ひよりの音楽自己満足

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10.6.6 ARSNOVA with あるがさゆりさん

2010-06-11 23:49:28 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2010.6.6 沼袋Sanctuary
2010年1月に行われたGERARDとinterpose+の対バンライブ。会場では80‘sジャップスプログレの仕掛け人ことヌメロ・ウエノ氏が物販や進行を手伝っておられました。で、そのライブの数日後にウエノ氏が自身のブログでinterpose+の女性ヴォーカリスト<あるがさゆりさん>のことを褒めておられたとか。あの辛口の御仁が褒めるって凄いなって単純に思ったんですよね。
 で、春頃。いつものようにSanctuaryのスケジュール表を見てみたら・・・なんと6/6の<ARSNOVA>のライブにさゆりさんがゲスト出演されるって記載があって超ビックリ!一体どういう曲をどんな風に歌ってくれるのか興味津々です。ただ・・・6/6はKBBのライブもあるんですよね。ARSNOVAにはさほど思い入れはないもので、どちらに行くかちょと迷ったんですけど、やはりinterpose+以外でのさゆりさんのヴォーカルが聴きたくなってSanctuaryのほうを予約することに。
 ARSNOVAは、1983年に女性3人によるキーボード・ドラム・ベースのレディース・キーボード・プログレ・トリオとして結成されました。しかし3年後の86年に活動停止してしまいます。
月日が経ち、5年後の91年にウエノ氏の強い勧めもあって活動が再開されます。その後、スタジオアルバム7枚ライブアルバム1枚を発表し、何度かのメンバーチェンジを経て、現在では女性2人男性二人の混成バンドに変身。現メンバーはキーボードの<熊谷桂子さん>、ベースの<柴田伸子さん>、ドラムスの<Hazimeさん>、そしてギターの<半田聡さん>です。
毎回アルバムジャケットではキワドイ妖艶なおすがたを披露している熊谷さん。ライブでの衣装もちょっと興味アリアリです。そうそう、今回のライブでは93年から2003年まで参加されていた女性ドラマー<高橋明子さん>もゲスト出演されるとか。元のレディーストリオ編成でのライブも観れそうなのでそちらも楽しみです。

 さて当日。オープニングアクトが18時40分から19時45分までの1時間強のライブを。その後セットチェンジで少し時間がかかり、20時10分になってようやく客席が暗くなってステージの幕が開いて全貌が明らかに。まずはドラムに明子さんを据えたレディーストリオ編成でのライブです。
 1曲目はミドルテンポの美しいキーボードリフからはじまって、パワフルなドラムがはいってダイナミックでテクニカルな展開に。熊谷さんはロングカーリーの金髪で、黒レースのビスチェに黒スカートと妖艶でSEXYないでたちで、3段キーボードにでっかいレスリーを操って。明子さんは頭におっきいピンクのお花のコサージュを付けて、そしてドラムセットにはメイド衣装やチラシを飾って。柴田さんも黒系の衣装をかっこよくキメてます。

 2曲目はリズミカルでパワフルなベースリフからアップテンポで。まずはオルガンソロ、続いてチェンバロっぽい音色のリフが響いて。明子さんとってもニコやかに楽しそうに叩いてます。
 曲が終わると明子さんいきなり紙テープを投げてビックリ!そしてアップテンポのパワフルなリズムを刻んで、ベースも入ってそしてモーグのスリリングなフレーズがながれて。その後ベースとキーボードのユニゾンからオルガンリフ、そしてミドルテンポで優雅な感じのフレーズがながれ、明子さんが高い声のヴォーカルを。オルガンがシャフルリズムで響き、ラストはゆったりとドラマティックにFin。

 熊谷さんがマイクを持って「こんばんは、レディースキーボードトリオのARSNOVAです」って。「久しぶりに3人で第1部お届けします」「ご覧のとおりドラムに高橋明子さんが戻ってきて、張り切ってます」って、お客さん大拍手!「その張り切り方もこのドラムセットの飾り付けに現れてます」って爆笑です。
 4曲目は「トランシス」っておっしゃったかな?ダークなオルガンのヘヴィリフからはじまって、スネアロールからパワフルなドラムがはいって。ミステリアスなキーボードのフレーズが妖しくながれ、パイプオルガンっぽい重厚なサウンドも響き、そしてミドルテンポで雄大さを感じるダイナミックなフレーズがながれて。その後、キーボードの哀愁を感じるフレーズが奏でられ、明子さんはマレットで叩き、ゆったりとしたクラシカルでドラマティックな展開に。中盤ではパイプオルガンサウンドからゆったりとした感じになるも、再びオルガンのヘヴィリフからパワフルなドラムが。ラストはドラムソロからキーボードのミステリアスなフレーズがながれてFin。

 「ありがとうございました。ご無沙汰しております、高橋明子と申します。宜しくお願いしま~す」って、大拍手です。「6年ぶりに戻ってきました」って。脱退後はポップバンドで活躍されていたそうですが、ここ数年は体調を崩されていたそうで、残念ながらまだ万全な体調ではないようです。でも元気いっぱいでとっても楽しそうに叩いてますね。「誘っていただいて、皆さんに来ていただいてとっても幸せです」って。もちろんお客さん拍手です。

 このレディーストリオ編成での最後の曲は「モルガン」っておっしゃったかな?キーボードのゆったりとした叙情的なサウンドからはじまって、そしてパワフルなドラムからダイナミックなリフが。ドラム叩きまくってます。ミドルテンポのキーボードリフとうねるベースリフのあと、オルガンの哀愁ただようフレーズがながれ、そしてベースとのパワフルなユニゾンリフも。その後、叩きまくりドラムからシンセの重厚なサウンドが響き、哀愁ただようフレーズがながれ、オルガンのロマンティックなメロも。中盤ではキーボードの綺麗なフレーズがながれ、明子さんは鈴を鳴らしてメルヘンチックな感じに。そして一転パワフルなドラムからヘヴィなオルガンリフがはいって、躍動感のあるダンダカドラムが力強いリズムを刻んで。ラストはゆったりと雄大なフレーズがながれてパワフルにダイナミックにFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」って熊谷さん。「このトリオでまたやりたいと思います」「今宵限りの“シンデレラ・ライブ”にならないように、アコちゃん交えて皆さんの前で楽しく演奏できたらいいなって思いますので宜しくお願いします」って熊谷さん、大拍手です。この純粋なレディーストリオ編成での活動もこれからやっていくそうです。時計を見ると20時40分。約30分のスペシャルライブでした。
 セットチェンジの間にウエノ氏と明子さんがステージ前でトークショーを。なんといまのレディーストリオで9月にドイツで開催されるプログレフェスに参加されるそうで。ウエノ氏が明子さんのこれまでの海外遠征失敗談をいくつか話して「大丈夫か?」って心配されてました。

 20時55分ころ、客席の照明が暗くなって、ステージの幕が開いてドラムのHazimeさんとギターの半田さんが加わった現在のARSNOVAメンバーでの本日のメインライブがはじまります。
 1曲目はキーボードの叙情的でダークなサウンドが響き、そして変拍子のオルガンリフとパワフルな叩きまくりドラムがはいってアップテンポで攻撃的に疾走していきます。一旦ミドルテンポになるもすぐに疾走モードに。スリリングでかっくいいっす。中盤ではキーボードのクリスタルな音色のミステリアスなフレーズがながれ、ダイナミックでパワフルなリフのあとは、ギターの伸びやかで哀愁ただようフレーズがながれて。
 熊谷さん、今回は黒の皮ジャン風ミニトップスに黒ブラに豹ガラパンツというこれまた超SEXYないでたちで。半田さんは黒の7弦ギターを抱えて。でもギターの音がよく聴こえないっす。

 続いて2曲目はパワフルなドラムからアップテンポでダイナミックなリフがはいって。そしてミドルテンポの変拍子ヘヴィリフのあと、アップテンポでパワフルになってアグレッシブなオルガンソロが。バックではベースがうねってます。中盤ではゆったりとした展開になるも、スネアロールからミドルテンポのダイナミックでミステリアスなリフが。ラストはアップテンポでドラム叩きまくりでFin。

 ここで熊谷さんがマイクを持ってMCしようとしますが、オフになっていたので、平田さんがMCを。「こんばんは、ウルサイ方のARSNOVAです」って、爆笑です。「マイク慣れてない」っておっしゃってますが、今年初のライブということで「あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします」って、また爆笑!

 3曲目は「オルガナイジング」っておっしゃったかな?パワフルなドラムからミドルテンポでゆったりとしたフレーズがながれ、そしてオルガンのヘヴィサウンドが響きわたり、ダイナミックなリフが。その後シンセのしっとりとしたフレーズがゆったりとながれるも、パワフルなサウンドになってアップテンポで疾走モードに。ラストはゆったりとなって♪ジャーン!でFin。
 続いてシンセの荘厳なサウンドが響き、パワフルなドラムがはいってミドルテンポでシンフォニックなリフが。パワフルなリズムをバックにメロウなフレーズがながれ、熊谷さんと半田さんが向き合って。そして半田さんがタッピングをキメて、ドラムがタムを豪快に叩き、オルガンのヘヴィサウンドが響きわたって。終盤ではパワフルなアップテンポになるも、ラストはゆったりとシンフォニックなリフが響いて盛大にFin。
 そしてギターのフィードバックのあと、アップテンポでパワフルなドラムがはいって叩きまくって、アグレッシブでダイナミックなリフが。その後ギターの伸びやかなフレーズがながれ、ミドルテンポになってオルガンのテクニカルながらもミステリアスなリフが響き、アップテンポになってシンセのスリリングなフレーズがながれ、そしてアグレッシブなギターソロへ。パワフルなユニゾンリフのあとはアップテンポの疾走モードになって、キーボードのテクニカルなソロへ。中盤ではドラムとベースの力強いリズムにのってキーボードの哀愁ただようフレーズが。終盤では叩きまくりのドラムからアップテンポの疾走モードになって、スリリングに弾きまくり叩きまくりのアツいバトルが繰り広げられてFin。

 「ありがとうございました」「ヘヴィな曲が続いて息苦しい」って熊谷さん。そして「ちょっと予定が変更になりまして」「ここでゲストを呼びたいと思います」「あるがさぁ~ん!」って。ここでお待ちかねのinterpose+の女性ヴォーカリスト<あるがさゆりさん>の登場です。拍手で迎えられます。金髪ウィッグに今日はメガネなしで、そして肩も露わな黒のSEXYなラメドレスといういでたちで、おぢさんもうドキドキ♪そして譜面代わりのiPadをセットして。「それを買いにアメリカに行かれたんですって?」って半田さん。さゆりさんは4月にiPadを手に入れるためにサンフランシスコに行かれたとか。で、買ったときにたまたま写真を撮られて、それがNYタイムスに掲載されたそうで。凄いっすね。ちなみに今日ご持参のiPadは先日銀座で購入されたものだとか。

 ヴォーカルが加わった4曲目は「La Venus Endormie」。まずはキーボードのゆったりとした美しいリフからはじまって、そこにさゆりさんの美しくも力強い歌声がのって。ファルセット、すっごい綺麗です。そして半田さんがカウンターのヴォーカルを。急造とは思えないバツグンのコンビネーションでピッタリ息合ってましたね。その後半田さんのエモーショナルなギターソロ、そしてキーボードとヴォーカルのユニゾンのあと、オルガンソロ・シンセソロと続きます。ソロ中さゆりさんはリズムに合わせて笑顔で楽しそうに踊ってました。中盤ではギターのメロウなフレーズが響き、そしてさゆりさんが♪ランラランってスキャットを。終盤ではアグレッシブなギターソロが。

 「楽しい雰囲気でやりましたけど」「やっぱりあるがさん、華やかで」って熊谷さん。
本編最後5曲目は17分に及ぶ大作「Salvador Syndrome」。メロウでしっとりとしたリフからゆったりと始まって、そして中音域の力強いヴォーカルが響き、キーボードのダイナミックなリフが。ミドルテンポのスケールの大きな曲調で展開していきます。その後アップテンポになってギターのテクニカルなリフが。そしてミドルテンポになって、さゆりさんの妖しげなスキャットがながれ、それが美しく力強い歌声に。パワフルでダイナミックなリフからアップテンポでスリリングに展開していき、アグレッシブなギターソロが。ドラムも叩きまくってます。中盤ではゆったりと素朴でメルヘンっぽい音色が響き、ワルツリズムのロマンティックな雰囲気のなか、さゆりさんの力強いスキャットが心地よくながれて。そしてリズミカルなキーボードリフがはいって、ファルセットながら力強いヴォーカルが。オペラチックな曲だけにその太くよく通る美しい声が光ってますね。その後、ギターとシンセのヘヴィリフ、そしてスライドギターもながれ、アップテンポになってパワフルなドラムが叩きまくりで。終盤ではパワフルかつテクニカルなリフからダイナミックでスケールの大きな展開になり、ゆったりと力強いヴォーカルがドラマティックに響き渡って劇的にFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!「いかがでしたでしょうか?」って熊谷さん。「またこうしてゲストにあるがさんを招いて明るく楽しくライブやりたいと思います」って。そして「ちょっと金髪対決になりましたが」って、爆笑です。「皆様またお逢いしましょう。今日はありがとうございました」って。拍手と歓声が飛び交うなか、メンバーの皆さんは楽屋へ。もちろんアンコールを求める手拍子が鳴り響きますが・・・時計を見ると21時50分。自分はもう限界です。なのでアンコールを観ずに惜しくも退席することに。このあともう1曲さゆりさんが歌われたそうですね。観たかったなぁ・・・あ~あ、もっと家が近かったらなぁ・・・残念です。

 オペラチックな曲でのファルセット主体のさゆりさんの美しくも太く張りのあるヴォイスに感動しちゃいました。しかも可愛らしい笑顔でとても楽しそうでしたね。やっぱり観にきてよかった!次回9月のinterpose+のライブもめっちゃ楽しみです。
もちろん本隊ARSNOVAの演奏もパワフルでドラマティックでかっこよかったっす。特にHazimeさんのドラム、良かったですねぇ。ギターは良かったと思うんですけど前半あまり聴こえなかったったのが残念。よく聴こえるようになった後半はほんとかっこよかったっす。キーボードの熊谷さんはとにかくその妖艶なおすがたにクラクラしちゃいました。ベースの柴田さんもそのキュートな美しさにポッ♪もちろん演奏も力強くいい音してました。またいつか機会があればライブ観に行きたいっす。