてここでどうすれば儲かるかってお話になって。すると壺井さん「なるべく汗をかかない、音単価を減らす」って。「“「こんだけしか音鳴らしてないのに、こんなにもらっていいの?”ってほうがいい。“こんなに音いっぱい鳴らしてるのに、こんだけしかもらえないの?”じゃダメ」みたいなお話を。
「次の曲が最後の曲となりました。名残惜しい」って林さん。本編最後の曲は林さんの曲で「2006」だそうです。因数分解すると拍子の数になるとか?ピアノのメロディアスなリフからはじまって、ギターのヴァイオリントーンの音色が響いて。そしてヴァイオリンの哀愁ただようフレーズが。ダイナミックかつドラマティックな曲です。壮大なスケールで描かれる素敵な曲。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」って。そして鬼怒さんが「ピアノ、林正樹!」って紹介して。大拍手のなかメンバーの皆さまは楽屋へ。もちろんお客さんはアンコールを求める手拍子を。
するとまもなくメンバーの皆さんは再びステージに登場!大拍手で迎えられます。「ありがとうございます」「CDのほうもよかったら見ていってください」って。そしてここでまずサルガヴォの次のライブの告知を。前回の凱旋ツアーではなぜか東京がはいってなかったそうで、今回久々の東京でのライブだそうです。次に林さんが今後の予定を。すると鬼怒さんと壺井さんが「アルプス一万尺」をバックで弾きはじめて。場内笑いが。そうそう、鬼怒さんは2月ににそれぞれ異なるユニットで3Daysライブを開催するそうです。
アンコール1曲目は鬼怒さんの曲で「Filled」。鬼怒さんはガットギターです。ギターとヴァイオリンの早いパッセージからはじまるアップテンポの曲。広大な景色が目にうかんできますね。ピアノのソロは静かにはじまってそして躍動感のあるダイナミックな感じに。続いてギターのテクニカルなソロ、そしてヴァイオリンの爽快でハードなソロと続きます。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」「ピアノ、林正樹でお送りしました」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・
お客さんは再びアンコールを求める手拍子を。てっきりアンコールは1回だけかと思っていたんですけど、どうも場内の雰囲気からしてもう1回やってくれるような感じです。すると楽屋とステージを仕切るカーテンの間からどなたかが手を振って「もっともっと!」ってお客さんを煽って。
しばらくするとメンバー再びステージに登場!大拍手大歓声で迎えられます。「ダブル・アンコールありがとうございます」って林さん。で、曲を演奏する前にメンバーの皆さんは林さんのところに集まって曲進行の打ち合わせを。 そしてはじまったオーラス10曲目は「Three Colors of The Sky」。ギターリフからはじまるアップテンポながらものどかな雰囲気の綺麗なメロディの曲。ピアノソロはとってもロマンティック。ギターソロはリズミカルで、ヴァイオリンソロは伸びやかでメロディアスで。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」「ピアノ、林正樹でお送りしました」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・
時計を見ると22時10分。前半55分、後半90分の約2時間半の素敵なライブでした。鬼怒さんのメロディアスかつエネルギッシュなギター、壺井さんの艶やかで美しく、しかもアグレッシブなヴァイオリン、そして林さんの繊細で綺麗でなおかつパワフルなピアノ。凄腕お3方の素晴らしいパフォーマンスと素敵な楽曲を存分に堪能できました。それにまたMCがめっちゃ面白くて最高!素敵なひと時を過ごさせていただきました。終了後にCDを見て行きたかったけど、混雑していてCD販売コーナーまでたどり着けそうもなかったのであきらめてそのまま店をあとに。
<クレンザーズ?>
ギタリスト<鬼怒無月さん>と、ヴァイオリニスト<壺井彰久さん>のお二人のユニット<ERA>。ここのところすっかりご無沙汰だったんですよね。以前5月に渋谷で難波さんを迎えてのライブがあったんですけど、そのときはすでに他のライブを観に行く予定があったので行けなかったんです。ここのところ鬼怒さんのライブにもKBBのライブにもスケジュールの都合で行かれなかったもので、鬼怒さんのギターや、壺井さんのヴァイオリンが聴きたいなぁ~って思ってました。そんなときによく行くJAZZスポットのスケジュール表を見たら鬼怒さんと壺井さんのお名前を発見!即予約して当日を楽しみにしてました。今回は鬼怒さんと壺井さんのお二人に、ピアニストの<林正樹さん>が加わってのトリオでのライブです。めっちゃ楽しみ♪
さて当日。今日は朝から所用で静岡市に行っていたので、そこから19時の開演に間に合うように直行です。もっとも予約はしてあるけど早く行って席を確保せねば。で、18時30分ころに到着。席は確保できました。がそのあともどんどんお客さんが来てもう超満員!50人くらいかも。すごい人気ですね。しかも女性ファンの多いお3方ですから8-9割は女性です。自分のようなおやぢはちと肩身狭いっす。
19時20分ころ、客席の照明が暗くなってメンバーがステージに登場!拍手で迎えられます。そして鬼怒さんと壺井さんが準備をしている間に林さんがマイクを持って挨拶を。「大変お待たせいたしました。こんばんは」そして満員の客席を見渡して「こんなに来ていただいて・・・嬉しい!」って。「それでは“スター”を紹介したいと思います」「ギターのスター、鬼怒無月さん!」大拍手です。「ヴァイオリン、壺井彰久!」大拍手!ですが壺井さん「ボクは“スター”じゃないんだ」ってイジケて。お客さん爆笑です。今回のライブのDOLPHYの紹介文に“若者達に絶対的な支持を受けている3人のスターが一同に・・・”って書いてあったんですよね。「これは自分たちで言ったんじゃない」って林さん。「でもボクは星柄のシャツを着てます」って。爆笑と拍手が。これめっちゃウケました。
「こんなにきていただいて・・・間違ってないですよね?」って。このユニットは今年の初めに<ERA+林>として初めて組んだそうです。バンド名は通称“クレンザーズ”とか。で、今日当たりバンド名を決めたいそうです。
まず1曲目は林さんの曲で「ソバチ」っておっしゃったかな?リズミカルなピアノのリフからはじまってギターの明るく爽やかな感じのフレーズが。鬼怒さんはストラトを弾いて。そしてまずはゆったりとしたピアノソロ。そして再びリズミカルなリフを弾いて。そしてここからヴァイオリン→ギター→ピアノと数小節づつのソロが循環します。それがどんどん激しくなっていって早くもソロバトル全開!1曲目から凄いっす。ラストはユニゾンでリフをキメてFin。
曲が終わると林さんがマイクを持って「ありがとうございます」って拍手に応えて。次の曲も林さんの曲で、タイトルは「18 Doors & 14 Knobs」。18のドアと14の取っ手という意味で、曲の拍子は18拍子と14拍子なんだそうです。変拍子の数字をタイトルにしたそうで。「こういうのには鬼怒さん、敏感でしょ?そういうのは好まないですか?」って林さん。「そんなことないですよ」って鬼怒さん。
「それでは聴いてください」って。ピアノとギターのゆったりとした伸びやかなフレーズからはじまって、ヴァイオリンの艶やかなメロディが心地よくながれて。大河の流れのようなのどかな感じでしかもドラマティックで美しい曲です。綺麗なピアノソロ、伸びやかなヴァイオリンソロ、そしてギターソロ。メロディアスでだんだんもりあがっていきます。ラストはピアノの短いソロのあとユニゾンで盛り上がって劇的にFin。
「美しい!美しい曲ですね」って。「演奏するのはものすごい集中力を要求されます」って。「使い果たしました」って壺井さん。で、次の曲は壺井さんの曲で「ガジェット」。「そんなような名前のがオリコンで1位になってなかった?」って林さん。すると壺井さんが手を上げて。大拍手です。でも・・・「ほんとにオリコン1位になったら凄いよね」って。で「もし本当にオリコン1位になったらどうする?」みたいなお話も。「これがそうなったら、今の曲はグラミー賞」って壺井さん。「もしオリコン1位になっても“一発屋”で終わっちゃうだろうなぁ~」って。
3曲目は「Gadget」。“ガラクタ”って意味のようです。ヴァイオリンとギターのアップテンポのパワフルなリフからはじまります。この曲では鬼怒さんはガットギターを弾いて。曲はダークでパワフルでアヴァンギャルドな様相に。激しく、しかもめっちゃテクニカルです。ラストは鬼怒さんの「せーの!」って掛け声でリフをユニゾンでキメてFin。
「ありがとうございます」って林さん。「美しい!」って壺井さん。「“ガジェット”美しい!」「オリコン1位になるだけあって美しいですね」って。「“Music Station”に出れるかも」って林さん。「そんなことになったら”世も末“」って壺井さん。爆笑です。
「では次の曲に・・・サクサクいっちゃってますけど、大丈夫ですか?」って林さんが鬼怒さんに。「大丈夫です」って鬼怒さん。「若輩者の私がマイクを持って・・・僭越ですが・・・」って。「そんなことないよ」って鬼怒さん。
ここで林さん「バンド名を募集したんですが、これはっていうの、ありますか?」ってお客さんに。すると壺井さん「ここで聞くか?」ってツッコミ。爆笑です。“ザ・クレンザーズ”っていうのは鬼怒さんが提案されたとか。「じゃあ2部でも・・・」って林さん。「えっ!」って壺井さん。そんなに無理して今日決めなくても・・・みたいな。「鬼怒さん、ネーミングのセンスあるから鬼怒さんに・・・」って林さん。「全然ないです」って鬼怒さん否定。鬼怒さんは“Pot Heads”というユニットをアコーディオンの佐藤さんとやっておられるとか。「かわいい名前ですよね」って。でも俗語ではヤバい意味があるそうで。鬼怒さんは“GONG”というプログレバンドがお好きだそうで、そこから見つけたそうで。でもそのときはヤバい意味があるとは知らなかったとか。
「林さんも“スフォフォ”ってユニットある・・・」って壺井さん。今日そのCDも販売されてるそうで。「地雷ふんじゃった!」って壺井さん。ここで林さんがそのユニットの説明を。すると鬼怒さんと壺井さんがバックで愛らしいメロディを奏でて。「あの、バックで流れるとしゃべりづらいんですけど」って林さん。爆笑です。ちなみに“スフォフォ”はそのユニットの田中さんが名づけたそうで。「じゃ、田中くんにつけてもらえばいいじゃん」って鬼怒さん。「鬼怒さんがお願いすればヤダとはいわないでしょ」って林さん。
「かわいい名前がいい」って鬼怒さん。「“かしこ”はどうかな?」って林さん。「スペイン語っぽくていいね」って。「“かたすかし”とか、“ひきゃく”とか」。って林さん。「“ひきゃく”ってバンドは昔あったよ」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“クレンザーズ”がいい」って。すると「ライブ後に拍手で決めましょう」って林さん。「モチベーション下がっちゃった」って壺井さん。
前半最後の曲は鬼怒さんの曲で「St. Vitus Dance」。アップテンポのパワフルなリフからはじまる、広大な大地が目にうかぶようなスケールの大きな曲です。テーマのあとはピアノ→ヴァイオリン→ギターと数小節づつの循環するソロバトルが繰り広げられます。リズミカルでテクニカルで激しいアグレッシブなソロの応酬が。めっちゃ見応えあります。そのあとテンポダウンしてゆったりとのどかなイメージに。伸びやかなヴァイオリンソロにうっとり。そして再びテンポアップして激しくなるも、ラストは伸びやかなヴァイオリンのメロディでFin。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました。ちょっと休憩します。ギター、鬼怒無月!ヴァイオリン、壺井彰久!ピアノは私、林正樹でした」って林さん。拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・しばし休憩です。時計を見ると20時15分。約55分の演奏でした。
20時40分ころ、客席の照明が暗くなって、ステージにメンバーの皆さんが戻ってきて演奏準備を。鬼怒さんはストラトを抱えて。そしてはじまった後半1曲目は林さんの曲で「ロボット・マン」。ピアノのパワフルなリフからはじまって、ギターとヴァイオリンはノイズのような音を入れて。そしてギターとヴァイオリンのユニゾンのリフが。アヴァンギャルドっぽい曲ですね。激しいギターソロ、そしてアグレッシブなヴァイオリンソロと続きます。テクニカルなリフはまるで精密機械のようで、しかもその機械の冷たさも感じられるような。
「ありがとうございます」って拍手に応える林さん。「美しい!」って壺井さん。「今日はなにかと“美しい”ですね」って林さん。ここで再びバンド名で喧々諤々。「ユニット名、うかんだ方いますか?」ってお客さんに。すると鬼怒さんが「それきいて、却下したら失礼でしょ」って。そして鬼怒さん「“いそぎんちゃく・ようかん”とかさぁ・・・」って。みなさん一瞬ビックリ!「どっからでてくるんですか、そんなの」って。凄い発想ですねぇ。さすが鬼怒さん。で、「1人1人が心の中で思って、自分の呼びたい名前にすればいいじゃん」って。「自分で決める、口には出さない」って。すると「打ち合わせのときとかどうするの?」って。すると鬼怒さん「アレでいいじゃん。今度アレしたいんだけど、わかるでしょ?って、あ・うんの呼吸で」って。「スケジュールはどうするの?」って。それは記号にしようという話もあって、あのプリンスのマークみたいのとか花の絵とかという案も。
次の曲は壺井さんの曲で「First Greeting」。鬼怒さんはガットギターに持ち替えて。ゆったりとしたワルツのリズムの優雅でロマンティックな曲です。ピアノのゆったりとした綺麗なメロディのソロ、ヴァイオリンの伸びやかでうっとり聴き惚れてしまうソロ、そして再びピアノの美しいソロのあとにメロディアスなギターソロが。ラストはヴァイオリンの艶やかなメロディでFin。
曲が終わったあと、お3方が鬼怒さんの譜面台のとこに集まって次の曲の打ち合わせを。それが終わると「失礼いたしました」って林さん。「美しかったですねぇ。壺井さんは心の綺麗な方なんですね」って壺井さんをヨイショ。すると「もっと言って!」って壺井さん。
次の曲は林さんの曲で「ジャパメンコ」という曲だそうで。「鬼怒さんの好みじゃないですか?」って林さん。“ジャパン”と“フラメンコ”を合わせたそうです。「そうだったのかぁ~、気がつかなかったぁ~」って壺井さんわざとらしく。「目のつけどころが違う」って。ここで鬼怒さん、建築家ガウディのお話を。「誰もやっちゃいけないんだけど、誰かがやらなきゃいけない」って。で、昔ソ連に「スペース」ってロックバンドがあったってお話を。あまりにも安易すぎるってことですな。
「“スペース”って、“宇宙”だけじゃなくて“空間”って意味もありますよね」って林さん。「(単に)“スペース”じゃなくてちょっとはひねれって」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“バック・スペース”とか」って。「“IT”っぽいのがいいね」って鬼怒さん。すると壺井さん「“エスケープ”とか“全角半角”とか“無変換”とか」って。爆笑です。「“フロッピーズ”ってどう?」って。再び爆笑!そして「“横倍角”とか」って壺井さん。すると「英語とかカタカナがいい」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“Ctrl, Alt, Delete”は?」ってまた爆笑です。「シャットダウンの画面がでるんですよ」って。すると鬼怒さん「Windows?オレMacだもん」って。ちなみに林さんもMacだそうです。すると鬼怒さん「Macってさぁ、スイッチいれてもテレビが映るだけなんだよね」って。すると壺井さん「それ、家のテレビに“マック”って名前つけてませんか?」って。爆笑です。すると鬼怒さん「さ○たまにはIT革命がきてないんだよ。電気製品のことみんな“コンピューター”って言ってるから」って。
しばしお話したあと・・・「やりますか!」って壺井さん。はじまった7曲目は「Japamenco」。鬼怒さんはストラトに持ち替えて。ピアノのダークなメロディとヴァイオリンのミステリアスな音色からはじまり、ピアノのリズミカルでパワフルなリフ、そしてテクニカルなユニゾンのリフが。ギターソロはテクニカルで、そしてワウを効かせたハードなソロを展開。めっちゃ凄いっす。続いてヴァイオリンソロ。序盤はゆったりと伸びやかに聴かせて、そしてパワフルでアグレッシブなソロを展開。続くピアノソロは序盤はゆったりでそしてリズミカルに、それが徐々にパワフルに。ラストはハードなリフをユニゾンでキメて。
「ありがとうございます」って林さん。「美しい!」って壺井さん。ここで次のライブの予定を話しはじめますが、再びバンド名のお話に。“クレンザーズ”、“スペース”が再び。「“Ctrl, Alt, Delete”は?」って。「オタクみたいだからやめよう」と。すると壺井さん「“おかえりなさいませ、ご主人様”は?」って。そして鬼怒さん「“ミンキー・モモ”とかかわいいのがいい」って。
ここでメンバーの次のライブの宣伝とCD販売の宣伝を。鬼怒さんは8月にサルガヴォのヨーロッパツアーを、そしてつい先日はKIKIバンドでもヨーロッパツアーに行かれてたそうで。「出稼ぎツアーみたい。外貨を稼いで。下がりつつある外貨を」って。爆笑です。そしてここでどうすれば儲かるかってお話になって。すると壺井さん「なるべく汗をかかない、音単価を減らす」って。「“「こんだけしか音鳴らしてないのに、こんなにもらっていいの?”ってほうがいい。“こんなに音いっぱい鳴らしてるのに、こんだけしかもらえないの?”じゃダメ」みたいなお話を。
「次の曲が最後の曲となりました。名残惜しい」って林さん。本編最後の曲は林さんの曲で「2006」だそうです。因数分解すると拍子の数になるとか?ピアノのメロディアスなリフからはじまって、ギターのヴァイオリントーンの音色が響いて。そしてヴァイオリンの哀愁ただようフレーズが。ダイナミックかつドラマティックな曲です。壮大なスケールで描かれる素敵な曲。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」って。そして鬼怒さんが「ピアノ、林正樹!」って紹介して。大拍手のなかメンバーの皆さまは楽屋へ。もちろんお客さんはアンコールを求める手拍子を。
するとまもなくメンバーの皆さんは再びステージに登場!大拍手で迎えられます。「ありがとうございます」「CDのほうもよかったら見ていってください」って。そしてここでまずサルガヴォの次のライブの告知を。前回の凱旋ツアーではなぜか東京がはいってなかったそうで、今回久々の東京でのライブだそうです。次に林さんが今後の予定を。すると鬼怒さんと壺井さんが「アルプス一万尺」をバックで弾きはじめて。場内笑いが。そうそう、鬼怒さんは2月ににそれぞれ異なるユニットで3Daysライブを開催するそうです。
アンコール1曲目は鬼怒さんの曲で「Filled」。鬼怒さんはガットギターです。ギターとヴァイオリンの早いパッセージからはじまるアップテンポの曲。広大な景色が目にうかんできますね。ピアノのソロは静かにはじまってそして躍動感のあるダイナミックな感じに。続いてギターのテクニカルなソロ、そしてヴァイオリンの爽快でハードなソロと続きます。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」「ピアノ、林正樹でお送りしました」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・
お客さんは再びアンコールを求める手拍子を。てっきりアンコールは1回だけかと思っていたんですけど、どうも場内の雰囲気からしてもう1回やってくれるような感じです。すると楽屋とステージを仕切るカーテンの間からどなたかが手を振って「もっともっと!」ってお客さんを煽って。
しばらくするとメンバー再びステージに登場!大拍手大歓声で迎えられます。「ダブル・アンコールありがとうございます」って林さん。で、曲を演奏する前にメンバーの皆さんは林さんのところに集まって曲進行の打ち合わせを。 そしてはじまったオーラス10曲目は「Three Colors of The Sky」。ギターリフからはじまるアップテンポながらものどかな雰囲気の綺麗なメロディの曲。ピアノソロはとってもロマンティック。ギターソロはリズミカルで、ヴァイオリンソロは伸びやかでメロディアスで。
曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」「ピアノ、林正樹でお送りしました」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・
時計を見ると22時10分。前半55分、後半90分の約2時間半の素敵なライブでした。鬼怒さんのメロディアスかつエネルギッシュなギター、壺井さんの艶やかで美しく、しかもアグレッシブなヴァイオリン、そして林さんの繊細で綺麗でなおかつパワフルなピアノ。凄腕お3方の素晴らしいパフォーマンスと素敵な楽曲を存分に堪能できました。それにまたMCがめっちゃ面白くて最高!素敵なひと時を過ごさせていただきました。終了後にCDを見て行きたかったけど、混雑していてCD販売コーナーまでたどり着けそうもなかったのであきらめてそのまま店をあとに。