ひよりの音楽自己満足

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SIXNORTH

2008-11-26 07:02:14 | 21th J-プログレ
 ベーシスト<島秀行さん>の自己のバンド<SIXNORTH>は、実力派のオールラウンドなミュージシャン揃いの非常に音楽性の高いジャズロックバンドです。島さんは、幼い頃からバイオリンや読譜などの音楽的な訓練を受けて“絶対音感”を身につけたそうで。高校の頃から友人たちとバンド活動をはじめてベースを持ち、89年には国際親善グループ<Up With People>に参加して世界各地をツアーしたそうです。91年にはアメリカに渡ってバークリー音楽院に入学。在学中には<DIXI DREGS><KANSAS>そして現<DEEP PURPLE>のギタリスト<Steve Morseさん>とも共演されたとか。卒業後は帰国して音楽活動を始めて内外の様々なミュージシャンと共演。そして98年にこの<SIXNORTH>を結成されたそうです。メンバーは島さんの他、ヴォーカル<浦千鶴子さん>、Sax<森近徹さん>、ギター<清野拓巳さん>、ギター<小田島伸樹さん>、ドラムス<松田“GORI”広士さん>、キーボード<加藤英介さん>、キーボード<飯田一樹さん>の8人編成です。
 2001年に1stアルバム「I’m Here In My Heart」を発表し、2003年に2枚目となるこのアルバム「Player」を発表しました。このアルバムではキーボードが<亀田邦宏さん>に代わっているようです。そしてゲストにはヴァイオリンの<壺井彰久さん>、パーカッションの<岡野太さん>、そしてなんとプログレ・カンタベリー派の重鎮<David Sinclair氏>が1曲オルガンを演奏しています。
 アルバム1曲目は「Magnetic Factor」。とっても美しく爽やかなスキャットからゆったりとはじまり、一転突然男性の笑い声が。これにはビックリしました。そしてぶっといサウンドのパワフルなジャズロックが。そして再び爽やかな雰囲気になるも、またヘヴィなリフに。そして幻想的な雰囲気になりテクニカルなベースソロが。再びヘヴィなリフが響き、そして今度はパワフルなSaxソロが。終盤では壮大でドラマティックなコーラスが響き、劇的なフィナーレを迎えます。
 2曲目は「The Fourth Way」。ミドルテンポのドラムとエモーショナルなギターからはじまります。ギターめっちゃ弾きまくり!その裏ではベースも暴れています。中盤では一旦リズムが止まって迷宮に迷い込んだかのようなミステリアスな雰囲気に。演奏はアヴァンギャルドな感じも。そしてドラムが再びリズムを刻みはじめ、Saxのアヴァンギャルドなソロのあと、再びハードなギターのエモーショナルなサウンドが。
 3曲目は「Everything Becomes Circle」。透明感のあるきれいなキーボードサウンドがゆったりとながれ、そしてヴァイオリンとユニゾンで綺麗な女性ヴォーカルが伸びやかなメロディを奏でて。しっとりとしたたおやかにながれる曲ですね。スキャットとヴァイオリンの掛け合いも。中盤ではSaxのおしゃれなソロが。ラストはドラマティックにFin。
 4曲目は「The Enneagram」。パワフルな変拍子リフからはじまるキーボード主体のテクニカルな曲。まずはミドルテンポで。そして透明感のあるゆったりとした美しい女性コーラスが響いて爽やかな雰囲気に。バックにはメロトロンの響きも。まずはたっぷりとキーボードソロが。途中テンポアップして楽しい雰囲気も。続いてはゆったろとしたアダルティモードでSaxソロ。それがやはりテンポアップして爽快な感じに。終盤にはパワフルなドラムソロも。
 5曲目は「From Sri Lanka to Titan」。ゆったりと静かにミステリアスにはじまります。美しいスキャットがゆったりとながれたあと、テンポアップしてリズミカルでパワフルに。ギター弾きまくりです。中盤にはエモーショナルなオルガンソロもあり、ヘヴィなギターソロも。弾きまくってます。ラストは再びヴォーカルが入ってドラマティックにFin。
 6曲目は「The Age of Hours」。ミドルテンポのSaxとギターのリフからあらはじまって、そして掛け合いのようにヴォーカルとSaxが。中盤ではメロディアスでパワフルなSaxソロが。そのあとリズムが止まって幻想的な雰囲気に。そしてバックではテクニカルなドラムソロが。
 7曲目は「Introduction to Richard」。静かにゆったりとギターのヴァイオリントーンのナチュラルなサウンドが響いて。ふわふわと浮いているかのような幻想的な雰囲気です。
 8曲目は「Richard ~extract from “Fitter Stoke Has a Bath”」。ゆったりとしたおだやかな雰囲きながらも、力強くしかも可愛らしいヴォーカルが素敵な唄を聴かせてくれます。それが一転、アップテンポの軽快でポップな曲調に。間奏のギターソロも軽快ですね。その後、アヴァンギャルドなサウンドに。それが落ち着くと再び美しく可愛らしいヴォーカルが伸びやかに奏でられ、そしてアップテンポに。大空を飛んでいるかのような爽快感もありますね。とってもドラマティックな曲です。ラストは劇的にFin。 
スケールの大きな自由奔放な優れたジャズロックですね。しかもハードでパワフルでテクニカルで。しかも曲構成もドラマティックで、めっちゃ聴き応えあります。
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。