ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

桜庭統さん 9

2008-06-22 08:36:19 | 桜庭統さん
ゲーム・ミュージック界等で大活躍されている<桜庭統さん>。その作品群は膨大な数ですが、ご自身のソロアルバムはというと、1990年に発表された「戯曲音創」のみなんですよね。それが、今年2008年1月に、なんと18年ぶりとなるソロアルバム「Forest of glass」を発表します。桜庭さんのHPによれば、ソロアルバムはずっと以前から作りたかったそうなのですが、なにせご多忙のためになかなか機会がなかったそうです。そんな折に、昨年スタジオが完成して、お気に入りのグランドピアノをいれることができ、ソロアルバム制作に至ったようです。
 昨年2007年にはベースやドラムを用いない、従来とは異なる方法でゲームソフト「トラスティベル ~ショパンの夢~」のサントラを創作されましたが、今回のソロアルバムでは、なんとピアノオンリーで創作されました。桜庭さんの何にもとらわれない自由な発想による演奏・楽曲が楽しめそうです。
 アルバム1曲目は「Sign」。ゆったりと叙情的に始まり、徐々に盛り上がっていきます。序章的な小曲。 2曲目は「青い渦」。まるで川の流れのような、おだやかなようで大変起伏があって、柔らかさも激しさも伝わってきます。
 3曲目は「Tone blender」。低音部の連打の激しいリフからはじまるハイテンポのスリリングで攻撃的な曲ですね。ラストは静かにFin。 4曲目は「Tears」。人の感情の高ぶりのような雰囲気も感じられるアグレッシブな部分もある小曲ですね。
 5曲目は「追憶」。静かにゆったりとたおやかにはじまり、そしていくつもの起伏が。時に激しく、時にゆったりと綺麗なメロディがながれていきます。 6曲目は「Broken thought」。沈黙と衝撃音が交互に。そしてゆったりとしたメロディがながれるも急に止まったり、激しくなったり。ややアヴァンギャルドな雰囲気でしょうか。
 7曲目は「Fly!」。空高く飛び上がるような、爽快感のある明るい雰囲気のリズミカルで楽しい曲ですね。 8曲目は「narratage ~この地にありて~」。ゆったりと優しくおだやかに、綺麗なメロディがなだらかに流れていきます。ベンチに座って風になびく草原を見ているかのような感じかな。
 9曲目は「Lost me?」。サスペンスドラマのクライマックスのような雰囲気からはじまって、迷宮をさまようかのようなミステリアスな感覚でながれていきます。 10曲目は「悲しみの森」。叙情的なメロディが静かにゆったりとながれて、あっというまにFin。
 11曲目は「Maze of Mirrors」。ダークな雰囲気の不安げな感覚の調べが。 12曲目は「Resolution」。早いパッセージからはじまるアップテンポの超テクニカルで攻撃的な曲。
 13曲目は「Memory in a forest」。新緑に日が当たってキラキラと光っている森を眺めているかのような、まばゆい場面と影の面が交互に見える起伏に富んだ曲ですね。 14曲目は「ガラスの月」。いまにも砕けそうなガラスの儚さのような、もろいけどその美しさは絶品、って感じでしょうか。
 ピアノだけで描いた繊細で美しいドラマティックな世界、めっちゃ感動しております。