社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

裏づけのない市民運動

2012-12-03 20:02:40 | 社会常識と教育

  放射線を出している放射性物質、混同した表現が「放射能」。放射性物質により放射線の種類(X線、α線、β線、γ線等)や半減期の違いがある。しかも「自然放射能」と言われる放射線を出している「物」もある。御影石(墓石や階段など)や大理石などが代表例である。また高度1万メートルの上空では地上より大量の放射線をあびる。海外旅行の回数が多い方はそれだけ放射線を浴びている。日常生活でも多くの自然放射能を我々は浴びている。更に温泉地では放射線が売モノの場所さえある。自然放射能との区別がついているのか?μシーベルトに数値が出ただけで騒いでいるようにしか見えない。

 市民団体の方々がこれらのことをどれだけ理解されて行動しているのか、非常に疑問だ。僅かにμシーベルトが高いだけで騒ぎ立てているように思えてならない。計測方法も空間計測と直接計測との区別がついているのか?またガイガーカウンターの制度は?誤差15%でもそのガイガーカウンターは高性能である。指針は20%以内となっているが、その性能の機器は1台20万円以上する。気軽に購入できるモノではない。

 また、直接計測でのシーベルト値に意味があるのか?ベクレル値で測るのが本当である。ベクレル=カンデラ、シーベルト=ルクスと言った関係だ。光も放射線も同じ電磁波である。中学までの理科の知識で理解できる。

 問題は内部被爆にある、ベクレル値が高い食材を体内に摂取すれば、放射性物質が体内に残る。これが問題。排出できれば良いが、そうでないと問題となる。放射線を出し続けるわけだから累積被爆量が膨大となる。便秘の方は要注意である。また食物連鎖により放射生物質が濃縮される。三陸産の魚介類が敬遠される理由がここにある。検査後出荷しているわけであるが、全品検査は不可能。抜き出し検査で統計系的に判断している。しかし米国の牛肉には全頭検査を要求している。ここに米国が矛盾を感じる。

 一番の問題は、表土を取り替えて「除染」としているが、山間部の森林に膨大な量の放射性物質が降塵している。この森林から風でまた除染した土地に放射物質が流れ込む。森林の除染をおこなわねば意味が無い。しかし広大すぎる。また、剥ぎ取った汚染土壌を如何に処理するのか?新しい技術があっても検証もしようとしない日本の学界は「官費の無駄使い」である。

 中小零細企業が如何に優れた技術を開発しても、「学会」と呼ばれる「官費の無駄使い」集団が認めないとナカナカ新技術は世間で認められない。この「学会」と電力会社との癒着が凄い。

 このように、今回の原発事故は身近な市民運動から学会までの矛盾をあぶりだしてくれた。せめてこの矛盾を解消するくらいの功績をあげねば、被害が大きすぎてその教訓を生かせない、ダメな国民になってしまう。

コメント
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